東芝グループの事業所が集まる府中で半世紀以上続く大衆食堂『ますだや』。レトロな店構えと家族経営ならではのアットホームな雰囲気が魅力です。東芝など近隣で働く人々にとってのオアシス的存在。店内は東芝ブレイブルーパス東京に所属する選手のサインで埋め尽くされていました。
目次
東芝の街にある大衆食堂
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府中には重電メーカー・東芝の巨大な事業所(府中市東芝町1-1)があります。約65.5ヘクタールの敷地で、最盛期は3万人が勤務していたという大規模な工場です。JR武蔵野線の車窓や甲州街道からなど、府中市内のどころかでも見える高さ150mの東芝エレベーターの試験塔が、同事業所のシンボル的存在と言えます。
それだけ大きな施設なので、事業所内にはスポーツ施設も完備。ジャパンラグビートップリーグに加盟する「東芝ブレイブルーパス」などが本拠地として活動しています。
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今回ご紹介する大衆食堂『ますだや』は、そんな東芝の事業所から600mの場所に店を構える店です。最寄りの分倍河原駅からは徒歩12分ほどの場所にあります。また、駅前の食堂とは異なり、常連客が多いのも特長です。
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レトロで可愛らしい店構えから感じられる雰囲気は、店内でも同じ。こぢんまりとした店で、左は厨房とカウンター席、右は数卓のテーブルが並んでいます。
壁を埋め尽くす色紙にはどれもラグビースター選手のサインが書かれています。私が訪ねたときもラガーマン風のお客さんが数名来店されており、女将さんや大将と楽しそうに会話されていました。
品書き
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- 生ビール 中ジョッキ:500円
- 瓶ビール アサヒスーパードライ大瓶:550円
- 日本酒 多満自慢:小300円・大600円
- さけ塩焼:500円
- さば塩焼:500円
- ぶり切り身塩焼:700円
- ぶりかま塩焼:700円
- てんぷら盛り合わせ:670円
- えびフライ:670円
- とんかつ:580円
- 肉どうふ:580円
- 豚ロース生姜焼き:530円
数量限定のぶりかま塩焼きや、時間限定のかつ煮を肴に
アサヒスーパードライ大瓶(550円)
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調理の音やお客さんが食べる食器の音が静かに聞こえる、落ち着いた雰囲気。大衆食堂好きにはたまらない空間です。それでは、アサヒスーパードライの大瓶をもらって、乾杯!
ほうれん草おひたし(270円)
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「主菜ができるまでのつなぎ役として、小鉢を頼む」食堂飲みは定食小皿の単品注文が楽しいですよね。
ぶりかま塩焼(700円)
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ラグビー選手にもファンが多いという「ぶりかま塩焼き」が焼き上がりました。かなりの大きさにびっくり!
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脂がのった冬のブリは、塩焼きにすることで身がふっくらと仕上がり、香ばしく、ほどよく塩味が効いて絶品。パリパリになった皮と、その内側に隠れたジューシーな身に誘われるように、日本酒を注文しました。
多満自慢(600円)
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でてきたお酒は、お酒は福生(拝島)の石川酒造がつくる「多満自慢」。全国区の大手銘柄ではなく、多摩川つながりのお酒が出てくるなんて嬉しいではありませんか。
煮かつ(670円)
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食堂飲みのおつまみで筆者がよく選ぶのは「煮かつ」です。『ますだや』の煮かつは夕方以降限定とのことで、尚の事食べてみたかったです。
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とんかつ単品(580円)がリーズナブルですが、かつ煮もとっても良心価格。クタクタになったしいたけや玉ねぎがしっかり入った丁寧な料理です。味が気持ち濃いめでお酒が進む美味しさ。
ごちそうさま
駅からやや離れて入るものの、府中を散策するならぜひ訪ねて欲しいお店です。料理はもちろん、瓶ビールや日本酒もとっても良心的ですから、ついついお代わりしてしまいます。昨今貴重になってきた家族で切り盛りする温かい雰囲気の食堂へ、ふらりと飲みに行きませんか。
近くの酒場
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | ますだや |
住所 | 東京都府中市美好町1丁目33 |
営業時間 | 営業時間 11:30~14:00・17:30~21:00 ランチ営業後休憩あり 定休日 土曜日・日曜日・祝日 |
開業年 | 1972年 |