朝5時30分から営業している岸和田青果市場関係者向けの食堂『市場食堂』。市場内にありますが一般の人も利用できます。安くて美味しい刺身や天ぷらが揃っており、ビールや日本酒もあると聞けば朝から飲みに行きたくなりませんか。
岸和田青果市場とは
朝から飲みたいとき、私は市場へ行きます。実は市場は深夜・早朝に稼働するため、朝から飲める店が併設されていることが多いのです。
今回訪ねた岸和田綜合食品地方卸売市場にも素敵な市場食堂がありました。
場所は大阪府岸和田市。市立病院に隣接した場所にあります。公共交通でのアクセスは、JR阪和線の下松駅から徒歩7分ほど。
岸和田青果市場は岸和田青果が開設した卸売市場で、基本的には業務用オンリーの施設です。パッと見たところ一般の人が立ち入れる雰囲気ではありませんが、今回ご紹介する『市場食堂』を目指す一般の人も次々はいっていきます。
飾り気のない打ちっぱなしのフォントで「市場食堂」と書かれた黄色いテントに、ずらりと並ぶアルミサッシの引き戸。いかにも職域食堂という店構えです。市場関係者向けなので店先に品書きの掲示すらなく、知らないと入っていいか不安になるかもしれません。
ですが、ここが大変賑わっているのです。近所のご隠居さんが昼間から刺身をつまみに飲んでいたり、病院関係者風の人が食事に来ていたり――。作業着姿の市場関係者に混ざっていろんな人が愛用している様子です。
明るくハツラツとしたお姉さんたちがフロアを仕切っていて、元気に「どうぞー!」と席を案内してくれました。パイプ椅子に腰掛けて荷物をおろしたら、目指すは料理が並ぶ商品棚へ。
冷蔵ケースには刺身や小鉢が入っています。分厚い中トロが480円はとても安い。マグロのたたきは280円ではないですか!
温菜の棚はフライがずらり。白身フライ:110円からはじまり、エビカツ:220円、ひれかつ:280円、天盛り:280円など。
定食や丼、麺類はお姉さんに注文すると運んできてくれます。
品書き
- 瓶ビール アサヒスーパードライ
- 日本酒 白鶴まる200ml
- かつ丼:720円
- うなぎ丼:720円
- あなご天丼:940円
- 天ざる:940円
- こぶそば: 30円
- なべ焼きうどん:770円
- とんかつ定食:830円
- 天ぷら定食940円
市場の食堂で非日常の朝食を満喫する
アサヒスーパードライ
まずはビールから。まだ午前中ですが、私のほかにも飲んでいるベテランさんの姿がありました。「朝から飲むのはいいですね!」という笑いをはさみつつ、瓶ビール「アサヒスーパードライ」で乾杯!
まぐろたたき(280円)
冷蔵ケースからとってきた1品目がこちら。カツオのたたき?いえ、これは「マグロのたたき」です。青果市場の食堂ですが魚料理が多いのは、『市場食堂』から近い場所に魚河岸「岸和田漁協魚市場」があることが大きいでしょう。
大阪南部や和歌山県はマグロの水揚げが盛んな地域で、飲食店では手頃な価格でマグロが並んでいます。ですが、まさか1品280円ででてくるとは驚きです。
白鶴まる
美味しいお刺身には日本酒があいます。グラスに注ぎましたが、200mlサイズの白鶴カップがそのままでてきます。飲みごたえたっぷり。
太刀魚フライ(280円)
女将さんからオススメされたのが「タチウオのフライ」です。そのままカットして揚げたものではなく、細く伸ばしてグルグルと巻いたオリジナルスタイル。
脂の多いタチウオもこうして調理するとパリパリになってとても美味しい!骨も取れているので、気軽にフィンガーフードとして楽しめました。
高野豆腐
高野豆腐などほっとするおかずも多数揃っています。
ごちそうさま
午前中の明るい光が差し込む店内で食べる軽いおつまみとアサヒスーパードライ。せわしない朝にわずかなゆとりを楽しみました。
駅から少し離れていますが、沿線の方や関空利用の際に立ち寄られてみてはいかがでしょう。
近くの酒場・市場飲みまとめ情報
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | 市場食堂 |
住所 | 大阪府岸和田市西之内町67−3 |
営業時間 | 営業時間 【月〜土】 5:30〜14:00 定休日 日・祝※岸和田青果市場のカレンダーによる。 |