琴似『やまさ』魚も肉も絶品!昭和30年創業、界隈きっての老舗酒場

琴似『やまさ』魚も肉も絶品!昭和30年創業、界隈きっての老舗酒場

2023年1月11日

昭和30年から続く、札幌市内でもとくに歴史がある酒場『やまさ』を訪ねます。地魚料理をはじめ、道産鶏や十勝牛などをつかった肉料理も豊富ななんでも揃う店。大箱ながら一人飲みのお客さんが集まるカウンターもあり、幅広い用途で利用できます。

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街の成長を見続けてきた『やまさ会館』

街の中心に鎮座する琴似神社

アイヌの言葉で窪地を表す「コツネイ」が地名の由来となった北海道・琴似。札幌と小樽を結ぶ重要ルートの中継点として開発が進められました。1882年(明治15年)、琴似駅が開業すると、近代化が加速します。

1940年代、琴似村は人口が15,000人を越え琴似町となり、1955年には札幌市と合併、札幌市琴似となりました。この年に開業した酒場が、今回ご紹介する『やまさ(やまさ会館)』です。

最寄り駅である地下鉄琴似駅が誕生したのは1976年のことですから、『やまさ』が駅前酒場としてはじまったわけではないことがわかります。※JR琴似駅からは1km以上離れています。

外観

琴似神社や札幌市西区役所に近い手稲通り沿い構える『やまさ』。年季の入った店構えですが、店からは活気が感じられます。

独特な構造で、扉は奥へ引っ込んでおり、その先には廊下が続いています。会館と書かれた暖簾の通り、昔ながらの長屋型飲み屋街を連想させる構造です。

廊下の向こう側にも別の店風の部屋がある。

中に入るといくつかのブロックに分かれており、それぞれが単独の酒場のような構造をしています。

明るい3代目大将やお姉さんさんたちに迎えられ、ほっと一安心。

カウンター席では常連さんがボトルの甲類焼酎などを傾け、各々楽しそうな時間を過ごしています。

となりの部屋(店)も見せてもらいました。こちらはまた全然違った雰囲気です。一枚板でつくった5席のカウンターと、宴会に使える掘りごたつの小上がり。こぢんまりとしていて素敵な雰囲気です。

品書き

お酒

  • 大樽(樽生)キリンラガービール:510円(以下取材時の値段)
  • 大樽(樽生)キリン一番搾り<黒生>:510円
  • 瓶ビールアサヒスーパードライキリンクラシックラガーサッポロラガー):570円
  • サッポロバリキング:440円
  • 千歳鶴 特別純米:770円

黒板メニュー

  • えりも活ツブ刺:1,300円
  • 別海松皮カレイ刺:770円
  • 自家製〆サバ刺:770円
  • キングサーモン刺し:770円
  • 馬刺:990円
  • 十勝牛たたき:750円
  • カキフライ:750円
  • 自家製チーズ:495円
  • スパイスフランク:450円
  • ホルモン唐揚げ:550円

このほか、活帆立チカ(わかさぎに近い)唐揚げなどもあります。

定番料理

  • いか納豆:495円
  • 牛すじ煮込:550円
  • やまきもつ煮込:495円
  • ザンギ:495円
  • ゲソ揚げ・ゲソバター:420円
  • 豚肉ピーマン炒め:495円
  • 北海道産四元豚ステーキ:935円
  • 伊達産若鳥半身揚げ:970円
  • 牛タン塩焼:970円
  • ぼんぼち・豚串・いかだ(ねぎ):165円
  • とり皮・ひな皮・砂肝・がつ・とりハート・手羽先:130円
  • おでん(ちくわ・はんぺん・がんも・ちくわぶなど)各種

刺身が新鮮!自慢の焼鳥も間違いなし

キリンラガービール(510円)

キリンビールファン必見。

老舗の大衆酒場に似合う赤ジョッキこと、キリンラガービールの樽生が提供されています。ナイベツ川湧水などの名水で知られる千歳で製造された道内産ビールです。

しかも、キリン一番搾り<黒生>もありハーフ・アンド・ハーフも楽しめるのです。

それでは乾杯

別海松皮カレイ刺(770円)

マツカワの呼び名でもお馴染み、松皮鰈を注文してみました。かなり大きく包丁を入れているのが特徴で、一切れ頬張れば口いっぱいになる厚みです。

ハリがありモチモチとした食感で、噛むほどに脂の甘味が広がります。北海道だからと高まる期待にしっかり応えてくれる美味しさです。

自家製チーズ(495円)

かなり濃厚な味のクリームチーズはお店の手作り。塩辛を添えているのが素敵です。

これをクラッカーにのせて一口。これほどお酒を進ませる組み合わせは、そう滅多にないでしょう。

千歳鶴特別純米(770円)

たまらず日本酒をいただきました。札幌ではおなじみの市内でつくるお酒です。キレのあるお酒が多い北海道ですが、これは非常に柔らかく優しい印象のお酒でした。

手羽先(130円/本)

皮に油が滲んでいる様子はみるからに美味しそう。パリパリの皮と噛んでからの肉汁がたまりません。

つくね(175円)

自家製のつくねもいい味でした。細かくミンチにされており、みっちりと詰まったつくねは食べごたえ十分。甘さ強めのタレとのバランスもなかなかです。

別名「会館」の愛称で親しまれてきた『やまさ』は大衆酒場好きならばきっと気に入る雰囲気です。地のものも揃っていますから出張先の夕飯場所としてもオススメできます。

お店の方がとても親切ですから、初めての方(一人飲みでも)も勇気をだしてぜひ!

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名やまさ(やまさ会館)
住所北海道札幌市西区琴似二条7-2-11
営業時間営業時間
17:00~23:00
定休日
日曜日
創業1955年