東向島『興華楼』弧を描く暖簾がたまらない!ノスタルジック町中華

東向島『興華楼』弧を描く暖簾がたまらない!ノスタルジック町中華

2022年12月14日

東向島駅から徒歩6分ほど。いろは通りを鐘ヶ淵通り方向へ歩いた先にノスタルジックな中華料理店『興華楼』はあります。ビール、日本酒にサワーも揃える飲める中華で、土日もお昼から夜まで通しで営業。モチモチの餃子をつまみにキリンラガーを飲んで、町中華の昼飲みを満喫しました。

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昭和40年頃の雰囲気がそのまま残る店

入り組んだ細い路地が無数に伸びる向島は、下町以上に下町といった印象。道路の拡幅や再開発が少しずつ進められているものの、まだまだ懐かしい雰囲気が残っています。

駅前や商店街でもない普通の路地にも飲食店が点在しているのも特長で、ふらふらと散歩がてら路地を歩いていると思わぬ”いい店”を見つけることもあります。

散策の中で気になった店が『興華楼』。長くやっている個人経営の店で、いわゆる「町中華」です。町の大衆中華は数を減らしつつあるとはいえまだ各地にありますが、『興華楼』に特別興味を持った理由は、入り口の弧を描いた暖簾です。半円状かけられた暖簾は、白く衛生的で、ときどき風でなびいて、窓の雷紋が見え隠れしています。

外観

50年以上続く店で、その長い歴史は説明せずとも店構えからしっかりと伝わってきます。年季が入った店ですが、ショーケースにホコリはなく、出前のカブもピカピカです。これはいい店に違いありません。現在の時刻は15時30分。中華料理店が中休みするような時間にも関わらず営業しているのが、実に頼もしいではありませんか。

内観

暖簾が気になって仕方がありません。遠い記憶をくすぐられるような、窓に貼られた花柄のシートもイイですね。

パイプ椅子と合板のテーブル、店に並ぶ少年漫画。テレビはドラマの再放送が流れています。中華料理店では珍しい水色のタイル貼りが爽やかです。

テレビに背を向けて座る人への配慮か、テレビの対面には鏡が取り付けられていました。お客さんが利用するホールと同じかそれ以上広い立派な厨房が奥にあります。

品書き

お酒

ビールはアサヒスーパードライキリンラガー。大瓶:750円、小瓶:600円。

ウーロンハイ:550円、レモンハイ(博水社ハイサワー):550円、清酒二級酒:550円。

料理

一品料理は、餃子:600円、春巻:650円、モツ煮:600円、ニラレバー:650円、ショウガ焼:900円、ハンバーグ:750円、ポークソテー:750円、トンカツ上:1,000円、鳥の唐揚:1,400円、スブタ:1,600円など。

麺・ご飯類は、焼飯:800円、オムライス:800円、カツカレー:850円、五目カタ焼ソバ:1,100円、ソース焼ソバ:700円など。

長く続いてきた理由がよくわかる、優しくて美味しい料理

キリンラガー大瓶(750円)

ストーブ特有の匂いは、冬の香り。ぬくぬくした空間でホッとすると、欲しくなるのはビールです。キリンラガーの大瓶を1本。店内がポカポカなので、瓶はあっという間に結露に包まれました。

それでは乾杯!

餃子(600円)

餃子はもちろん自家製です。皮は厚めで、中は小籠包のようなジューシーな餡がパンパンに詰まっています。結構大きいので、お昼の一人飲みならばこれで十分なくらい。

モチモチの皮がたまりません。胡椒をたっぷり振った酢醤油でいただきました。

ニラ玉子炒(650円)

黄色いカレーや中華料理店のオムライスなど、興味がわく料理はいろいろありますが、シンプルにニラ玉子炒を選んでみました。正統派な日本の中華料理店のあの味。しんなりとしたニラは味が濃く、その余韻はキリンラガービールを誘います。

休日の午後、のんびりとした時間をノスタルジーな場所で過ごすのは実にイイものです。お近くをお通りの際は立ち寄られてみてはいかがでしょう。

ごちそうさま。

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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名興華楼
住所東京都墨田区東向島5丁目28−2
営業日時営業時間
11:00~21:00
日曜営業
定休日
火曜日