仙台『富貴寿司』終戦直後に屋台から始まり3代目。地酒と地魚でもう一献。

仙台『富貴寿司』終戦直後に屋台から始まり3代目。地酒と地魚でもう一献。

2021年1月26日

仙台中心部は寿司店が非常に多く、居酒屋感覚で利用できる大衆的なお店も豊富です。

特色はなんといっても仙台湾や金華山沖の新鮮な海の幸。日本中から取り寄せた東京の寿司店や、港に面した漁村の寿司店とも違う、バランス型といった印象です。

一番町は虎屋横丁に構える「江戸前 富貴寿司」も、そうした一軒。

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70余年続く老舗の寿司店

仙台にありながら江戸前と冠した屋号は、創業者が東京で修行したことが由来。創業は1948年(昭和23年)。終戦後の仙台駅東口のマーケットで屋台からはじまり、現在は3代目が老舗ののれんを受け継いでいます。

お店は賑やかな一番町のアーケードから、虎屋横丁へ入ってすぐの場所。以前ははしご酒を楽しむ人たちで大変にぎやかな場所でした。

価格は手頃で、夜でも「仙台づけ丼」などのご飯物を提供しています。さりとて、ノンベエに優しくないかというともちろんそんな事はありません。むしろ、筆者は居酒屋使いこそ、富貴寿司の魅力だと思っています。

ノンベエ向けには「酔いの市セット」というコースがあり、お昼から20時まで2,200円(以下税込)でお酒1杯、小鉢、刺身2点、寿司3貫がついてくるお得なセットがあります。

品書き

瓶ビールでは、仙台でつくられたキリン一番搾りあり(中びん650円)。

日本酒は宮城の酒蔵から常時10種類以上。ご主人こだわりの特定名称酒がずらり。1合950円ほど。

日本酒は3杯飲み比べができる利き酒セット(630円)が人気。

寿司店ですから、握り(300円~)やお刺身の品書きは参考程度に、お店を訪れた際にネタケースでご確認を。お刺身盛り合わせは2,200円、握りは1,750円から。

樽生ビールはアサヒ熟撰(650円)です。それでは乾杯。

ビルの奥に引っ込んだ店舗は、ちょっぴり入りづらさを感じるかも知れませんが、むしろ戦後横丁由来と知れば、このほうが気分も盛り上がるというもの。明るい店内、熱心なご主人が迎えてくれます。

栗原の酒蔵・萩野酒造のお酒「萩の鶴」の純米吟醸生原酒こたつ猫。同蔵は猫推しで有名ですね。フルーティーで上品な白ワインに近い印象です。

地酒と地魚を楽しむカウンター

お寿司は塩釜などで水揚げされた魚介類が中心。コリコリしつつも旨味がぎゅっとつまったイカ。

塩釜といえば近海本マグロの産地です。ご主人こだわりの寿司種です。ホッキ貝も、「ホッキ飯」という郷土料理があるくらい、宮城では昔から親しまれてきた食材。

三陸のウニにイクラ。季節ものなので、時期が重なったならばぜひ食べたい一品です。

江戸前寿司でもお馴染み、しらうおの軍艦。しらうおはこの界隈では松島や南三陸でよくとれる春の魚。仙台でもよく食べられてきたそうです。こちらではうずらの卵をおとしていただきます。

仙台湾といえば穴子も名物です。石巻などでは寿司店の看板料理になっているくらい。ふっくら炊かれたとろとろの逸品です。

飲み屋さんを巡った後は、軽く〆に地魚の握りを食べる――。そんな仙台の夜はいかがですか。

地物の食材の話や、仙台の飲食店街の歴史などを伺うことができる富貴寿司のカウンター席でした。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名富貴寿司
住所宮城県仙台市青葉区一番町4-4-6
営業時間営業時間
11:30~14:00
17:00~23:00(L.O.22:30)
定休日
日・祝
開業年1948年