関西ではいまひとつ影の薄い印象があったサッポロビール。ですが、老舗の人気店をよく見てみれば、意外なほどにサッポロって多いんですよね。そんな関西のサッポロですが、なんでも赤星は絶好調なんだとか。
かつて、東日本大震災ではメインブランドの維持のために赤星が販売休止になったことがあり、このままだと「赤星がなくなる」と危惧していたこともありました。それがいま、サッポロを支える主役級として返り咲いたことはファンとして大変うれしいです。
ということで、関西で赤星を飲める良き酒場をご紹介し、私も勝手に応援しちゃおう!と思いまして、今日は天満の「ダイワ食堂」をご紹介します。
7年ほど前、交流のある関西のビール好きの方のご紹介で飲みに行ったのがきっかけで、天満で時間があれば必ず立ち寄る「ダイワ食堂」。お店を端的に表せば「明るいレトロ」な大衆酒場。白い蛍光灯に照られた空間ですが、寒々しさはなく、飾り気のないテーブルの椅子に腰掛けると、ずっとここで飲んでいたくなる不思議な空間です。
まずは赤星のダイビン(580円・以下税別)を1本。赤星がまだマニアックな存在だったときから、ずっとここはこれがありました。では乾杯!
樽生(490円)は黒ラベル、瓶は赤星と黒ラベル、そしてキリン一番搾りとアサヒスーパードライを置いています。価格のリトマス試験紙、チューハイ(樽詰)の値段は290円。
料理が安くて豊富なのが、ダイワ食堂が人気の理由の一つ。お造りから小皿、揚げ物、鉄板焼となんでもござれ。あ、串カツはありません。
ほとんど300円から400円ほど。名物はとん平ならぬ、えび平(2本480円)。豚平焼き同様の生地で海老を包んでソースとマヨネーズをたっぷりかけたもの。ダイワな焼豚は、お店オリジナルのチャーシュー。500円ながら、一人では確実に食べきれないボリュームがあります。
きずし(しめ鯖・480円)。かなり〆は若いものがでてきました。ぷりっぷり。
上ミノのたたき(小500円)。軽く火を通したミノは、炙った表面はコリコリ、中はフニっとしています。緩急ある食感はほかではなかなか食べられないもの。
赤ワインはグラス330円から、たっぷり注いでくれるので飲みごたえたっぷり。
これは京都のいわゆる「アカ」とか「バクタン」?いいえ、これはベジータです。
ベジータ(350円)は、赤、黄、緑、紫の4種類があり、それぞれ色の違う野菜ジュースで焼酎を割ったもの。なかなか奇抜なネーミングですが、健康を意識した一杯。
飲み屋でちょっとつまむ炭水化物の美味しさは、頭で感じるというより、生きるための反動のようなものがありませんか。ついつい食べてしまう炭水化物。ダイワ食堂の名物料理はなんとトーストです。
その名も「ラピュタ」。バターたっぷりの分厚いトーストにじゃこを載せ、さらに目玉焼きを載っけた一品。名前の由来は、国民的冒険活劇映画のワンシーンで、主人公とヒロインが食べていた朝食から。ちなみに、チーズのせはハイジです。
大阪で赤星が飲める人気店はほかにもたくさんありますが、一大飲み屋街の天満ならば、ダイワ食堂は外せない一軒です。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | ダイワ食堂 天五店 |
住所 | 大阪府大阪市北区天神橋5-3-19 |
営業時間 | 営業時間 15:00~20:00 日曜営業 定休日 月曜日 |