日本屈指の繁華街であり、いくつもの時代で歴史の舞台となってきた街、東京・赤坂見附。36あった江戸城の城門「見附」のひとつが築かれたことが地名の由来です。
赤坂に多い料亭やオーセンティックバー、手土産向きの菓子店は、場所柄、著名人や政治家が愛用してきたことで知られています。また、日本初のカフェテラスや、バブル期はディスコが数多くあったことから派手な街というイメージも。
そんな赤坂も雰囲気が変わりつつあります。2020年6月4日プレオープンで、上野や新小岩などで人気を博している低価格居酒屋「ふれあい酒場 ほていちゃん」の11店舗目、赤坂店が出店。これまで片手で数えるほどしかなかった赤坂見附の立ち飲みに、「センベロ」業態がついに誕生です。
赤坂見附駅と赤坂サカス(東京メトロ赤坂駅)のほぼ中間。日枝神社にも近い赤坂のまん真ん中に誕生。夜は飲み客が闊歩するエスプラナード赤坂通り沿い。
しかも路面店。すごい場所にできました。ファサードの造作は今後進められるということで、ソフトオープン(プレオープン)中は、とくに看板もない状態です。
すべて立ち席。新小岩店、浜松町店につづき、ほていちゃんの立ち飲みオンリーは3軒目。厨房に向いたカウンターはありません。
6名用、4名用の島テーブルが配置され、40名~50名程度が飲めるキャパシティ。取材時は減らして営業中。
喫煙コーナーもあります。
フロア側におかれた冷蔵ショーケースにはホッピーが白・黒ずらり。赤坂はホッピー社が本社を構える街でもあります。
飲みものは、なんといっても瓶ビール大ビンがお得。633mlの赤星が410円(以下税別)は、赤坂でもかわりません。
樽生ビールはサッポロ黒ラベル(420円)、チューハイはプレーン290円、パンチレモンサワー(320円)など。新商品で、「ほていちゃんのラムネサワー」(350円)が新たに加わりました。こちらのレポートはのちほど。
150円のえびせんから、人気の若鶏チューリップ(300円)、専門業者から特別に仕入れる東京湾でとれた穴子の天ぷら(380円)、それぞれの店舗で仕込む赤から牛味噌煮込み(420円)まで、大凡300円前後のメニューが並びます。
お通し・チャージ無し、軽く赤星1本と数品食べれば千円程度で利用可能です。
赤坂店で先行ではじまった夏の差し込みメニュー、琵琶湖の稚鮎天ぷら(290円)やハモの天ぷら(320円)など、どこか関西テイストの食材があるのも魅力的。ハモの価格は大阪の激安店にも負けず劣らずのお値段です。
加えて、日替わりのお刺身が加わります。魚介類は仕入れルートに技あり(企業ヒミツとのこと)。
珍味生くらげ(350円)。ポン酢でいただきます。盛り付けてすぐに食べれば、モチモチ・コリコリの食感が楽しめます。
ハモですよ。ハモ。チリチリの身と、じんわりと旨味を感じるこの味。西日本の居酒屋ではお馴染み、夏の風物詩です。
タコわかめ酢(220円)と稚鮎天を並べ、贅沢な魚料理コースの完成。赤星大ビンいれて、これで税別1,590円。赤坂とはおもえない価格です。
琵琶湖の稚鮎はいまが旬。3尾で290円と思わず笑みが溢れる値段ですが、味も期待にこたえるものです。抹茶塩、ヤシ塩、または醤油やソースでどうぞ。
この夏、新たに加わったほていちゃんの謎チューハイのひとつ、「ラムネサワー」。業務用のラムネ風シロップを入れたもので、鮮やかな夏色。かき氷のブルーハワイみたいです。
そのままでも飲めますが、一緒についてくる「クッピーラムネ」(カクダイ製菓)を入れると、味の変化やよりシュワシュワ感が楽しめます。
色によって意外と味が違うように感じます。
店舗数が増えても、お客さんとの距離感の近さは個人店に近い印象。そのアットホームな雰囲気を求めて、各店をめぐり通われる常連さんも多いです。
赤坂の街を行き交う人々を眺め、開放感ある空間で夕日に照らされた赤星で一献。
通常は15時から営業中。(開業直近は17時から22時。最新情報は公式ツイッターをご確認ください。)
赤坂で最初の一杯、軽くセンベロを楽しむのも良さそうです。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/株式会社フォートップス)
ふれあい酒場 ほていちゃん赤坂店
https://twitter.com/hoteichantokyo1
東京都港区赤坂3-6-14 楓庵ビル1F
15:00-23:30(日定休)
※営業時間は時節柄の状況で変更となることがあります。
予算1,500円