【閉業】大牟田「大牟田駅うどん」 JR九州系の駅うどんで旅情を肴に瓶ビール

【閉業】大牟田「大牟田駅うどん」 JR九州系の駅うどんで旅情を肴に瓶ビール

2018年1月8日

大牟田は近代化産業遺産「三池炭鉱」の街。三井三池炭鉱は1997年に閉山し、その後は大牟田駅も九州新幹線開通でメインルートから外れたこともあり駅は幾分静かになりました。それでもJRと西鉄をあわせて一日1万人が乗車利用する駅ですから通勤時間帯は賑わうのでしょう。

炭鉱がなくなった今も三井化学や三井三池製作所といった三井グループの事業所があることから繁華街・大正町や本町のあたりは飲み屋街が残っています。といっても、飲み屋街巡りというよりは消え行く鉱山町歓楽街の余韻に浸るというほうが正しいかも。

さて、夜の大牟田は別の機会にしてお昼から飲むならここ「大牟田駅うどん」です。

 

新幹線が開通する以前は熊本と博多を結ぶメインルートで特急列車が次々と発着していましたが、いまはローカル列車がときどきやってくる程度。

 

昔は地方の主要駅はみんなこういう形でしたね。今となったら貴重かな。

 

関東ならば「駅そば」ですが、さすがうどんの国・福岡県。「駅うどん」です。駅前の看板にも注釈で「そばもあります」と書かれている程度です。うどんのほか、丼ものやおでんをおつまみにお酒が楽しめます。

駅ナカの軽食と侮るなかれ、生ビール(530円)や日本酒(330円)、焼酎(280円)まで揃い昼からご隠居さんが昼酒を楽しんでいる光景も見られます。

 

改札の内外から利用可能。1番線側が立ち食い、改札の外側はL字のカウンターでこちらは着席です。乗り換えの合間に単品おでんを”アテ”にきゅっと焼酎とを引っ掛けていく大人に憧れます(笑)

私は瓶ビール(中びん530円)で乾杯!生も瓶もアサヒです。

 

福岡といえば透明なつゆと歯がなくても噛み切れるほど柔らかい細麺が特長。鶏むねをスライスしてうどんと同じ味の出汁で軽く煮た具をトッピングしたかしわうどんをいただきます。

ごぼてん、まるてん、おなじみのトッピングもあります。

 

支払いに交通系ICが使えるのが時代ですね。運営はJR九州系の飲食会社ですが、女将さんの雰囲気は古き良き駅の個人系駅そばそのもの。

 

昼下がりの優しい光が差し込む大牟田の駅舎。ぼーっと行き交う列車を眺めつつ瓶ビール。こうして歳を取っていくのも割りといいかも。

 

さて、そろそろ繁華街散歩へ繰り出しましょうか。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/九州旅客鉄道株式会社)

 

大牟田駅うどん店
0944-52-0052
福岡県大牟田市不知火町1-24
8:30~19:00(無休)
予算1,000円