【閉業】麹町「いづみや」 オフィス街にある日本酒好きのオアシス。好きな銘柄に出会う夜。

【閉業】麹町「いづみや」 オフィス街にある日本酒好きのオアシス。好きな銘柄に出会う夜。

2019年9月12日

東京都千代田区。ご存知の通り、皇居を中心にした日本の中央にある特別区です。

同じ区でも場所によってその表情は大きく異なり、政治・行政の中枢である霞が関も、立ち飲みや老舗料理屋が並ぶ神田も千代田区です。

麹町の雰囲気もまた独特で、麹町通りの北側はハイクラスな邸宅が並ぶお屋敷街。南側から国立劇場にかけてのオフィス街も、他の街とは異なるどっしりとした安定感が漂っています。

歴史ある街には名店あり。酒屋の片隅で飲ませてくれる立ち飲み、いまは全国的に角打ちと呼ばれる、酒販店飲みも良いところがあります。

享保元年創業、300年続くいづみやを訪ねます。

 

ビルの一階にあり、冬季以外は道路に面したテラス風の縁側まで開け広げた開放的なつくり。

店内は小売のお酒がずらりと並び、その所々に立ち飲みテーブルがセットされています。

 

店内で売られているお酒は原則どれでも飲むことができます。クラフトビールや希少な銘柄もあって見ているだけでも楽しいです。※小売価格と店内飲みは値段が異なります。

 

日本酒の一杯売り、昔からのもっきりを体験するのが一般的な楽しみ方。

 

お酒が気になるところですが、まずはビールで準備運動。樽生はアサヒスーパードライ(400円)。メンテナンスされたピカピカのサーバーから注がれます。

 

それでは、乾杯!

 

お酒は店内に掲げられたメニューボードから選びます。

埼玉・上尾の文楽、静岡・富士宮の富士錦、宮城・石巻の蒼天伝など、幅広い品揃えです。

 

おつまみは乾きものがほとんど。Q.B.Bベビーチーズの品揃えにちょっぴりビックリ。

 

選んだお酒は、新潟県村上市の太洋盛。特別純米酒を正一合(400円)。淡麗辛口ながら一口目の印象は輪郭のある米の旨さ。いいお酒です。

 

おつまみには、キヨスクのおつまみで飲む人の大定番、都こんぶを。

 

皆さんお好きなお酒を選んでは、店主さんに注いでもらってお酒談義。会社帰りの方で賑わいます。職場のお酒仲間のような関係って、うらやましいです。

 

各方面にアクセスがよくても、仕事などでご縁がないとなかなか訪れない麹町。

街にはおしゃれなお店だけでなく、どっしりした老舗の飲み屋もあって良いところです。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

麹町いづみや
03-3261-9067
東京都千代田区麹町2-5-2 金森共同ビル 1F
18:00~22:00(土日祝定休・第3水定休)
予算1,000円