東京、世田谷区。
もつ焼き屋さんのイメージとは正反対のイメージが漂う世田谷区ですが、やはりいいお店はあるもんです。
東急田園都市線の三軒茶屋駅から徒歩7分の場所。駅から結構距離があるのですが、それだけ歩いてでもわざわざ飲みに行きたいお店が「久仁」です。
お店は小上がり、カウンター、テーブル数卓のちょっと大きめの大衆酒場といった感じ。席数はそこそこあるのですが、それでも毎晩満席になる人気っぷり。駅から7分かけていくので、ここで振られるとなかなかのショックがありますが、それでも挑戦する価値あり。
お店の方も常連さんもよくわかっているので、ダメ元で暖簾をくぐれば、二人くらいなら詰めて座らせてくれる可能性もあります。
飲み屋さんも見えなくなってくる太子堂付近、ぼんやりとひとつだけ灯る赤提灯がいとおしい。
暖簾をくぐり引き戸をガラガラと開ければ、そこは熱量を感じる酔っぱらいの笑う声や注文を通すオーダーの声に引き込まれそうになります。
こちらへどうぞー。
まずは瓶ビールから。大瓶、グラスはふたっつ。
サッポロ黒ラベルで乾杯です。よく冷えていて、穏やかな甘味が喉を心地よく通り抜けます。
お通しはぬか漬けの大根。まず最初に食べるのはやはり煮込みでしょう。あまりボリュームはありませんが、甘味と塩っけが絶妙なバランスの味付けが煮込み好きの心をつかみます。
注文をすると、混んでいてもさほど待たされずにでてくる焼き物。
ひと通り頼んで、まずは10本。
レバーはなかがプリプリ、カシラは油部分ではなく旨味の強い部位、シロはよく下ごしらえされていて上品な脂の旨味。
味付けは塩・タレが選べますが、私は久仁ではタレで頼むことが多いです。しっかり味の濃いタレですが、さらさらとしていてあまりお肉に絡みついていなくて、それがちょうどよい塩梅の味になっています。
お肉の焼き具合、味付け、部位の大きさ、そして価格設定(一本100円)、すべて大満足の串です。
ビールも合いますが、やはりここではサワー(330円)でしょう。酎ハイとサワーは別々にあり、酎ハイは甲類焼酎(キンミヤ)に炭酸(ウィルキンソン)を入れたもの。サワーのほうは、名前の通り目黒の割り材メーカー博水社が作るハイサワーを使っています。
女将さんが漬けているぬか漬けは、つかり具合が絶妙。
ここにきたら、串もいいですが、おつけものも絶対に食べておきたい一品です。
サワーはすでに3ハイ目。今日はいいピッチで飲んでいます。
結構しっかりと焼酎が入っていますので、いつものような感覚でサワーを飲んでいるとしっかりと酔っ払ってきますのでご注意を。
葱間になっているつくね。もっちりしていて美味。ナンコツも丁寧に処理されていて、骨まわりの美味しいところがぎゅっと詰まっています。
今日はたくさん食べています。だって、久仁のもつ焼きが大好物なのですから。
まだまだ行きますよ―。サワーをお代わりして、今度は尻尾を。
ぶたのしっぽの部分をほろほろになるまで煮込んだもので、箸で簡単に身と骨がわかれます。初めて見る方は、ぎょっとしますが、これの美味しさは食べてみてからのお楽しみ。
いつもは三茶の富士屋本店や三角地帯の飲み屋さんを梯子するのですが、久仁にきたら満腹になるまで食べてしまいます。
世田谷区のもつ焼き屋さんだからといって、侮ってはいけません。
渋谷から急行で1駅。久仁は電車に乗っていく価値あり♪
ごちそうさま。
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(取材・文・撮影/なゆ)
久仁
03-3410-7806(予約は3名以上から)
東京都世田谷区太子堂3-18-2
17:00~23:00(日祝定休)
予算2,000円