【閉業】桜台「まいける桜台店」 福岡名物皮焼きに東京酒場文化が融合

2016年9月5日
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桜台駅周辺はここ数年、飲み屋さんの新店オープンが続いています。練馬区の西武池袋線沿線で飲むといえば、ちょっと前まではほぼ練馬駅一択(大泉学園もあるけれど、そんなに大きくない)という状況でしたが、第二の酒場タウンとして桜台駅がいま注目です。

いまは駅が高架化されてしまいましたが、地上時代はいかにも西武線らしいこじんまりとした駅舎でした。近代的な駅を南へ降りてすぐの場所、手前にも早い時間からやっている人気やきとん店もあり、夕方は香ばしい香りが漂う路地になった先にある「まいける桜台店」が今回ご紹介する酒場です。

桜台店、という店名ですが、ここは二軒目。一号店は中野駅南側の中野五叉路にあります。一号店は女子会にも使えるオシャレな感じなのですが、桜台店はまさに「屋台」的な空間です。看板料理のかわ焼きは福岡発祥の個性派焼鳥で、博多や中洲ではあたりまえのご当地つまみなんです。むしろ屋台風のほうが本場的とも言えそう。

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店内はL字のカウンターで焼台を囲むつくり。席数も少なく、本当に屋台のよう。店員さんや他のお客さんとの距離が近く、一体感が生まれます。

ただ福岡名物を持ってきたのではなく、東京の赤ちょうちんの流れがだいぶ融合しています。たしかに、もつ焼きにホッピーという組み合わせは、ここで言えば「かわ焼き」に置き換えても美味しそう。

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ドリンクは生ビールがサッポロ黒ラベル(480円)、瓶ビールでは赤星の中瓶(480円)。ホッピーはジョッキまで凍ったシャリキンホッピーのセットが380円とリーズナブルです。ハードな酒場好き向けか、キンミヤの梅割りは180円で用意されています。一人1杯までだそうですが、たしかにこの価格で簡単に酩酊されてはお店も大変でしょうし。

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今日も喉がからから。まずはゴクっと喉を潤しましょう、サッポロ黒ラベルで乾杯。

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かわ焼きは一人10本などそればかり食べていく常連が多いそうですが、その他の焼鳥もひと通りそろっています。豚もつではなく、鶏に特化しているのはこの界隈では珍しい。たまにはやきとん以外の選択肢で飲むのもよいでしょう。

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せっかく福岡のおつまみがあるのですが、スピードメニューのからしレンコン(280円)から。ビールとの相性が抜群のつまみなのに、なかなか東京ではそれほど普及しないからしレンコン。私は自宅に常備までしいる大好物のおつまみです。

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マルハのさば水煮缶に細ねぎとバターをたっぷり載せて胡椒をふったサバ缶細ねぎバター(480円)。これはスコッチと抜群の組み合わせ。イギリス人にも教えてあげたいこの味(笑)

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デュワーズハイボールにさば缶、自宅でも簡単にできる組み合わせなのでぜひお試しあれ。でも、せっかくならやっぱり「まいける」でどうぞ。これでもかとネギを載せるのがポイントです。

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そろそろかわ焼きが焼き上がりそうなので、準備体制に。本場福岡では本格麦焼酎でぐいっと飲むはずですが、ここは東京さ。東京にはキンミヤがある、天羽の梅がある!立石のもつ焼き屋よろしく、180円で度数20度のアルコールをきゅっと。

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かわ焼き(1本100円)。東京の焼鳥とはじゃばら折で串打ちしていますが、福岡は細長く帯状にした皮を焼鳥串にぐるぐる巻きで打っていきます。味付けは甘辛のタレなのですが滴るようではなく、テリテリに表面に塗りこまれているのが特長。

表面はカリっ、パリっという食感で、中から鶏皮の脂がじゅっとでてきます。どうしても油っこくでしつこく感じやすい鶏皮ですが、これはまるでおせんべい的なものを食べているような感じで、串を持つ手が止まりません。

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一本100円の個性的なとり皮焼きに、サッポロ黒ラベルやシャリキンを飲んで千円程度でチョイ飲みするもよし。二三人できて、鶏皮パーティーをするもよし。普段から通える価格と雰囲気なので、この個性的な串に興味があればまずは立ち寄ってみてはいかがでしょう。

私、そういえば幼いころはいつも鶏皮ばかり食べていたなぁ。子供って鶏皮好きですよね?あの頃の「鶏皮だけもりもり食べたい」という夢が叶いました。

土日はお昼13時からやっていますので昼酒にも使えます。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/サッポロビール株式会社)

かわ焼き まいける 桜台店
03-6915-8651
東京都練馬区桜台1-4-2 1F
15:00~24:00(土日祝は13:00~23:00・水定休)
予算1,800円