中野「かどや酒店」 レトロな酒屋の店先で世界のビールを楽しむ。

中野「かどや酒店」 レトロな酒屋の店先で世界のビールを楽しむ。

中野駅北口から徒歩10分、早稲田通り沿いにある「かどや酒店」は、昔ながらのレトロな店構えの酒販店。1924年設立の歴史あるお店です。

そんな老舗の店先に並ぶお酒は、よく見てみるとずいぶん個性的。200種類あるという世界のビールや、大手系以外のラベルも揃うお手頃ワインたちがずらり。トーインの名で割材好きに知られる東京飲料がつくる「中野サイダー」もあります。

 

ビールのラインナップがとくに衝撃的で、世界40カ国の銘柄が揃えられています。

 

購入したお酒は、店先のちょっとしたスペースをお借りしてその場で飲むことも可能です。飲食店ではないのでおつまみなどはありませんが、こんなお酒に囲まれた空間ならば、その空気感だってお酒を進ませてくれます。

 

冷蔵ショーケースにはおなじみのナショナル銘柄の瓶・缶も用意されていますが、これだけ種類があるのですから、ここはやっぱり輸入ビールで乾杯したいですね。

輸入ビールはボトル300円から400円が中心。日本でもみかけることの多いベルギーのステラや、タイのシンハーから、イタリア・シチリアのメッシーナや、フランクフルトのグレープフルーツ風味のシェッファーホッファーなど、かなり個性的な顔ぶれも冷えています。

 

店のあちこちにビールがあるので、ちょっとした宝探し気分。お気に入りのビールはみつかりますか。

 

お散歩がてらの一軒目、乾いた喉にはビールの里の定番を。チェコビール プラハ プレミアム ピルス( PRAGA PREMIUM PILS・340円)で乾杯!

国分の缶詰・缶つま☆レストランのオイルサーディンをその場で開けて、爪楊枝でちびりちびりと。

 

昭和の木造店舗の中で、早稲田通りから吹き込む爽やかなお昼の風を浴びて飲んでいるのに、気分はなんだか海外のリカーショップです。次に何を飲もう、なにか自宅用で買って帰ろうかな…なんてぼーっと考えつつ、穏やかな午後をビール片手に楽しみます。

 

地元のお客さんたちが家庭用やパーティーで飲むお酒を買いに来るなかちびちび飲んで、ボトルは2本目。つぎはロンドンプライドを。

 

昼下がりの酒屋飲みを楽しむ人は私だけでなく、若いお客さんがふらりと訪ねてボトルを傾け始めました。

 

しっかり飲めるお店ではありませんが、お散歩ついでにはちょうどいい癒やしのスポットです。幼少の頃に駄菓子屋に寄り道をして食べたかき氷のように、大人になっても寄り道はいいものです。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

かどや酒店
03-3361-1401
東京都中野区上高田1丁目34
10:00~23:00(月定休)
予算1,000円