春日部「磯八」 明るいうちから大賑わい!春日部は漁師町!?

春日部「磯八」 明るいうちから大賑わい!春日部は漁師町!?

2019年5月14日

春日部にある「磯八」は、午後3時ごろにオープンする創業40年ほどの居酒屋です。早い時間から地元の常連さんでいっぱいになり、夕方過ぎに暖簾をくぐったら、すでに店内は熱気の渦!

人気の理由は、鮮度抜群の魚介類が豊富に揃い、しかもとってもリーズナブルなことでしょう。何杯かお酒を飲んできた頃には、ここは漁師町の酒場にいるのではないかと勘違いしてしまうほどです。そして、それにもまして磯八の魅力は大将と息子さん、そして支える店員さんの豪快で明るい接客にあります。

さぁ、覗いてみましょう。埼玉の漁師町酒場を。

 

春日部は東京・浅草から東武伊勢崎線の特急列車で30分ほど。地下鉄半蔵門線からの急行でも都心からおよそ40分。東京のベッドタウンですが、その昔は日光街道の宿場町でした。

 

整備された町並みと、古くからの商店街がほどよく混ざり合う駅前。結構個人店もあって散策が楽しめます。

 

春日部といえば、世界的に知られるギャグ漫画・アニメの一家が暮らす街として有名です。駅前のイトーヨーカドーも、春日部店だけは「サトーココノカドー」テイストでいっぱい。

 

目指す「磯八」は、そんなイトーヨーカドーのすぐ近く。お店の前にいけば、店内から楽しそうな笑い声が聞こえてきました。

 

私も17時前に伺ったのに、店内はカウンターの1席を除いて満席。(写真は閉店前に撮影)

地元の皆さんのスタートダッシュに驚きながら、ベテランの方のおとなりに失礼して、さぁ飲みましょう、食べましょう。

 

目の前の冷蔵ケースには、美味しそうな魚介類がびっしり。魚種が豊富で15種類ほど揃っています。取材時に旬の新ホタルイカ刺しは350円。人気で飛ぶようにお客さんのもとへ運ばれていきました。

 

活ホタテ、活赤貝、岩牡蠣に立派なつぶ貝と、貝類だけでもあれこれ食べたいものばかり。刺身類は握り寿司にしてもらうのことも可能です。

 

今日も一日おつかれさま!一杯目はやっぱりいつものビールで。キリン一番搾り生ビールで乾杯!

 

一昔前のジョッキサイズで、中といっても最近の中ジョッキより一回りも二回りも大きいです。生大750円、中600円、小450円。アサヒとキリンの瓶ビールは550円です。お茶ハイ、生レモンサワーなどサワー類は450円から。日本酒は定番が高清水で1合450円。

 

さぁ、不思議な小鉢がでてきました。これがお通しです。つぶ貝煮と甘エビ3尾が盛られたインパクトあるもの。忙しいお店なのでタイミング次第で料理も待つことはありますが、これなら全然心配いりません(笑)

 

壁やカウンター、いたるところに貼られた短冊にただただ悩みます。あれとこれを頼んで…、あ、焼き物2品になっちゃう、うーん…と悩むこの時間もまた酒場の好きなところ。

 

仕入れ次第でかわる短冊があるのに、さらに黒板メニューまででてきちゃいました。のどぐろ焼き(900円)にサバ文化干(400円)、うーん。悩みます。

 

ソート表示されていないのは、もうこれがエンタテインメント。一度決めたのに、もっと食べたいものが見つかるから、さらに検討する。そして、最後は勢いで頼んじゃいます。

 

目の前のまぐろがあまりにも美味しそうでしたので、ここは中おち(600円)でしょう。そうしてやってきたお刺身は、なかなかどうして、トロのように脂が載ってとても美味しそう。もちもちとした食感、体温によって脂が口の中にじんわり広がるこの感じ、あぁ、たまりません。

付け合せのサービスで甘エビも。これでお酒を飲まなかったらバチが当たりそう。

 

常温で高清水を1杯。目の前で豪快に注いでくれます。まぐろのねっとりとした旨味に精撰辛口高清水のすっきりした味がぴったりです。

 

つづいて氷頭なます。盛りが良く良心的。次々はいるオーダーを手際よく息子さんがつくっていく様子もお酒をより美味しくしてくれます。

 

お酒は続いて緑茶割り。大衆酒場でよくみる濃い緑色をした業務用のお茶です。レモンサワーも焼酎濃いめでほろ酔い間違いなし。

 

お隣のお客さんと酒場と魚の話しで盛り上がり、わいわい過ごしていたらあっという間に良い時間。おすそ分けを頂いたり、取材忘れてすっかり飲兵衛さん。冷やしトマトで一度リセットを。

 

後半は、一仕事終えてお酒を飲み始めたご主人や店員さんに混ぜていただき、まるで民宿で飲んでいるようなアットホームなムードに。常連さんとお店の方の距離もとても近く、みんなとっても仲良しなのが素敵です。

 

「まだ飲んでいきなよ」

「はい、まだ飲んでいたいのですがもう良い時間なので…。」

と名残を惜しみながら暖簾の外側へ。魚が美味しいと聞いていましたが、集う人・営む人の人情もたまらなく好きなお店でした。”漁師町の人情って素敵です。”と、記事を締めそうになりましたが、おっとここは春日部ですね!

「また春日部においでよ、スペーシアなら30分だよ」と言われまして、さすがに特急には乗らないですが、私も近く行く気、満々です。

 

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

磯八
048-754-9941
埼玉県春日部市中央1-14-2
15:00~(月木定休)
予算3,500円

※2019/05/15 一部誤記を修正しました。