安房鴨川「川京」 鯛にさざえ。鴨川漁港で上がる海の幸に舌鼓をうつ。

安房鴨川「川京」 鯛にさざえ。鴨川漁港で上がる海の幸に舌鼓をうつ。

続日本紀にも記述がある古の地・安房国。房総半島南部に位置し、中核都市である安房鴨川は近代になって観光地として栄えてきました。東京に近く、一泊二日で遊びにいける身近なマリンリゾートとして人気です。駅から徒歩数分で前原海水浴場まで行くことが出来き、夏季を中心に賑わいを見せます。

そんな安房鴨川で1970年(昭和45年)創業の「川京」は、鴨川漁港にあがる魚介類を良心的な価格で楽しませてくれる名店と評判です。

 

安房鴨川へは東京からJR外房線の特急わかしお号で約2時間の旅。上総一ノ宮を過ぎると車窓に太平洋が現れ、海の街へいく楽しさが味わえます。

 

駅前には古き良き日本の町並みが今も残っていてます。舗装されていないバス操車場は、昭和の景色そのまま。牧歌的な光景です。

 

鮮魚店や懐かしい佇まいの食事処が並ぶ商店街。そのさきに目指す川京はあります。

 

営業時間は11時30分から夜22時までと長く、観光地ゆえに着く時間がまちまちの中で助かる一軒です。近隣で通し営業の飲み屋さんはほとんどなく、川京の暖簾は心強い。

 

ベテランのご夫婦が切り盛りし、のんびりした雰囲気が漂う店内。飲んでいてとっても癒やされます。

 

早い時間は名物の”おらが丼(さざえ丼)”などを目的に来るノンアルコールな方が多いものの、基本はお酒飲みつつ海の幸を楽しみたい地元の皆さん。

 

水槽にくっつくアワビは観賞用ではありません。このあと、ぜひいただきたい鴨川の人気磯料理になります。

 

ビールは大手から3種類。房総半島の太陽は東京から近いのに違いを感じるほど元気で、こんな日にはくーっと喉越し楽しむスーパードライでいきましょう。トトトと注いで乾杯!

 

早い時間のメニューは定食や盛り合わせが中心。夜はおつまみやお酒がもちろんでてきます。安房の名物といえばやっぱりさざえ。磯の幸が定番ですが、鴨川漁港は近海のカツオや鯵、イワシ、ブリなどが水揚げされそれらを楽しむ刺身をいただきたいところ。

鯵のなめろうやさんが焼き、そして内房のはばぐりなども魅力的。

 

こちらは単品メニュー。はまぐり、さざえ、ともに800円ほど。直近でいいものが入っているよ、と鮮度が期待できる活貝たちです。

 

 

夜であれば単品の刺身などとって地酒・寿萬亀をちびりとやりたいところですが、時間はまだ早く定食(磯料理定食1,900円)があるので、このおまみで一献。

 

ブリや鯛など鴨川漁港直送の魚たち。まずはお刺身で。

 

タコの天ぷらや鯛の天ぷら、山菜などの天ぷらも嬉しい内容です。

 

磯料理定食だと、なんとさざえ焼きもついてきます。結構立派なサイズでテニスボールほど。食べやすく切って酒蒸しのように仕上げてあり、これがお酒を誘うんです。

 

カレイのホイル焼きとアサリの酒蒸し。これに磯海苔の味噌汁とごはんがついているセットで、ビールとお酒を楽しみました。

安房鴨川駅から館山方面のなのはなを見に行く前の昼飲みによし、日蓮聖人誕生の地、鯛の浦観光前に鯛を食べておくもよし、駅に近く通し営業のに老舗はとってもいいものです。昔、観光で一泊滞在したときもホテルを抜け出して来たことを思い出しながら、美味しい肴に舌鼓を打つよきひとときでした。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

川京
04-7092-1076
千葉県鴨川市横渚1117
11:30〜22:00(第2第4木定休)
予算3,000円