首都圏には24時間営業の不思議な居酒屋が何軒かあります。新宿や池袋ならば眠らない街のイメージがあり想像ができますが、松戸もまた眠らない酒場が今この時間も営業中です。その名は「大都会」。酒場好き・センベロ好きにはおなじみの酒場で、松戸のほか、池袋北口にも系列店があります。
松戸の大都会は、JR松戸駅と目と鼻の先。
駅前のペデストリアンデッキから見下ろせる場所にあり、電車を下車後、60秒で酎ハイにたどり着けます(笑)
1977年(昭和52年)に竣工した流鉄ビルの地階に広がる巨大な空間。建物の歴史を感じる昭和な内装は、むしろ燻されていい塩梅に酒場らしくなっています。
24時間営業であっても明るい店内。老若男女、一人からグループまで様々な人がぶらりと立ち寄り飲んでいきます。ある意味、これが日本式のパブと言いましょうか。カフェテリア方式で、食券を購入後、料理と交換してあとは適当に飲んで食べてごちそうさま、という流れです。
夜勤明けの人々の朝酒場所として、近隣のビジネスマンの昼食処として、松戸競輪を打つ人々の居場所として、様々な人が集まってきます。
昼食時でなくても存在するサービスランチ。居酒屋でありつつも、大都会は実は中華推しで、ラーメンや炒飯などが昔からの名物です。
ご注文は食券機でどうぞ。お酒と料理がわかれています。おかわりの度に食券を買いに行くのもアミューズメント施設みたいで結構楽しいのです。
通常180円のハイボールやウーロンハイはそれでも十分安いのですが、期間限定(しばらくの間)で驚きの特価、100円になっています。200円のレモンサワーも100円と、もう家飲み値段です。しかも税込み。
生ビールはサントリー・ザ・プレミアムモルツ!しかも4枚券(1,000円・税込)を購入すれば、一杯あたり250円。
お酒が安いからおつまみが高いかも…なんて心配はご無用。まずは泡少なめたっぷり注いでもらった生ビールで乾杯です。
おつまみは180円から。ハムやコハダ、冷奴にだし巻きなどの小皿に加え、注文を受けてから調理してくれるハムカツなどの揚げ物も選べます。
串カツは250円。もちろん揚げたてです。食券を渡してしばらくすると呼ばれるので受け取りに行きましょう。熱々の揚げたて、焼き立てをだしてくれるのが大都会の人気の秘訣でしょう。安いだけではありません。
100円(通常価格でも180円)からでお酒が飲めるとなれば、もういい大人ですからお財布事情気にせず飲めるというもの。適正飲酒の範囲内で楽しくほろ酔いになります。
ラーメンが300円のお店で、それを上回る高級品のホッケ焼き(350円)。お皿からはみ出す大きさで、一人では食べきれないほどのボリュームです。
焼鳥はすべて2本250円。他の料理と比較すればやや贅沢に思えますが、軟骨入りつくねとお茶割りの組み合わせが好きで、大都会にきたらコレと決めています。
年季の入った建物になってきましたが、明るく清潔感もあって入りやすいです。松戸に着いたら、目的のお店に行く前にまずはここで喉を潤し調子を整える、ゼロ軒目に最適です。もちろん食券を大人買いしてリーズナブルな酒場を満喫するもよし、〆の一軒としても!
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
大都会
047-364-5006
千葉県松戸市本町4-9 流鉄ビル B1F
24時間営業(年中無休・ただし日曜日は23:00で閉店)
予算1,200円