盛岡「つぼ半」 地元に愛され半世紀。大きな餃子にクラシックラガー。

盛岡「つぼ半」 地元に愛され半世紀。大きな餃子にクラシックラガー。

北東北最大の繁華街、盛岡は大通・菜園。百貨店から大箱の大衆酒場に路地に構える料理屋までなんでも揃う楽しい街。ここに半世紀近く愛され続けてきた町中華があります。その名は「つぼ半」。

どっしり構えと昭和の雰囲気漂う少し色あせた看板が、「美味しいよ」と誘ってきます。この手の看板を安易に今風にしてしまう店舗も多いですが、ぜひ残し続けてほしいです。

カツ丼、カルビ焼きなどの文字がある通り、本格中華というよりは大衆食堂のような存在です。

 

外観からのイメージ通り、店内もレトロ。可愛い昭和のデザインをした電球の傘や箸入れに、なんともいえない懐かしさを感じます。

 

途切れることなく営業を続けてきた店舗のみが醸し出す味わいがたまりません。古いものに囲まれていますが、手入れはしっかりされています。

 

昭和40年代のキリンビールの味を今に伝えるキリンクラシックラガー。お店が創業した頃のビールの味を、こうして今も飲めるのは素敵なこと。平成のビール、キリン一番搾りも揃えて、ビール(中びんのみ580円)は2種類から選べます。

では乾杯!

日本酒は地元の菊の司(390円)です。

 

麺類、御飯物、スープに炒め物。パーコー麺やマーボー焼きそば、ジンギスカン炒めなどバラエティ豊かです。常連さんそれぞれに「コレが好き!」があって、オススメに悩むそう。先代から続く伝統のメニューは五目そばとのこと。

 

暖かい季節になると冷風麺などが加わった限定メニューも登場します。

 

お昼の部は飲めませんが、夜は半分は大衆酒場のような用途で再び賑わう「つぼ半」。近隣で働く酒業関係者も大推薦、ギョーザ(470円)。かなり大きく食べごたえ十分。夜でもほぼ満卓の賑わいになる町中華でギョーザとクラシックラガー、最高の組み合わせです。

せっかく盛岡に来たから…と郷土料理もよいですが、一食はこういう選択、大いに”あり”でしょ。

 

焼き目はパリっと、全体はもちもち。にんにくの風味もしっかり、パワフルな味にますますビールが進みます。いえ、ここはそろそろ紹興酒(古越龍山・永昌源)の出番でしょうか。※お酒は適量で。

 

壁にずらりと並ぶ黒地に白文字の札は見ているだけでも”ビアタン”を乾かします。

 


ソース焼きそば(写真提供:キリンビール株式会社)


キムチラーメン(写真提供:キリンビール株式会社)

常連のキリンビール岩手支社の方からも美味しい写真をいただきました。中華屋さんのソース焼きそばほど、「気になる、でも今日は中華だからまた今度…いや食べたい。」と悩むものはありませんね!

キムチラーメンは自家製キムチがたっぷり、盛岡冷麺の麺を中華麺に置き換えたつぼ半オリジナルです。

 

梯子酒の〆に軽く餃子とビールを楽しむもよし。しっかり腰を据え自家製チャーシューと紹興酒を楽しむのもよいですね。

盛岡の夜は、まだまだ奥が深いです。

笑顔でアットホームな接客に癒やされて、次の酒場へ。ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/キリンビール株式会社)

 

つぼ半(ツイッター
019-653-4443
岩手県盛岡市菜園2-6-32
17:00~22:00(お昼営業11:30~15:00はお酒が出ません・祝はお昼のみ・日定休)
予算1,600円