盛岡『焼鳥・居酒屋 とり』界隈人気ナンバー1の焼鳥は、家族経営のほっこり酒場です

盛岡『焼鳥・居酒屋 とり』界隈人気ナンバー1の焼鳥は、家族経営のほっこり酒場です

2021年2月11日

盛岡市中心街・大通で最も人気と言われる焼鳥店は、その名もずばり「とり」。賑わいの中心「大通り」から1本北側の細い路地に入り口がある飲食ビルの地階という、ちょっと隠れた立地。それでも一年前までは予約必須と言われるくらいの賑わいを見せていたお店です。

盛岡は決して焼鳥店が少ないわけではありません。むしろ老舗が多いほうで、そうした中でも「とり」が人気を集めるには、きっと料理以外にも特徴があるはず。今回はそんな盛岡の人気店をご紹介します。

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地階の奥にあるコンパクトな個人店

酒場や料理屋、バーにスナックなどが立ち並ぶ盛岡の歓楽街。日中は静まり返るこの通りも、夜になるとそこかしこから笑い声が響いてきます。飲み屋の誘惑に囲まれる中で、「とり」は注意深く見ていないと入り口を素通りしてしまいそうです。

ビルに地階へ降りて行きと、こうばしい香りが漂ってきました。

家族経営で、ご主人夫妻を中心に切り盛りする「とり」。焼台に立つ大将は笑顔で接客しつつも、神経は串の先端まで伸びているように、串と炭を巧みに操ります。

カウンターとちょっとした小上がりで、平時は20席ほどの店内。地元会社員のちょっとした飲み会や、ボトルをキープする常連さんなどが肩を並べます。

盛岡の酒場はどこもとっても温かい。室温ではなくて、人々の笑顔だったり会話だったり。ここも大変ぬくもりある雰囲気で、そうした中で一杯目の樽生ビール(キリン一番搾り)が格別に美味しいです。それでは乾杯!

地酒・あさ開がお手頃価格

ビールは樽生がキリン一番搾りで、瓶は貴重な熱処理ビールのキリンクラシックラガー。お店から徒歩圏にある酒蔵「あさ開」を定番酒にしています。あさ開が2合580円は、リーズナブルでさすが地元価格ですね。

焼鳥以外のおつまみでは砂肝四川炒めささみの春巻きなどが人気のようです。

料理は実にシンプル。ドリンク類が書かれたメニューの裏が焼鳥の品書きです。

串は1本100円から。顔ぶれは東京風で、シロ、ハート、ガツなどの豚モツも、手羽先や皮などの鶏も両方揃い、チーズつくねなどのかわり串もあります。俵型のつくねは粗挽きの肉がもちもちであと引くと評判です。

冷やしトマト(300円)。飲み屋さんで食べると自宅よりも何倍も美味しく感じます。

東京風の濃厚タレと、辛味噌のやきとり

炭火でじっくりと焼きあげた焼鳥。100円ほどと安くても串も一つ一つの肉の大きさもしっかりあり、食べごたえがあります。タレはかなり濃厚で限りなく黒に近い色をしています。

かりっとした食感に、中からジューシーな肉汁が滲み出るかしら(120円)。

味付けを塩で選ぶと東松山やきとりなどのように、ピリ辛の味噌がついてきます。ご主人は東京で焼鳥を焼いていた経験があるそうで、料理にその経験が現れています。

川エビの唐揚げ(400円)。サクサクとした食感が心地よく、余韻にあさ開のお燗酒をあわせて、じっくりと酔いを楽しみたい一品です。

阿吽の呼吸でテンポよく切り盛りされる様子と、昔から行きつけだったような気分にさせてくれる暖かい接客が、お酒と料理を一層美味しくしてくれます。盛岡滞在の際は、ぜひ立ち寄っていただきたい一軒です。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/キリンビール株式会社)

店名焼鳥・居酒屋 とり
住所岩手県盛岡市大通2-6-6 京藤ビル B1F
営業時間営業時間
17:30~23:00(L.O22:30)
定休日
日曜日