船橋「大塚屋酒店・川ばた」 市役所近くの住宅街に灯る一軒の角打ち

船橋「大塚屋酒店・川ばた」 市役所近くの住宅街に灯る一軒の角打ち

船橋は明るい時間から飲める安くて楽しい酒場が充実しています。駅周辺は言うまでもなく、駅より南側の本町は、市役所や港の近辺まで飲食店がぽつぽつと点在しているので、梯子酒の散策も楽しい。

漁港や役所関係の人が飲むから店がある、というだけではなく、駅南側を東西に通る国道14号は昔の成田街道をなぞっていて、いまでこそ駅周辺に中心部が移っていますが、その昔は街道沿いのほうが宿場町として賑わっていたそうです。

そんな本町にある大塚屋酒店は店の脇に角打ちスペースを設けていて、夕方から22時位まで夜な夜な地元の人々の笑い声が響きます。

 

店内ではつながっているものの入り口は別。扱いも一杯売りのコーナーではなく一軒の飲食店となっています。

昔からサッポロビールと白鹿を贔屓にされていたようで、現在もその流れが続いています。店先にある白鹿のカップ酒自販機がいい味を醸しています。

 

厨房に向いたL字カウンターの配置。女将さんが手作りの料理を、出来る限り注文を受けてから作るようにされています。メニューも角打ち的な柿ピーから餃子までバリエーション豊か。

 

ギョニソーはノンベエの味方。ウィンナー炒めをささっと調理して常連へ手渡す女将さん。酒販店営業だけではなく、飲食コーナーも成り行きでできてしまったと話す常連さん。女将さんは料理が上手なので、十分に独立した立ち飲み一杯飲み屋としても魅力があります。

 

酒屋のお酒は当然品質がいい。生ビールはサッポロ黒ラベルで、ご覧の通りばっちりの提供品質です。ガス圧もよく、洗浄も丁寧にされています。それでは乾杯!

 

看板料理の餃子。ほくほくで身がたっぷりジューシー。角打ちにも関わらずこの品質。レンチンじゃない本格派です。酒屋がはじめた立ち飲みならば、どちらかというと海鮮にいきそうなものですが、なぜかここは中華が中心です。

 

お隣のご隠居が頼まれていたので、便乗して海老しゅうまいも頼んでみました。よくある一口サイズのものではなく、おおぶりで箸で切り分けて食べるもの。キャベツも添えられて300円は嬉しい。

 

リーズナブルに飲んで食べられるということや、お客さん同士の会話も楽しいからと地元にお住まいの方が集う寄り合い所のような空間。女将さんの優しい接客もあって、女性のお一人様も入りやすい雰囲気です。

駅から離れていることもあり、地元率が大変高いお店ですが、近隣をお散歩の際におすすめです。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

大塚屋酒店・川ばた
047-431-1654
千葉県船橋市南本町37-18
営業時間確認中
予算1,300円