本日は船橋の激安酒場をご紹介します。激安と言っても千円でお釣りがくるほどではないのですが、ちゃんと酒場で飲んでいる感が味わえて二千円でそこそこ満足できるというのが特長です。
京成船橋よりも南に、もつ焼きの銘店や地元の愛され系庶民派酒場などが立ち並ぶ飲み屋ストリート「仲通り商店街」の奥へ進むんで行くと聞こえてくる活気、ここが「参佰宴」です。
参佰宴はお隣、津田沼で12年前に誕生した名物酒場。店名の通り、三百円均一(一部除く)の飲み屋です。全国に個店・チェーン含め多くの均一系酒場がありますが、ここはそんな店とは一味違います。
船橋の飲み屋街は広く、庶民派酒場が有名店から知る人ぞ知る店までずらりと軒を並べています。開拓も楽しい路地です。
立ち飲み屋や人気の老舗酒場などが並ぶこの道は、19時頃のピークタイムを過ぎるとそれでも少し静かになってきます。
そんな路地にて、連日満席の賑わいになるのが参佰宴 船橋仲通り店です。
テナントがぎっちりと入る飲食店ビルの一階。コアな酒場好きには、”若者系飲み屋”のように見えてちょっぴり警戒してしまいそうなのですが、これが入ってみるとなかなかいい感じの雑多で元気の良い雰囲気。
低価格均一酒場だからといって大学生ばかりがワイワイ飲み交わしている!なんてわけでもなく、年配の常連さんがホッピーを傾けていたり、会社帰りの先輩方がお疲れさまの乾杯を楽しまれています。老若男女がひとつの暖簾を共有している珍しい酒場。
店名の通り、ビールだって300円。参佰宴 船橋仲通り店のビールはアサヒスーパードライ。乾杯!すっきりした喉ごしは、カラカラにした喉を心地よく流れいきます。
ちなみに、同じスーパードライでもエクストラコールドにしますと450円。一杯目を「くぅーっ」と言いたいときはプラス150円の価値が見えてるかも?
トマトを使ったカクテル・トマトニックやモヒート、サングリア、酎ハイ類も300円。
このご時世でも嬉しいことに、ホッピーはセットでも300円です。それにしても飲み物の品数が多い。オリジナルカクテルで歌舞伎サワーやタバスコを使った赤とうサワーが気になるところ。いえ、私はスーパードライから変えませんが(笑)
お酒だけでなく、料理も豊富で目移りしてしまいます。マグロユッケやピザ、天ぷらも300円です。四丁目の夕日とは…気になる方は実際に食べてみて。中身はまぐろホホ肉の特製デミグラス煮です。
〆のごはんも300円均一です。寿司5貫でも300円。これとビールだけ飲んでいけば夕食利用で600円で楽しめるじゃない!と思うところですが、そうは問屋が卸さない。お通しの200円がついてきます。それでも安いのですが。
ただの三百円均一と侮るなかれ。料理がとってもちゃんとしています。毎晩居酒屋に入り浸っている筆者ですから、適当に作っているかどうかはすぐにわかるものです。最初にこちらで飲んだとき、「絶対、ハズレだって。学生酒場でしょう?」なんて思っていたのですが、反省。焼鳥は炭火で焼いています。どの料理もちゃんと手作りを感じさせてくれます。※もちろん、すべてが手作りではありません。
お刺身も300円。市場が近いこともあって、この界隈は刺身の美味しい酒場が多いのですが、こちらだって負けていません。写真は気まぐれ参佰宴盛り(1人前)300円です。ね、良さそうでしょう?
煮込み系、炒め物系も具だくさんで、仕事が価格のわりに丁寧なんです。均一酒場にある”ムラ”は感じさせないのも上手。盛り付けも標準的な居酒屋に負けていません。豚の味噌角煮は名物で、これも美味しいので刺身と合わせておすすめしたいです。
日替わりの刺身や旬の料理も加わって、かなりのバリエーションが揃う飲み屋なので、今日は何を食べたいかがまだ決まらないうちから、とりあえず参佰宴?みたいな利用がちょうどいいかもしれません。
地元密着のローカル酒場参佰宴。お通し200円は入館料と思って、あとはお財布の心配をすることなく、好きなものを2杯3品飲んで二千円以下で着地する日常飲みなんていかがでしょう。
これで帰れば安上がりなのですが、エンジンがかかってしまう筆者は、これから更に横丁の奥へと流れてしまいます。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
参佰宴 船橋仲通り店
047-424-6318
千葉県船橋市本町4-40-3
16:00~翌3:00(基本無休)
予算1,800円