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船橋の人気大衆酒場「増やま」が開いた3軒目。変わらず煮込みを看板料理に、千円ほどで楽しめる立ち飲みが誕生しました。本八幡駅から徒歩数分で、近くには同じく「増やま」系列の「馬越」もあります。馬越は着席ですが、こちらは立ち飲みよりクイックに楽しめるのがポイントです。
「わたらい」は、もともと船橋にあった駄菓子屋から名前をもらったそうで、そんな背景からも「大人の駄菓子屋」と言えるでしょう。本八幡の「わた」も付いているしね、とのこと。
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お店はコの字が2つ並ぶ凹型のカウンター。看板料理の煮込み鍋が中央に配され、店内に美味しい香りを漂わせています。
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お通しなし、酎ハイは230円から、ビールも300円とお財布に優しい値段設定。甲類焼酎はみんな大好きキンミヤ焼酎なのですから、ついつい飲みすぎてしまいそうです。
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安いのはお酒だけでなく、おつまみも100円から200円が中心とお手頃価格。数品つまんでちょうどいいようなボリュームで、一人で利用するのにはもってこいのお店です。
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煮込みは2種類、もつ煮込みと肉豆腐。時間をかけてじっくり下処理、調理、そして営業中も面倒を見続けている煮込みは絶品。注文するとささっと盛り付けて数十秒でやってきます。カレー粉を追いかけしてカレー風煮込みとして楽しむ常連さんもいます。
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一杯目はサッポロラガー(大びん・500円)をもらって、まずは一息つくため乾杯!
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贅沢品をせっかくなので頼んでみましょう。刺身三点盛り(500円)。3点といいつつそれ以上なのはやはり嬉しいポイントです。増やまのある船橋といえば港町ですし、刺身はリーズブルにたっぷり気前よく盛り付けてくれます。
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安く飲むならば、二杯目は酎ハイといくところですが、ここはあえて立ち飲みでハートランドという組み合わせも試してみましょうか。六本木で生まれたオシャレ系ですが、コの字のおいてみると、これが意外とよくあうものです。
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馬越と基本的にはメニューは一緒ですが、よく見るとわずかに差があります。煮込みの味付けが違っていたり、揚げ物の内容がかわっていたりと。どこで食べても美味しいハムカツ。衣がサクサクで、ソースをかけるとジュッと染み込んでいきます。
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日替わりのホワイトボードメニューにはタン焼きネギ塩(300円)やイワシの酢〆(300円)など個性的な顔ぶれも加わります。お酒は酎ハイの「アカ」。キンミヤのソーダ割りに下町の酎ハイエキス「Aハイボール・天羽飲料」をたらした下町ハイボールです。
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実は甲類焼酎は牛乳で割っても美味しいです。牛乳ハイ(250円)、甲類の隠れた甘みを牛乳がひきだします。
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系列店にはない「わたらい」だけの抹茶割り。苦味がクセになります。あわせるおつまみは、八宝菜春巻き(250円)。
メニューのバリエーション豊かで、何度も通ってあれこれ食べてみたくなる「わたらい」。今までの立ち飲みの手軽さだけでなく、飲んで食べてが楽しいお店です。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
わたらい
047-379-8902
千葉県市川市南八幡3-4-16 吉田ビル 1F
14:00~L.O.22:30(日祝定休)
予算1,300円