今日は湯島の「串焼きだるま」を紹介します。この地で30年近く続く老舗です。小箱のいい感じのカウンターで、程よく手軽な塩梅でビールや日本酒を引っ掛けたいときにおすすめしたい”大人のちょい飲み”です。実は湯島で半世紀続く炉端焼きの定番「樽平」の姉妹店なんです。
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温もりある店構えに赤ちょうちん、低めの椅子に幅のあるカウンターが、普段の大衆酒場でありがちなそわそわ感を消してくれています。ですが、内容はもちろんSyupoで紹介するからには大衆的。
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生ビールは大樽でキリンラガー(RL)なのが嬉しい。上野で樽生のキリンラガーはあまり見かけません。焼酎が480円から、常連さんはボトルをいれてサードプレイスよろしく仕事帰りに軽くマスターと世間話をしながらにニ・三杯ロックで飲んで梯子酒や帰途につくようです。
甲類のボトルもあるので、それを一本入れた後はあとはホッピーの外だけもらって過ごすのもいいですね。珍しい55ホッピーあります。
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やっぱり飲み屋の生ビールはしっかりとしたサイズに限ります。しっかりメンテナンスされているディスペンサーからキレイなジョッキにそーっと注がれたラガーにうっとり。毎日飲んでも美味しい、飲み飽きない。
では乾杯!
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早い時間はマスターが一人で焼き場に立たれています。笑顔でもくもくと焼きながらも、トークは止まりません。とっても個性的な方で、常連さんやはじめてのお客さんとも楽しい会話で盛り上げてくれます。
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朝挽きの大山鶏をつかった焼鳥など、1本180円から揃います。大ぶりの串なのにこの価格は安い。
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手羽、ネギマ、つくねにぷりぷりのレバー。それに生ビールをもう一杯。ぎゅーっと強く打たれたねぎまや手羽の肉汁が詰まった感じが口の中いっぱいに広がります。
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つくねは繰り返しタレをつけては焼きを繰り返した照り照りなもの。注文を受けてから、生の状態より焼き上げるので時間がかかりますが、そのぶんジューシーで、絶対に焼酎が進む一串です。
ぷりぷりでほっぺがとろけそうなレバーは、もう見ただけでも美味しさが伝わるのではないでしょうか。
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豚モツや牛すじの煮込みは多いですが、ここだるまの煮込みはとりもつです。濃厚ながら、豚や牛にある特有のもつ感とは違う、鶏らしいさわやかな余韻が楽しめます。ホッピーと合わせたくなりますよ!
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300円台からの一品料理も多々あるので、焼鳥を数本に小鉢ひとつ、それにお酒を飲んでまずはさくっと飲むなんていう使い方がおすすめ。
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すでにお気づきかと思いますが、甲類のキンミヤがイチオシされています。ボトル一本1,790円と入れやすい価格帯ですし、ハードな下町飲兵衛御用達の梅割りだって楽しめます。マスターは酒場が大好きで、取材中「いつもSyupoみています」って話してくださいました。なんと!そしたら、キンミヤを推されているのもよくわかります(笑)
美味しい焼鳥にキンミヤホッピーやキリンラガーが飲みたくなったらぜひ。有名店を巡るのもいいけれど、たまには湯島の裏路地でしっぽり飲むというのも大人の楽しみ方でしょう。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/キリンビールマーケティング株式会社)
串焼きだるま
03-5688-6890
東京都文京区湯島3-40-5
17:00~23:30(無休)
予算2,500円