【閉業】杉田「浜の家」 難易度高し!飲兵衛コミュニティここにあり

【閉業】杉田「浜の家」 難易度高し!飲兵衛コミュニティここにあり

2015年4月28日

DSC04735

今回ご紹介するのはとてもハードルの高いお店。でも入ってしまえば女性一人でもなんとかなるような、そんなところ。ディープすぎてマニアでも躊躇してしまいそうな外観ですが、ここにもハマのコミュニティがありました。

場所はJR新杉田駅と京急杉田を結ぶ路地。以前紹介しました杉田の角打ちの斜向かいにある木造一階建てのお店です。

創業が何年なのか、ご主人ももうわからないそうですが、ざっくり60年以上ここでやっているお店とのこと。昔は焼き鳥屋だったのだそうですが、使っていた肉屋が廃業してしまい、そのまま焼き鳥の扱いは流れでやめてしまったのだそう。

ホッピーの提灯が唯一の入りやすさのサイン。暖簾も偏っちゃっているし、中からは地元の常連さんたちの”うごめく”様子がかすかに見えていて、これは私でもシラフでの突入はできませんでした。

DSC04733

恐る恐る、「すみませんー、大丈夫ですか?」と精一杯の営業顔で頭深々ご挨拶。いいよいいよー、ここに座りなよと主のような常連さんが手招きしてくれました。

16時ごろに入りましたが、6席ある椅子は4席埋まっている状態るみんなここに毎日のように通っているのだそう。平日のこんな時間から飲んでいるなんて、素晴らしすぎますね!

お隣さんがホッピーを飲んでいたので、私も同じものを。郷に入りては郷に従えの言葉、酒場で一番役に立ちます。

さりげなくホッピーの公式ジョッキなのが嬉しいところ。氷は入りますが少なめで焼酎が120mlほど入ったジョッキと栓が抜かれたホッピーが登場。とととっといれて乾杯です。

どうもどうも。

お隣さんからちょっかい(飲み屋で絡んでくれるのは大好きです)だされて、一番奥の年配の女性が「あんたよしなよ、みっともない」と抑止の声。飲み屋のトークをここに書くと結構きたない言葉になるので控えておきますが、なんだかんだでみんな仲良く、そして初めての私も普通に会話にまぜてもらいました。

お店はご年配のご主人と奥様が二人で切り盛りされていて、飲みカウンターの向こう側はお二人のリビングに直結しています。テレビで流れる情報番組を見ながらみんなでわいわい。

DSC04732

もう疲れちゃって焼き鳥はやらないんだよーとご主人。でもかわりにスーパーのお惣菜やちくわ、乾き物などを問答無用で次々だしてくれて、なんだかんだで賑やかなおつまみが揃います。

ナカをもらってホッピーを飲みきり、次にウーロンハイを。

「お姉さん、飲みっぷりもいいし飲み屋慣れしているねー、もしかして取材か何かの方?」と鋭いツッコミをいれてきた隣の紳士。元公務員と話すその方は、前職のクセで相手の職業を当ててしまうのだそう。さすが…

DSC04734

ということで、ちゃんとご挨拶いたしまして、このたいへんディープなお店のことを今回記事にすることが出来ました。

「飲みのプロかー、だったら向かいの酒屋はいった?なんならオレが口聞いてやるよ」とか、京急沿線の酒場のお話をたくさん伺うことが出来ました。界隈の飲兵衛が集まる酒場コミュニティというのはほんとうに楽しいです。

壁には焼き鳥メニューをそのまま紙で貼って隠しただけの品書き。おかげでメニューというものがみえません。一杯いくらかわからないのだけれど、まぁ飲んでいて大丈夫でしょう。

軽くご挨拶のつもりが盛り上がってしまい気づいたら1時間半も。長居しましたが、私が飲みに来る前にいたお客さんは誰一人帰らず、そこで延々と飲まれています。す、すごい。でもこういう集会の場って大切ですよね。

「体に気を付けて、いってらっしゃい」と笑顔でご挨拶いただき、お代は1000円札一枚でした。

勇気と好奇心がありましたら、のぞいてみては?

ごちそうさま。

 

スポンサーリンク

この記事はあなたのお役に立てましたか?

この記事が少しでもあなたのお役に立てましたら、
ブログランキングへ応援ボタンからの投票を1日一回いただけると嬉しいです。

にほんブログ村 酒ブログ 東京飲み歩きへ

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

浜の家
神奈川県横浜市磯子区杉田1-11-6
15:00~19:00(不定休)
予算1,000円