【マツコの知らない世界】「大衆酒場の世界」出演者・塩見なゆ本人が番組紹介店すべてを深堀り解説

【マツコの知らない世界】「大衆酒場の世界」出演者・塩見なゆ本人が番組紹介店すべてを深堀り解説

こんにちは、酒場案内人の塩見なゆです。

全国のTBS系列で放送された「マツコの知らない世界 明日への活力 大衆酒場の世界」をご視聴いただき、ありがとうございます。見逃した方は、お早めに「TBS FREE」や「Tver」などで確認してくださいね。

放送では伝えきれなかったお店の魅力を、このコラムで余すことなく綴ります。テレビの画面越しに気になったあの店へ、次はあなた自身が足を運んでみませんか。

美味しいお酒と料理が待つ、最高の酒場巡りのガイドブックとしてお使いいただければ幸いです。

スポンサーリンク

私・塩見なゆ について

東京都杉並区荻窪うまれ。両親がともにお酒好きで、子供の頃からお酒や飲み屋さん、そしてそこに集うノンベエさんが身近な存在でした。家族で飲み屋さんへ出かけることも多く、外食といえば、決まって個人経営のお店でした。

その頃の楽しい思い出をベースに、社会人になってからは一人で大衆酒場巡りをはじめ、中央線沿線から山手線へ、そして東海道、東北方面へと範囲を広げ、20年で日本全国1万軒以上のお店を巡りました。当サイト「Syupo」でも、私が訪ねた中からオススメしたいお店を4,000軒ほど紹介しています。

世界10カ国以上でも飲んでいます(ハノイにて)

お店紹介や、実際に梯子酒をしている様子はYouTubeチャンネル「居酒屋の達人 by塩見なゆ」でも公開。また、新聞、雑誌、WEBメディアなどでもコラムを書いています。

詳しくは当サイトのプロフィールをご覧ください。

塩見なゆ について【公式】
  塩見なゆ について プロフィール 酒場案内人 塩見 なゆ 1984年 東京都杉並区生まれ 新宿ゴールデン街に通う両親のもと、瓶ビールに憧れながら育ちました。…
syupo.com

より深く、どんな思いで酒場を巡ってきたか、noteのコラム(一部有料)でも書いています。

酒を飲み、その情報を伝えることで生計を立てている。 飲酒は"仕入れ"で、胃と肝臓と脳で食事をコンテンツに変換し、データとして出力している。 同じ仕事をしている人…
note.com

いま酒場を紹介したい理由

マツコの知らない世界」では、これまで「角打ちの世界」、「立ち呑みの世界」と2度にわたり、日常的に通える飲み屋さんを紹介してきました。

酒屋さんで営む角打ちは、小売や配達以外の収益確保という街の酒屋さんの事情も重なり、近年増加傾向にあります。世代交代で新しい試みに挑むお店も増え、明るく入りやすい雰囲気に変わったことで、この10年で広く市民権を得ました。

また、従来「おじさんの聖地」という印象が強かった立ち呑み業態でも、若い世代が手がけるモダンな店が急増しています。単に安く飲めるだけでなく、食文化を楽しむ場として幅広い世代に受け入れられるようになりました。

では、なぜ今回は大衆酒場なのでしょうか。

その背景には、コロナ禍を経て激変した居酒屋事情があります。かつて居酒屋といえば、会社帰りに駅前の飲食ビルへ入り、大箱のチェーン店で宴会を楽しむスタイルが主流でした。

しかし、リモートワークの浸透や個人の時間を尊重する価値観の変化により、大人数での宴会は減少傾向にあります。

新宿三丁目 どん底

一方で、飲みに行く文化そのものが廃れたわけではありません。仲の良い友人や家族、あるいは一人で、美味しい店や楽しい店、由緒ある店を選んで訪れるという、目的志向のニーズが強まりました。

新宿歌舞伎町 番番

その受け皿となったのが、昔ながらの街の小さな赤ちょうちん、すなわち大衆酒場です。店主の個性が光る店、コの字カウンターで会話が弾む店、特別な料理を提供する店など、ひとつとして同じ店は存在しません。

金町 大渕

加えて、物価高騰が続く中でも、手頃な価格を維持しようと懸命に営業するお店の存在があります。私たちは、外で安心して飲める貴重な居場所を求めています。

家族経営による温かさや地域とのつながり、あるいは長年守り続けてきた自社物件での営業など、昭和の時代から続く商いの姿勢そのものが、今の私たちを強く惹きつけているのです。

さあ、大衆酒場が気になってきたところで、それでは、番組本編で登場したお店をご紹介します。

ネオ大衆酒場

恵比寿 恵比寿天ぷら串 山本家

2018年12月創業。渋谷区恵比寿の線路沿いの坂道に佇む、オープンキッチンの割烹スタイルを取り入れた大人な天ぷら居酒屋。

落ち着いたカウンター席のほか、掘りごたつ個室や黄金色の個室も完備。お酒が大好きな明るい店員さんが迎えてくれるので、初めてでも元気をもらえる居心地の良さが魅力です。

客層は大人な雰囲気ながら、女性グループやカップルなど若い世代が中心。恵比寿らしい一軒です。

自由が丘 ニショク

2020年9月創業。自由が丘駅南口からすぐの好立地にある、ピンクと紫のネオンサインが目印のモダンな居酒屋です。ネオ大衆酒場はネオン率高し!

ぷりぷりエビマヨ:880円とミックスベリーレモンサワー:770円 ※立ち飲みならばお酒は200円引き

店名はイートインとテイクアウトの「2つの色」に由来。ストッカーをテーブルに見立てたシルバー基調の1階は開放的な立ち飲み空間。2階は落ち着いたテーブル席です。どちらも自由が丘らしいセンスが感じられます。

人気の揚げピザ クアトロフォルマッジ:1,210円

1階の立ち飲み限定でアルコールが1杯200円引きになるお得なので、私も一階で立ち呑みです。

20代〜30代の女性を中心に女子会やデートで大人気。

中目黒 ととろう3

中目黒の有名人気店「ととろう」系列が地下にひっそりとオープンさせた、目立つ看板もない隠れ家的なお店です。

要予約で入店方法は公式Instagramを参照。予約時間には店頭に行列ができるほどの圧倒的な人気を誇ります。開放感のある独特な空間には、予約争奪戦となる2階席もあり、上から店内を見下ろせるユニークな構造が特徴。

若者を中心に誰と行っても盛り上がれる活気にあふれた空間です。

中央線ハシゴ酒

中野 大衆酒場コグマヤ

肉豆腐:700円

中野駅南口、レンガ坂近くに暖簾を掲げる2016年創業の人気店。

名物の「肉豆腐」は、おそらく都内でもトップクラスの色の濃さ。味噌ベースですが、甘さもしっかりあり、とにかく深い味わい。モツが一般的ですが、こちらは和牛ロースなども使用していて、どこかすき焼きを連想する味。名古屋の八丁味噌煮込みとは似ているようで異なります。これがキンミヤを冷凍庫でシャーベット状にしたシャリキン®のレモンサワーと相性ぴったり!

店内はカウンターを中心としたコンパクトな造り。地元にお住まいの常連客から若い世代まで、連日多くのノンベエで賑わっています。

パーフェクト黒ラベル:600円

スタジオにも来てくれた若き二代目は、コロナ禍で店を閉じたくないと初代から譲り受けて店主さんになったそう。

刺身3点:900円

実は刺身の仕入れもこだわっていて、北海道まで魚を勉強するために研修旅行に行くこともあるそう。どうですか、この刺身。煮込みだけで満足していられない、楽しいお店です。

高円寺 和田屋高円寺店

1982年創業、高円寺の夜を彩る大衆酒場です。

麻布の定食屋「和田屋」からの最後の暖簾分け。中央線沿線には、西荻窪、阿佐ヶ谷にも和田屋はありますが、それぞれ独立したお店です。看板に書かれた「チェーン」は、いまのチェーン居酒屋とは違った、家族経営の暖簾分けからくるゆるいつながりを意味していました。

親子二代で切り盛り。店内には若大将・新沼亮さんと女将さんの活気ある声が響き渡ります。

エビフライはこの大きさで3本580円

場所柄アーティスト・クリエイターがよく来るお店。壁には芸人やミュージシャン、プロレスラーのサインがびっしり貼られ、街に根付く歴史を物語る光景が広がります。

看板メニューは、こんがり焼けたチーズと濃厚な旨味が合体した「サバ味噌グラタン」。若大将が早朝から魚屋を手伝って仕入れる「お任せ刺身5点盛り」も、分厚く切られた鮮度抜群の必食の一皿。

番組ロケとは別日ですが、飲みに行ったときはなんと巨大なタラバガニが半分で1,500円という破格で提供されていました。

お酒はキリンクラシックラガーのほか、焼酎が120種類以上も揃っています。この店の大きさのどこにそれだけお酒が入っているか、何度飲みに行っても不思議です。安くて美味しい、海鮮の名店です。

阿佐ヶ谷 つきのや

南阿佐ヶ谷の路地裏に赤提灯を下げる、王道の大衆居酒屋。家族連れの姿も多く、阿佐ヶ谷のちょっと大人のファミレス的存在です。

漬けは日替わり この日はブリ

2000年に独立開業し、2010年頃に現在のエリアへ移転後、2020年には40坪へと店舗を拡大しました。

名物 ナポリタンはこのボリュームで580円

品書きには、新鮮な「刺盛り」や揚げ物、〆にぴったりの「ナポリタン」まで、幅広いメニューが並びます。

ツウはしじみの醤油漬け:600円 で飲む

唎酒師の資格を持つ明るい店員さんが厳選する日本酒や、大瓶のサッポロラガービール(赤星)と合わせるのがおすすめの楽しみ方。

鉄板料理が自慢 なんと牛ステーキ:850円 まである。熱々でジュージュー

店主の森本さんをはじめ、長年苦楽を共にしたメンバーが作り出す「誰にでも平等で明るい接客」が最大の持ち味。初めて訪れても温かく歓迎される安心感があり、15時半の開店から世代を問わず多くの客で賑わう一軒。

店頭でガンガン炒める焼きそばのようなナポリタンはぜひ食べてみて!

荻窪 鳥もと本店

戦前から続く歴史を持ち、1952年に焼き鳥屋として歩み始めた荻窪北口酒場の顔。2009年まで、荻窪駅北口の脇にあったバラックの店でしたが、現在の荻窪銀座へ移転しました。

パンチパーマにダミ声がトレードマークの大将・伊與田康博さんは、コワモテながら誰よりも街を愛し、毎日の清掃を欠かさない温かいお人柄。

北海道

名物の焼き鳥はもちろん、大将の故郷・北海道・道東の白糠から直送される「鮭児」やヤナギダコの卵巣「たこまんま」など、希少な海鮮も手頃に味わえます。アサヒ生ビールは似顔絵入りの専用ジョッキで提供。

青森の銘酒「豊盃」に惚れ込み、誕生日祝いも豊盃で行うほど。鳥もと専用醸造の銘柄もあるので、日本酒好きもぜひ訪ねてほしいです。

荻窪 かみや

1955年創業、荻窪南口を代表する駅前酒場です。現在は二代目から四代目まで、家族三世代が厨房やフロアで腕を振るう空間は、まるで親戚の家で飲ませてもらっている気分。

冬季限定 あんこう鍋

16時の開店と同時に、長年通う常連客や一人飲みの若者たちでテーブルが埋まります。名物の「あんこう鍋」は、四代目も継承する吊るし切りでさばかれた冬の風物詩。

澤乃井:490円

女将さんが自ら買い付ける全国の地酒は、季節ごとにラインナップが入れ替わり、訪れるたびに新しい味わいに出会えます。

名物はぬた盛り合わせ:540円 赤貝や蝦蛄も入っている

過度な干渉はないものの、さりげない声掛けが心地よく、実家に帰ってきたような安心感に包まれながら杯を傾ける至福の時間を過ごせます。

西荻窪 戎南口店

1973年に創業し、西荻窪の路地裏に「別館」と呼ばれる店舗を点在させる、南口飲み屋街の要。

毎日正午から通し営業しており、真昼から赤星(サッポロラガー)を傾けるノンベエで溢れ返ります。

店頭のドブ漬けで冷やされた瓶ビールは格別の喉越し。

名物「いわしコロッケ」は、イワシの身でコロッケの具を包み込んで揚げた中毒性のある一皿です。

1本から頼めるやきとんは「鶏皮ピーマン」など気の利いた串が揃い、昼から小鉢をつまむのにもぴったり。自社で直輸入するスペインワイン「ASIDO」まで用意され、ベテラン店員さんが駆け回る昭和の活気に満ちたエネルギッシュな酒場として不動の人気を誇ります。

吉祥寺 カヤシマ

1975年創業、喫茶店と居酒屋が見事に融合した吉祥寺の憩いの場。

サッポロラガービール中瓶:690円

店内には演劇や落語のポスターが所狭しと貼られ、古いソファに身を沈めながらお酒を楽しめます。

ナポリタン:1,200円

名物の「ナポリタン」は、ケチャップの風味と太麺のモチモチ感がたまらない王道の味。

自家製ハンバーグ:650円~

ハンバーグやポークジンジャーをつまみに、多摩地域の地酒「金婚」や「澤乃井」を合わせる独自のスタイルが酒飲みの心を掴みます。

壁には「明るく 楽しく ゆっくりと」の標語や農家さんの写真が飾られ、街との深いつながりを実感。通し営業なのでお昼から飲めますよ!

ランチ利用の学生から昼飲みを楽しむ大人まで、いろんな用途でゆったりと過ごせる名店です。

三鷹 大島酒場

1933年に酒屋の角打ちとして産声を上げ、三鷹の立ち飲みを牽引する老舗。

三代目の大嶋一さんと店長の小堀さんが切り盛りする店内は、厨房機器からビールサーバーまでくもり一つなく磨き上げられています。

名物は、豊洲から直接仕入れる新鮮なお刺身と、注文が入ってから揚げる魚介類の「天ぷら」。専門店での経験を持つ三代目が厳選した地酒のラインナップも見事です。

創業時から使い続けるカウンターは、絶妙な高さで立ち飲みでも疲れることなく羽を伸ばせます。お客さんを平等に扱うブレない接客スタイルが極上の居心地を生み、15時の開店から一人客が次々と吸い込まれていく活気あふれる名酒場です。

大阪 御堂筋線沿線 大衆酒場ハシゴ酒

梅田 大阪屋

1971年創業、新梅田食道街に構える朝酒の聖地。

午前7時から営業しており、朝食利用の客と朝から大瓶を傾けるノンベエが入り混じるディープな空間です。名物の「どてミックス」は、甘めで旨味が強く、一味をたっぷりかけてキリンラガーの樽生をぐっとあわせるのが最高。

定番の「鯖煮つけ」も、生姜が効いたすっきりとした後味でビールが進みます。ベテランのお姉さんたちがチャキチャキと仕切る接客が心地よく、カウンター越しの掛け合いを聞いているだけで立派な酒のアテに。

一階はランチ以降立ち飲みへと変わり、大阪のハシゴ酒をスタートさせる起点として絶対に外せない一軒と言えるでしょう。

なんば 豚足のかどや

1951年創業、なんばのビル群に挟まれた路地裏で異彩を放つ肉ホルモンの専門店。

11時過ぎの開店から、巨大なコの字カウンターは常に満席状態です。名物の「豚足」は、大鍋でトロトロになるまで煮込まれ、特製のミソタレとたっぷりのネギを絡めて手づかみでかぶりつくのが正解。

目にもとまらぬスピードで大瓶と豚足が提供される様子は圧巻の一言に尽きます。バラやハラミなどの串焼きもボリューム満点で、ワイワイとした熱気の中で強火で焼き上げられるお肉の香りが食欲を刺激。

ミナミの強烈なパワーを全身で浴びることができる聖地として君臨しています。

天王寺 明治屋

1938年(昭和13年)に阿倍野で酒場として暖簾を掲げ、現在はヴィアあべのウォーク内で四代目が伝統を守る老舗。

真新しいショッピングモールの中にありながら、木の引き戸を開けるとそこだけ時が止まったかのような静寂と昭和の面影が広がります。

名物は、薄焼き卵で巻いた「シューマイ」や、上品な出汁が香る「鯛のあんかけ」。美しい銅製の酒燗器(銅庫)で絶妙なぬる燗に仕上げられた日本酒を、屋号が入った特製のレトロなガラス徳利とお猪口で味わうひとときは格別です。

使い込まれた木のカウンターに座り、ひとり静かに杯を傾けたくなる、凛とした空気に満ちた名店として知られています。

動物園前 すき焼鍋物 なべや

創業から60余年、西成・釜ヶ崎エリアの三角公園横に店を構える鍋酒場。

14時の開店直後から満席になるほどの盛況ぶりで、訪問の際は予約が安心。

各席にガス台がセットされた一人鍋スタイルが特徴で、底が見えないほど牛肉が敷き詰められた関西流すき焼き「牛肉鉄鍋」や、大ぶりの牡蠣が溢れんばかりに乗った「かきみそ鍋」など、ダイナミックなビジュアルに圧倒されるはず。しかもびっくりするほど安い!

かきみそ鍋:2,100円

鍋ができるまでのアテには、驚きの価格と鮮度を誇る「鮪すきみ」が定番。大衆感あふれる昭和の内装と、チャキチャキとした女将さんの接客が見事に調和し、お腹も心も満たされる西成が誇る名物酒場です。

中津 大衆酒場いこい

キタに戻ってきまして、中津へ。阪急の高架下で60年以上の歴史を刻む、100席規模の大箱酒場「いこい」も大阪の大衆酒場を語る上で外すことのできない名店。

頭上を走る列車のジョイント音が響く店内は、古いポスターやサインがひしめき合い、ここだけ昭和で時間が止まっています。

名物の「だし巻」は、茶碗蒸しのように濃厚な出汁を含んだフルフル食感で、下に敷かれたキャベツごと頬張るのがいこい流。

コク深い甘めの味噌味が染みた「どて焼」やサクサクの「串カツ」をアテに、大樽から注がれるキリンラガーで乾杯すれば、至福の時間が訪れます。

凄まじい手際でオーダーをさばくベテラン店員さんたちの無駄のない動きも、酒場の素晴らしいツマミの一つです。

気になる酒場は見つかりましたか

各店の魅力をまとめましたが、行ってみたいお店は見つかりましたか。

最後に、初めて大衆酒場を訪ねる方へ、私からのお願いです。

大規模なチェーンの居酒屋とはひと味違う、大衆酒場ならではの情緒や美味しい料理。これらは、お店の方や先客のみなさんが、お互いに思いやりを持って過ごすことで守られてきた宝物のような空間です。

はじめてのお店に足を踏み入れるときは、少しだけ背筋を伸ばして、謙虚な気持ちで暖簾をくぐってみてください。その緊張感こそ、その場の空気になじむための素敵な作法です。お店がずっと守り続けてきた温かい空気を、一緒に大切にしていただければ嬉しいです。

お願い

はじめての酒場も、いつものお店も、杯を重ねるごとに開放感が高まります。しかし、酒場(PUB)はその名の通りパブリックスペース。その場にいる全員が心地よく過ごせるよう、ちょっとした気配りを意識することが長く楽しむためのルール。

勝手に座らない

空席があっても、お店の方から案内されるまでは入り口で待ちます。「空いている席へどうぞ」と声がかかった際、初めての店であれば入り口に近い席を選ぶのがスマートな振る舞い。

1杯目の注文はお早めに

お店のリズムに合わせて注文を進めると、お互いに気持ちよく過ごせます。お通しやおしぼりが来たタイミングで1杯目のお酒を頼めるよう、あらかじめ決めておくとスムーズ。

横柄な態度は控える

大衆酒場は少人数で切り盛りし、手頃な価格を維持しています。忙しく働く店員さんを大声で呼びつける行為は避け、注文のタイミングを見計らう心のゆとりを持ちたいところ。

隣のお客さんとの距離感

見知らぬ人との会話も酒場の醍醐味ですが、誰もが話したいわけではありません。空気を読み、カウンターを広く占領しないよう配慮します。共有の調味料を使う際は、一言声をかけるのがマナー。

譲り合いと感謝の気持ち

満席時に常連さんが席を空けてくれたら、お酒と料理をしっかり頼んでお店に貢献し、自分が長居している時は次のお客さんに席を譲ります。おすすめを教えてもらったときは、そこから1品注文するのも粋な楽しみ方。

騒がず、店の空気を守る

常連客と店主が作り出す独特の空気感も、酒場の大事な要素。大声で会話をしたり騒いだりせず、店の風景の一部として溶け込むように静かにグラスを傾けます。

飲んだらお会計を

グラスが空のまま席を占有するのはご法度。飲み切ったら追加注文をするか、お会計へと進みます。大衆酒場は現金決済のお店も多いため、グループの場合はテーブル単位でまとめて支払うのが基本。

ハシゴ酒と適正飲酒のお約束

一軒で適量まで飲んだら、無理せず帰宅の途につきます。千鳥足でのハシゴ酒はトラブルの元。

次のお店へ向かう際は、夜風にあたりながら歩いて時間を空け、自分の適量範囲内に収めるよう心がけます。

中瓶(500ml)分のアルコールを処理するには約4時間かかるとされます(個人差あり)。

サウナやスポーツ後の脱水状態での飲酒は避け、適量を守って健康的に味わいましょう。

未成年者の飲酒、妊娠中・授乳期の飲酒、自転車も含め車両の飲酒運転は厳禁。法令とルールを守って、明るく楽しい飲み歩きを続けていきたいですね。