神保町『なかや蒲焼店』祝80周年!出版関係者と歩む名店の「うな重」は手頃で絶品 鰻煮凝りでお昼酒

神保町『なかや蒲焼店』祝80周年!出版関係者と歩む名店の「うな重」は手頃で絶品 鰻煮凝りでお昼酒

名店多き神保町に、終戦直後から続く鰻屋さんがあります。店の名は『なかや蒲焼店』。2022年に出版クラブ1階に移転しましたが、変わらず味が良くて値段も手頃。名物の蒲焼きはもちろん、鰻屋さんならではのつまみも魅力です。今回は、出版業界の胃袋を支えてきた老舗のうな重と、ぜひ食べてほしい「鰻の煮凝り」をお酒とともにご紹介します。

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出版関係者に愛され続ける老舗とうなぎの歴史

地下鉄神保町駅から歩いてすぐ、出版クラブビルの1階に店を構える『なかや蒲焼店』。昭和21年の創業以来、神保町で80年にわたり営業を続けてきた老舗です。

すずらん通りやさくら通り沿いなど、何度か移転をしているので、長く神保町を知る人ならば「あー!あの鰻屋さんね」となるはず。

場所を変えても代々通い続ける常連客が多く、出版業界の著名な作家や編集者たちから厚い支持を集めているのもこちらの特長です。

現在の店舗はピカピカの出版クラブの一階にあり、老舗といわれなければ気が付かないかもしれません。天井が高く、自然光が差し込む明るく開放的な空間。それでいて、落ち着いた老舗の風格を漂わせています。

オープンキッチンの厨房に立つのは3代目です。明るく熱心な方で、SNSで今日の鰻の産地を日々発表するなど、老舗ながら現代的な取り組みをされていることも特長でしょう。もちろん、先代から受け継ぐ熟練の技で焼き上げる蒲焼が一番の人気の理由。今日もいい香りを漂わせています。

うな丼・うな重・白焼膳のメニュー

そして、嬉しいことに値段も手頃。うな丼ならば、税込みで2,200円で国産鰻のうな丼が食べられるんです。うな重だって、3,400円から。高級店が多い千代田区ですが、ここなら日常的に鰻が楽しめます。

豊富な肴とふっくら江戸焼きのうな重を堪能

絶品の煮凝りでサッポロ黒ラベルを傾ける

サッポロ生ビール黒ラベル中瓶:700円

まずは「サッポロ黒ラベル」の中瓶をもらい、喉を潤します。

うなぎが焼き上がるまでの間、鰻屋さんならではのつまみで焼き上がるまでを待つ。この時間がなによりノンベエにとっては楽しい。

うなぎの煮こごり:600円 わさび漬けはお通し

おなじみの焼鳥やくりから、かぶと煮などもありますが、今回は、定番メニューの中から「うなぎの煮凝り」を注文。案外、煮凝りをだす鰻屋さんって多くないと思うのですが、これが大好物なんです。

美しく透き通る琥珀色の煮凝りは、口に運ぶと出汁の旨味とうなぎのコクが広がり、冷えたビールによく合います。

時刻は昼食どきの混雑が落ち着く13時過ぎ。明るい白山通りの往来を眺めながら、涼しくて静かな店内でのんびりと飲むお酒は、格別の味わいです。

ボリューム満点、熟練の技が光る「うな重 上」

待つこと10分少々。いよいよ「うな重 上(4200円)」の登場です。まるごと1匹分の国産うなぎを使った、贅沢な一品です。本日は愛知県産の鰻を使用しているそうです。

うな重 上:4,200円

丁寧に串打ちし、しっかり蒸し上げてから焼かれた蒲焼は、箸がすっと入り、皮もふわっと溶けていく柔らかさ。

特有のクセは一切なく、ふっくらとした身の食感と香ばしさが食欲をそそります。

鰻の旨味をよく引き出しているんです。

これは好きな焼き具合。ホクホクでフカフカ。

タレはやや甘めで、脂のしつこさを感じさせない絶妙な塩梅。やや硬めに炊かれたご飯との相性も抜群で、幅広い世代の口に合う仕上がりです。

パリっとした内側(盛り付けたときの上面)と皮目のトロトロ感のバランスがよく、最後まで箸が止まらず、お酒を飲むよりも食べることに夢中になってしまいました。

肝吸いと奈良漬けで日本酒「剣菱」を合わせる

添えられた「肝吸い」にも驚かされます。お椀の中には大ぶりの肝がごろごろと入っています。鰹出汁の香りが上品に立ち上り、その中でわずかに感じる鰻肝の苦味とコク。たまりません。

剣菱:600円

これだけ立派な肝を前にすると、さらに日本酒が欲しくなるもの。すかさず「剣菱」の1合を「ひや(常温)」で追加しました。江戸中期、市中でもっとも愛された灘の下り酒「剣菱」。江戸の味・鰻との相性は言うまでもなく抜群。みりん・醤油の味に負けない濃い味で、しみじみと美味しいです。

香の物に奈良漬けが入っている点も注目ポイント。老舗の鰻屋の多くが奈良漬をいれていますが、これは明治期に流行った組み合わせだそう。箸休めにちょうどいいですね!

世代を超えて受け継がれる本の街の名店

新しい高層オフィスビルに入るお店にはさほど飲みに行かない私ですが、こちらはしっかり老舗らしさを残しており、それでいて天井が高く明るく気持ちのいい空間で気に入っています。

手頃な価格帯で清潔感もあり、女性一人でもふらりと訪れるのに向いています。今回は昼飲みでしたが、夜に焼き鳥や鰻串など多彩な一品料理を肴にじっくり盃を傾けるのもおすすめ。神保町散策の合間に、ふらっと立ち寄られてみてはいかがでしょう。

店舗詳細

ビール・酎ハイのメニュー
日本酒のメニュー
鰻とろろ丼、うな玉丼、鰻料理のメニュー
ひつまぶしもある
一品料理のメニュー
店名なかや蒲焼店
住所東京都千代田区神田神保町1丁目32 出版クラブビル 1階
営業時間11時30分~14時00分
17時30分~20時00分
※土は昼のみ
日祝定休
創業1946年
2022年12月1日現店舗へ移転