葛飾区亀有の仲町通り商店街に漂う香ばしい油の香り。お肉屋さんや惣菜店とは一線を画す、都内でも数少ないメンチカツ専門店が『亀有メンチ』です。店頭のショーケースには多種多様な品が並んでいます。実はここ、あまり知られていませんが元祖酎ハイ(焼酎ハイボール)が飲めるイートインを併設。今回は、手頃で楽しい「メンチ飲み」をご紹介します。
亀有で16年愛される家族経営の専門店

亀有駅南口から歩いて数分、人気漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の舞台としても有名なこの街は、昭和の面影を残す活気あふれる商店街が広がっています。仲町通り商店街の中ほどに位置する同店は、2010年のオープンから家族経営で暖簾を守り続けてきました。

店主の川原さん兄弟が、幅広い世代に愛されるものをと考えて立ち上げた専門店業態。土日には1日500個が売り切れるほどの盛況ぶりを見せます。

店頭では女将さんが座ってテイクアウト用の販売を担当し、ひっきりなしに訪れるご近所の常連さんの応対に追われています。
ショーケースのほうに目が行きますが、私はこのメンチをつまみに飲むのが今回の目的。向かって左側の入り口から入る店内へ。

カウンター席とテーブル席が用意された昔ながらの洋食店のような落ち着いた雰囲気。壁にはグルメ番組の取材で訪れた著名人や、地元を代表する漫画家・秋本治先生のサイン色紙がずらりと並び、街に根付いた人気店であることが伝わってきます。

先客は焼酎ハイボールを傾けるノンベエさんと、スマホ片手に夕食を食べている若者。さらに、家族連れ、仕事の合間に定食屋感覚で利用する一人客、そして私のようなお酒目的の人などが訪ねてきて、店内は満卓の賑わいに。皆さんがいつもの店として利用している様子。
カウンター席に通されると目の前が揚げ場で、調理の様子が眺められる特等席でした。
注文後に揚げる熱々メンチと琥珀色の名物酒

まずは名物の「亀有ボール(480円)」を。やっぱりこの界隈にきたら”ボール”ですよね!
かつて店主さんの祖父が堀切で営んでいた居酒屋の味を、20年の時を経て復活させたという特製焼酎ハイボール。

氷を入れず、グラスの縁ギリギリまで注がれた表面張力の美しさに目を奪われます。色付きで炭酸が強めに効いたキレのある飲み口が、揚げ物を迎え入れる準備を整えてくれます。
こだわりの製法で作る2大名物

料理は店名を冠した「亀有(豚)メンチカツ(290円)」と、店内飲食限定の「Wチーズメンチカツ(390円)」を選択。同店ではブロック肉で仕入れ、毎日店内でミンチにして手作りするこだわり。

冷蔵庫で休ませておいたタネを、注文が入ってから成形して植物油で丁寧に揚げるため、完成まで10分少々待ちます。

運ばれてきたお皿には、山盛りの千切りキャベツとともに大きなメンチカツが鎮座。

Wチーズは、中にチーズを仕込んだ上にさらにスライスチーズを載せ、バーナーで香ばしく炙られています。

箸を入れると、サクッとした衣の音とともに肉汁が溢れ出ます。
豚肉の旨味が凝縮されたジューシーな味わいで、作りたてならではの軽さがあり、2個でも難なく完食。
4種のソースと絶品豚汁

卓上には、デミグラスベースの甘みがある「スペシャルソース」、ウスターソースをブレンドした「特製ソース」、オーソドックスな「中濃ソース」、さっぱりとした「ポン酢」の4種類が並んでいます。

部位や味付けに合わせて味の変化を堪能できるのも専門店ならでは。
定食やセットで頼める豚汁も絶品。大根や人参、豚肉などの具材がたっぷり入り、ホッと落ち着く味わいです。
専門店ならではの探求心と下町の温かさ
12種類(店内限定でWチーズが加わる)にも及ぶ豊富なバリエーションは、どれも主役級。通っていろんな味を試してみたくなります。飲んで食べて2000円以内でおさまる価格設定も、下町の商店街ならでは。
テイクアウトで食卓に並べるのも良いですが、やはり店内で揚げたてを頬張りながら氷なしのボールを流し込む瞬間は格別。亀有の商店街散策の途中に立ち寄ってみませんか。
店舗詳細


| 店名 | 亀有メンチ |
| 住所 | 東京都葛飾区亀有3丁目32−5 |
| 営業時間 | 11時30分~15時00分 17時00分~21時30分 |
| 創業 | 2010年 |
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