Syupoでは頻繁にご紹介している、中野区野方のやきとん酒場「秋元屋」を展開の原点とした、炭火、味噌焼き、焼酎ハイボールを提供する酒場たち。秋元屋で修行した人が店を開き、さらにその先で独立を続けているため、店名は違うものの、いまや都内各地にその系譜の味を楽しむことが出来ます。
また、他のもつ焼き店で修行した人と協業して独自色をだすお店や、様々なアレンジを加えるなど、大変バラエティに富んでいます。
阿佐ヶ谷に2019年5月にオープンした「瑞貴」も、そうしたなかの一軒。秋元屋の系譜である「ひなた」と「やんぐ」で働いた方が独立し開いた酒場です。
明るく清潔、女性一人でも入りやすい
阿佐ヶ谷駅南口から徒歩2分。明るく開放感のある入口。やきとんの店というよりは、今風のラーメン店のような雰囲気すらあります。若い人でもふらっと入りやすい店構えです。
数人で飲むならばテーブル席、一人飲み向きのカウンターもしっかり席数がとられています。
なにはともあれビールから。ひなた由来ということもあって、銘柄はキリンのハートランド(480円)です。おしゃれなハートランドビアマグを使わず、キリンのジョッキというのが大衆酒場らしくて素敵です。
それでは乾杯!
瓶ビールは赤星ことサッポロラガー(600円)もあります。酎ハイやホッピーのナカは宮崎本店のキッコー宮、コーヒー豆乳割りやシャリキン梅割りなど、個性的な酎ハイが並びます。その中でも、やっぱりおすすめは城東エリアの焼酎ハイボールに近い「下町ハイボール」(380円)です。もつ焼きには”ボール”がイイ。
秋元屋、ひなた系のメニューをライトにした印象
やきとんは120円均一、タン下、カシラアブラ、チレなど部位が豊富。キーマカレーなど、独立前のお店の人気メニューも存在します。そして、ここで絶対おすすめの逸品が「ハラミステーキ」(380円)です。
グランドメニューだけでも十分訪ねてみたい内容ですが…
差し込みでは鮮魚や和食系小鉢も充実しています。日本酒も通好み。
マッシュルームサラダ(380円)。ハートランドとマッシュルームサラダ、やきとん(もつ焼き店)と言っても、その内容なおしゃれ寄りなのです。
下町ハイボール。天羽のエキス入りですが、比較的キリッとした味です。
名物料理、ハラミステーキ
ハラミステーキ(380円)がこちら。ブロック状でじっくり焼き上げ、中はレア気味で歯ごたえもちもち。そして噛むほど肉汁が染み出してくる大変ジューシーな逸品。大根おろし、ポン酢が脂の旨味を程よく和らげ、余韻も心地よいです。
日替わりメニューから、ナスの和牛ミートソースのグラタン(480円)。
ひなたにも言えますが、もつ焼きと軽くバル風料理の融合がお店の魅力でしょう。どっぷりと大衆酒場寄りではなく、だからといってネオ大衆酒場のような軽さとは違う、飲みに行った人だけがわかる、この絶妙な感覚が楽しいです。
酒場ファンでなくてもきっと喜んでもらえる
個性的な酎ハイをいくつか試すのもおすすめ。
身近な友人や家族と日常的な飲みの場を共有したい。瑞貴はそんなシーンに最適の一軒です。酒場ファンではない人との同行にも向いています。
ごちそうさま。
近くの焼鳥酒場
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | やきとん 瑞貴 |
住所 | 東京都杉並区阿佐谷南3-34-14 小堀ビル 1F |
営業時間 | 営業時間 17:00~23:00(フードL.O.22:00/ドリンクL.O.22:30) 日曜営業 定休日 不定休 |
開業年 | 2019年 |