【閉業】吉祥寺「石田部屋吉祥寺店」 店名の由来は営業マン!?手頃な餃子酒場で一寸一杯

【閉業】吉祥寺「石田部屋吉祥寺店」 店名の由来は営業マン!?手頃な餃子酒場で一寸一杯

2020年2月3日

吉祥寺は北口も公園口も、飲むところに困らない飲兵衛タウン。おしゃれなアパレルやアンティークショップ、そして人情味溢れた商店街が有名ですが、私のイメージは、やっぱり飲みに行く街、吉祥寺。

老舗のもつ焼き、歴史ある酒場、そしてハモニカ横丁のネオ立ち飲みなど、選択肢は様々ありますが、餃子で飲む場所は貴重な存在です。今回ご紹介するお店は、「餃子酒場石田部屋」。餃子を看板に掲げているだけあって、10種類もの餃子が用意されています。運営は「馬肉酒場三村」(Syupo記事)や「羊肉酒場 悟大」(Syupo記事)など個性的な専門店酒場を次々と登場させてきた外食大手の大庄グループ。「やるき茶屋」や「庄や」のような多店舗展開のお店のイメージが強い同社ですが、筆者は「とんがった酒場づくりの熱意」を非常に強く感じています。

 

さてさて、そんな石田部屋の一号店。吉祥寺駅公園口から吉祥寺パークロード商店会(商店街の中を路線バスが走る駅前通り)を西へ少しの場所にあります。

土曜日や休日は13時から営業。吉祥寺は井の頭公園とセットで明るいうちからお酒を楽しむシーンが多々あるので、通し営業はありがたいところ。

 

コンパクトな店内ながら、コートやバッグなどを置いて落ち着いて飲める空間です。

さて、壁には「今日もビール片手にごっつぁんです!」と笑顔の力士のようなキャラクターが描かれています。お気づきの通り、相撲部屋をイメージしての店名「石田部屋」です。それでは「石田」とはいったい誰のことでしょう。

その答えを教えてくれたのは、サッポロビールで営業をされている石田さん。「私が大庄さんの担当で、弊社も業態をつくるお手伝いをさせていただきました。店名には石田をつけていただくことになりまして。」とのこと。石田さんは、たしかに力士っぽい人なんです。

 

そういうお話を伺いながら、いただくビールはサッポロ黒ラベル。ビール片手に…と壁に書かれているくらいですから、ここはもう、筋トレジョッキ(880円・以下税別)で飲まないと!では乾杯。

 

黒ラベルを全面にだしたメニュー。大ジョッキが680円など、ビールが大変にお手頃価格なのが嬉しいところ。状態のよい樽生黒ラベルが楽しめます。

サワー類は380円から。みつ豆とバニラアイスがはいった、謎の「ごっつぁん両国サワー」(480円)や、フワフワわたあめがのったラムネサワーの「風龍サワー」(480円)など、チャレンジャー募集的な変わりダネも気になります。

 

いっぱいビールが飲みたい方は、単品料理でも注文が可能な飲み放題90分セットがおすすめ。来店時のオーダーでOKと、敷居が低く、そして値段もお手頃。筋トレジョッキを二杯飲むような方ならば、もしかしたら、吉祥寺で一番リーズナブルな黒ラベルになるかもしれません。

※お酒は適量で。マイペースでゆっくり飲みましょう。

 

餃子専門店は数あれど、堂々と「つまみです」と書かれているのは珍しいですね。羊肉、馬肉、手羽揚など個性的。上からタレやチーズをトッピングするものではなく、予め具材を練り込んでいるのも特徴です。羊は悟大、馬肉は三村とそれぞれ専門店を持つ大庄グループならではのラインアップです。

 

サイドメニューも豊富。400円前後が中心で、定番チェーン店よりもひとまわり手頃な値段で楽しめそうです。

 

餃子が焼けるまで、軽く小鉢をつまみながら。こちらは生キムチ。フレッシュな白菜を特性ソースで絡めたシャキシャキとした一品。

 

餃子はこの通り、ひとくちサイズ。写真は、石田餃子ニンニクあり(左)としそ餃子(右)。石田餃子はニンニクあり・なしが選べますが、あったほうが断然ビールと相性が高まります。

 

値段もボリュームも丁度よいので、グループで飲みに来たならばあれこれ食べ比べるのも楽しそうです。

 

グツグツと音をたてて登場、麻婆豆腐(700円)。食欲をかきたてる胡麻辣油と豆板醤の風味が心地いい!

 

あわせるお酒は、ビールもよいですが、ここは不思議なサワーに挑戦。不知火(しらぬい)サワー(480円)は、ザク切りトマトがはいったトマト&甲類の酎ハイ。さらにタバスコとウスターソースで「ブラッディ・メアリー」風にアレンジするのも”あり”。ソースが非常に珍しい、Lea-perrins(リー&ペリン・イギリス)のウスターなのが気になりますが、どなたかご担当者のこだわりかな?

 

浮かぶレモンが、不知火でしょうか。純粋に濃い味トマトハイとして大変に美味しい一杯です。

 

一通り餃子を食べたところで、「これが美味しいんですよー」と「月島もんじゃサラダ」(450円)を教えてくれたのは、サッポロビールの林さん。もんじゃの粉ぬきというのが一番わかり易い表現かも。キャベツ、ラーメンスナック、生姜や青のり、おかかに、卵黄を載せたもの。シンプルで、想像どおりの味なのですが、一通り食事をしたあと、のんびりと会話を楽しみながらつまむのにはぴったりです。

 

もんじゃの味には、どこか懐かしい昭和の味がほんのり香る、色付きチューハイ「バリキング」が合います。石田部屋で飲むバリキングはガス圧が強く、いつも以上に爽やかな味わいに。レモンが入っているほうが好みです。

手頃な価格で気軽に立ち寄れる餃子の酒場「石田部屋」。公園や商店街などの散策が心地よい季節です。早めに一杯、お酒を飲んでほろ酔い散歩を楽しんでみては。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/サッポロビール株式会社)

 

餃子酒場 石田部屋 吉祥寺店
0422-46-6441
東京都武蔵野市吉祥寺南町1-5-12 松井ビル1階
17:00~24:00(土日祝は13:00~・日祝は23:00まで・基本無休)
予算2,300円