水道橋「羊肉酒場 悟大」 非日常で笑顔になれる分厚いラムチョップと黒ラベル

水道橋「羊肉酒場 悟大」 非日常で笑顔になれる分厚いラムチョップと黒ラベル

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3月、水道橋にすごいジンギスカン屋ができた。なんでも、宮崎アニメ「千と千尋の神かくし」にでてくるような酒場らしい。絵に描いたような昭和の北海道感をガンガンに押し出したものだけど、それがイヤミがなく、本当の北海道とは違う創作的な空間で飲むと気分がアガるらしい。

そんな話をいろいろな友人や仕事関係の知り合いから話を聞いていました。いいなー、一度行ってみたい。そう思っていた矢先でした。「なゆさん、水道橋でラムを食べません?」と誘いの声が来たのは。

声をかけくれた人はいつもお世話になっているサッポロビールの方。「ちょうど行きたかったところなんですよ、気が合いますね!」と二つ返事で飲みに行くことが決まりました。ちょうど聞きたいこともありましたので…

 

水道橋駅西口から徒歩2分。この界隈はチェーン居酒屋が多く、会社帰りのビジネスマンで夕方以降は大箱酒場は大賑わい。悟大もそうかな?と思っていましたが、その予想ははずれました。

 

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前評判通り、昭和レトロテイストで、想像の世界でみる北海道の炭鉱町酒場という雰囲気。

 

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店内は実はあんまり広くなかった。そして客層は女性比率が高い!もちろんスーツ姿のビジネスマンも多いですが、全体的にカジュアルな雰囲気。内装もおもいっきりトタンやベニヤが使われているので仕事飲みというより、プライベート利用向き。

そして、壁にはどーんとサッポロビールのロゴ。ジンギスカンにはサッポロビール、この当たり前の組み合わせは、酒場ファンや同業者さんではない一般人の視点で見れば、ある意味カッコイイのかもしれませんね。

 

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さて、もう星マークがどーんと描かれているので一杯目は決まっているのですが、ドリンクメニューを見てみましょう。生ビールは基本が中ジョッキ。それより大きいものはネーミングがひねってあり、「どでか!」生ビールと、「筋トレ!」生ビールと言う名前。

ちゃんと容量も書いているので良心的。標準の生でも435mlなので平均的な最近の生ビールより一回り大きめです。それで480円はジンギスカンのお店なら安い!

 

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そんな話をしながら、飲むのは当然筋トレ!です(笑)

どーんと1L入ったマースジョッキで飲む状態抜群のサッポロ黒ラベル。まるでピッチャーのような大きさ。ジョッキだけでも重いので、片手で持つと確実に筋トレです。私、鍛えすぎて右手人差し指の第一関節の下あたりにタコができました。

ほんとに(笑)

 

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はい、それではカンパーイ!

さすがサッポロビールのメンバーは筋トレ生ビールが似合いますね。4人で4L近く飲むのだから…小さい樽ならもう少しで半分空けちゃう。ひぇ。

 

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体力自慢の精鋭がいらっしゃるので、今日はどんどん頼んで、ちょっとずつ味見させてもらいましょう。ニュージーランドからチルドで輸入される生ラムがお店の看板商品。特上肩ロース、ショルダー、ラムチョップ、どれも食べてみたい。

さて、ジンギスカンには後味派とつけ味派があるのはご存じですか?北海道の家庭では昔から家庭で食べてこられたジンギスカン、事前に味を馴染ませて焼く家と、焼いてからタレにつけて食べる家の2通りにわかれています。

それぞれに味の違いがあり、後味はぷりっとした食感やジューシーな肉汁が、つけ味はタレと混ざって少し寝かされることで旨味が更に増してごはんとの相性も抜群になるのです。

こちらはその両方が楽しめるので、好みを探ってみるのもおもしろそう。

 

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北海道の羊精肉卸の山本を経由して希少部位も種類豊富。羊のタンは初めての経験です。

 

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どの部位もボリュームしっかり。羊肉は牛肉と並んで安いお肉ではないので700円前後でこれだけ食べられるのは嬉しいです。(ビールが大きすぎてサイズ感覚がくるいますが・笑)

 

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山本通しで入る質の良いショルダー(650円)、うーん、やっぱりかたまりのお肉はテンションがあがります。

 

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こちらが特上肩ロース、ボリューム満点、霜降りでとてもやわらかい。チルドからの生ロースなので、身がもちもちとしています。

 

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そしておまちどうさま、ラムチョップの登場です。手のひらサイズの巨大なラムチョップ。お肉は骨の周辺がおいしい!焼く前からテーブルが盛り上がります。

 

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炭火やジンギスカン鍋にこだわらず、網焼きで食べるのがこちらのスタイル。といっても焼肉用ではなく、ちゃんとジンギスカン用の水を貯める受け皿がついた専用のもの。水蒸気で柔らかく蒸す効果もあるのだと店員さんが教えてくださいました。

 

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ビールを飲みながら焼き上がりを待つこの時間が好き。ちょっとオニオンスライスなどをつまみつつ、わいわいと居酒屋トークで盛り上がります。

 

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さあ、そろそろ良いのでは?

 

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タレは肉の山本のオリジナルとお店でつくる2種類が選べます。山本さんのタレはスパイシーでいろいろな野菜や果実をすりつぶしたような味わい。秘伝のタレは醤油ベースの味。

 

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みてください、この厚み、この照り感。肉汁がポタポタと垂れて、それが熱せられ水蒸気となり再びお肉を燻していきます。

それではいただきまーす。

生のお肉は総じて、やわらかいのですがそれ以上に厚みがあるので噛みごたえ十分。噛むほどに肉汁が広がります。くさみは皆無で、昔食べたくせの強いラムとは正反対。とにかく肉汁が美味。濃い目の味の山本さんのタレがあいます。塩やポン酢も用意があるようなので、さっぱり食べたい方はそちらもお試しを。

 

漬けているお肉は羊の風味がつよいですがこちらもくさみではなく、独特の旨味がぎゅーっと詰まっています。とろっとしていて口の中に旨味が流れ広がるような印象。これはビールが止まらなくなります。

 

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野菜炒めは間につまむ箸休めとして大変つかえる存在。ラムの脂の細かなものが入っていますが、ほとんどキャベツ。生キャベツはビールと合いませんが、こうなればおつまみとしても役目をはたしてくれます。

筋トレ!生ビールもすっかり飲み干してしまい、エンドレスで黒ラベルといきたいところですが、おもしろいドリンクも色々あるので飲み比べてみたいと思います。

 

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ラム肉にはラム酒を!ということで、お店の人気ドリンクはこちら、燃える男のトマトマン(450円)

ブラッディーマリー風の味付けでタバスコがたっぷり入ったピリ辛系のラムハイです。バカルディラムをベースにトマトジュースとソーダで割ったリコピン感じる一杯。コウモリマークの赤もあいまって、味に負けず見た目もパワフル。

 

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ラムのカクテルといえば、最近はラムハイ推しですが、これからの季節の定番はやはりモヒートですね。こちらはミントの代わりにパクチーをつかったパクチーモヒート(450円)も置いています。

 

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リボンちゃんのオレンジサワー、これすごい!北海道内ではおなじみのリボンのオレンジジュースですが、道外では存在感は今ひとつ。しかもリターナブル瓶とはマニアックな。果汁10%なのですが、それが昔懐かしくて癖になります。

それを、とととーっとサッポロ焼酎と合わせて…

 

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はい、できあがり。リボンちゃんも20歳を越えてお酒を飲むようになりました!?いやいや、リボンちゃんは今年で103歳です。(1913年に社内公募で名前が制定)

甘いのだけどどこか懐かしいあの味。お酒が入っていることを忘れて、子供の頃、酒場や旅館の宴会のソフトドリンクで愛飲した思い出にひたり…

 

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と、浸っている時間はなく、すぐに飲みきってしまい続いて最強レモンサワーを。

何が最強って、レモンが最強なんです。1/6カットがまるまる1個分入っています。果実感たっぷり、酸っぱくて口の中のラムのあぶらもどこへやら。威力絶大なりセット系酎ハイです。レモンもったいないから、あとでここにプレーンの酎ハイ入れてもらおうかな。

 

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最後に通常サイズの生ビールで乾杯!

いやー、実に楽しい酒場です。「非日常でお酒を飲んでテンションがアガる」、当たり前の酒場の存在意義のひとつだと思いますが、ここまできっちりとできているお店は実はまだまだ少ないと思います。美味しい料理、美味しいお酒はもちろん大切ですが、空間や接客、火を囲んだり、知らないものを食べたり、そういうその場所にしかない個性をきっちりと相互作用が働くようにつくり上げるのは難しい。でも、悟大はそれがちゃんとできているんです。

毎日飲食店を巡っているサッポロビールチームの皆さんも大満足の様子。みんな、ラム肉好きね~。

 

お店を出るときに、「あぁ、楽しかった!」と思わず口にする。そんなお店だと思います。人気店ですので事前に予約が安心。

ごちそうさま。

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ところで、悟大って珍しい名前ですよね。こちらのお店に行く前からずっと気になっていたのですが、サッポロビールに悟大さんという方がいらっしゃるので、関係があるのかな…と聞いてみたら、やはりそうでしたか。

取引先のお店に自分の名前をつけてもらえる、悟大さん、素晴らしい仕事をされたのですね。

 

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(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/サッポロビール株式会社)

羊肉酒場 悟大 水道橋店
03-3261-0901
東京都千代田区三崎町3-8-4 江戸川ビル 1F
15:00~23:00(日定休)
予算3,800円