上野の繁華街から少し離れた下町情緒漂う東上野に店を構える『鰻 かねいち』。昭和40年から地元の人々に愛され続ける老舗うなぎ専門店です。葛飾北斎の「鰻登り」を描いた壁掛けが目印。元は鰻問屋。うな丼が2,500円など良心的ながら、上質な国産うなぎを味わえます。ここは安くて美味しい、清潔感もある”穴場”の名店です。
地元で愛される下町の老舗

仲御徒町駅や新御徒町駅から徒歩5分ほど、東上野の静かな通りに『鰻 かねいち』はあります。創業は昭和40年。

当初はうなぎ問屋の直営店だったそう。現在は創業者の先代から店を受け継いだ姉妹が切り盛りされています。家族経営ならではの温かな接客と、手入れの行き届いた清潔な店内が印象的です。

独自の仕入れルートを活かし、特定の産地やブランドにこだわらず、時期にあった国産の鰻を仕入れているとのこと。昨今の高騰が続く中、うな重が3,000円からと良心的な価格。うな丼(2,500円)や柳川定食(2,400円)のほか、夜はきも焼(400円)やくりから焼(500円)、白焼(3,400円)なども揃います。

もうひとつの特長は営業開始が早いこと。なんと営業は朝10時から始まり、遅めの朝食や昼飲みに訪れる地元の常連客で賑わいます。上野の飲み屋街も朝からやっている店が多々ありますが、老舗の鰻屋さんも選択肢に入ります。東京観光で遅い朝食、ホテルで食べずに下町の鰻というのも”あり”なのでは?

夜になればおつまみメニューも加わり、居酒屋感覚で利用するお客さんの姿も。インバウンド向けの英語メニューも用意されていますが、昔ながらの風情と落ち着いた雰囲気は創業当時のまま。
注文を受けてからうなぎを蒸して焼き上げるため、運ばれてくるまで30分以上かかりますから、ノンベエさんならつまみとビールは必須です。
継ぎ足しの辛口タレとふっくら関東焼きを堪能

まずはキリンラガーの小瓶(550円)をもらって乾杯します。瓶の底に水滴受けの袴をはかせたスタイルに、老舗の情緒を感じます。
鰻の焼台で仕上げる絶品やきとり

うなぎを待つ間の肴として、夜のメニューから特別に出してもらった「やきとり(400円)」を注文します。うなぎ用の焼台で丁寧に焼かれているため、香ばしい風味がしっかり移っています。

お肉は弾力があってもっちりとした食感。甘くコク深いタレを絡めて焼かれており、ビールが勢いよく進みます。
ご飯を覆い尽くす圧巻の上うな重

いよいよ主役の「上うな重(3,700円)」が運ばれてきました。

お重の蓋を開けると、ご飯が見えないほど立派な1尾分のうなぎが敷き詰められており、自然と笑顔がこぼれます。

ひと口食べると、身は厚くふかふか。

季節や状態に合わせて蒸し時間を変えているそうで、皮まで箸を当てるだけですっと切れるほど柔らかく仕上がっています。

50年以上継ぎ足し続けてきた自慢のタレは、砂糖少なめで醤油がキリッと効いた辛口。この塩辛さがうなぎの脂の甘みを引き立て、少し硬めに炊かれたご飯と見事に調和します。

お重の蓋で蒸されたご飯の甘みや、うなぎから滲み出た旨味たっぷりの肉汁を吸ったお米もまた格別。カツオ出汁に肝のほのかな苦味が溶け込んだ「きも吸」と、程よい塩味のお新香が良い箸休めになります。
職人技と心意気が詰まった良心的な名店

長年培われた確かな目利きと、半世紀以上守り抜かれたタレ、そして姉妹による丁寧な仕事ぶりが光る『鰻 かねいち』。上質な国産うなぎをこれほど手頃な価格で味わえるお店は、都内でも貴重な存在です。
ピカピカに磨かれた厨房や、美しいお重の輝きからも、お店の方々の実直な姿勢が伝わってきます。最後に出される温かいほうじ茶を飲み干す頃にはもう大満足。
昭和通りの東側、駅から離れた場所にあるので落ち着いた雰囲気なのも嬉しい。気軽にうな重が食べたいとき、鰻で飲みたいときにはぜひ思い出してほしい穴場の名店です。
店舗詳細

| 店名 | 鰻かねいち 東上野 |
| 住所 | 東京都台東区東上野1丁目23−5 かねいち |
| 営業時間 | 10時00分~13時45分 17時00分~19時00分 |
| 創業 | 1965年 |
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