アメ横で近年増加中のセンベロ的なお店のひとつ『三幸酒店』。老舗海産物店が2020年から始めた角打ち風の立ち飲み業態です。近隣では珍しいサッポロエーデルピルスや種類豊富な洋酒や地酒を手頃な価格で楽しめます。おつまみは手作りのつくねがイチオシです。
目次
アメ横の活気もおつまみです
東京都台東区、上野アメヤ横丁。「アメ横」の名で親しまれてきたヤミ市由来のマーケットです。海産物や菓子類、衣服やアクセサリーを取り扱う店が約400軒も立ち並んでいます。
近年は、海産物店など食品を扱う店が店頭で立ち飲み商売を始めており、ここ十数年で飲み屋街としての色も濃くなってきました。アメ横の雰囲気に似合う安く飲める店(いわゆるセンベロ)ばかりで、なおかつお昼から営業している店がほとんどのため、赤羽や立石のように「昼酒・センベロ」スポットとして定着してきました。
週末ともなれば、まるでお祭りでも開催されているかのような賑わいとなり、アメ横界隈に無数にある立ち飲み・居酒屋は満員御礼状態となります。
店の入れ替わりも多いアメ横でも、戦後すぐから現在まで変わらず海産物店を営んできた店がいくつかあり、1945年創業『カネ上三幸商店』もそうした一軒です。カニ、鮭、タラコ、ホタテなど、上野という場所柄を感じる北の魚介類を得意とする会社です。
そんな老舗の海産物店も、2020年に飲食事業に参入しました。ガード下の同店海産物売り場の向かい側、アメ横通りに向いた店頭の一画にお酒を並べ、魚介類や刺身などをつまみとして提供しています。店名は『三幸酒店』。地酒、ウイスキー、その他スピリッツ、ワインなどをボトルから一杯売りで飲ませてくれる、角打ちスタイルの立ち飲み店です。
なお、母体が食品販売業のため、当サイトでは角打ちではなく「立ち飲み」としてご紹介したいと思います。
営業時間は11時30分頃から夜22時過ぎまで。土日祝日も営業しており、週末は満員になるほど賑わいます。お客さんは若い人が多く、”軽く一杯ひっかける”的に飲んでいく人がほとんど。
スチールラックと、清酒通函やビールケースをひっくり返して作った簡易的なテーブルでつくる即席の売り場に、お酒が所狭しと並んでいます。簡易的なつくりとはいえ、お燗酒も注文可能です。サンシン製「かんいけ」(電気式燗どうこ)に、文字通り豪快に松竹梅豪快(宝酒造)の一升瓶がプカプカと浮かんでいました。
こちらは生ビール2種類、酎ハイ、炭酸水を抽出できる、ニットク製のマルチサーバーです。日々の洗浄がしっかりされており、生ビールの味は間違いありません。
品書き
お酒
さて、気になるお酒のラインアップですが、注目は樽生ビールにサッポロエーデルピルスがあるというところ。
樽生はエーデルピルスグラス:480円、マグ:580円、そしてサッポロ黒ラベル小:290円、中:390円。瓶ビールはサッポロラガー中瓶:390円、ハイネケン・コロナ:480円。
酎ハイ類は340円均一。ホッピー:390円は、ノーマルなホッピーと黒ホッピーが選べます。ベースの焼酎は宝焼酎。本格焼酎は、楽丸酒造の和ら麦:340円、小正醸造のからり芋:340円など。
グラスワイン:340円、スパークリングワインはオペラ ブリュット Opéra Brutなど:680円。
日本酒は、定番が国士無双:370円、白鶴生貯蔵:490円。その他、日替わりの地酒は500円均一で、取材時は鮎正宗酒造(新潟県妙高市)鮎正宗 純米にごり酒 毘、鯉川酒造(山形県東田川郡庄内町)鯉川などがありました。どんなお酒が並ぶかは、お店のTwitterで不定期告知されています。
日替わりのおすすめメニュー
生かき:500円、ネギトロ:480円、サーモン:390円、やげん軟骨:200円、ねぎ塩ステーキ:480円、金太郎いわし:290円など。
料理
コンパクトな厨房ながら、意外と料理が充実しています。看板料理は串焼きと、運営元繋がりの魚介類です。
串焼きは店のオススメが伝説のつくね:170円、もも:170円、数量限定の白レバー:200円。はつ、砂肝などは120円。
魚介類は、日替わり刺身:390円から、イカ焼き:480円、あん肝:390円、えいひれ:380円、炙りめんたい:200円など。
冷えたジョッキに状態の良い生ビール
乾杯はサッポロエーデルピルス(マグ580円 )と黒ラベル(390円)で
屋外で飲むというのはそれだけで気持ちが良いものです。しかも、状態のよい樽生ビールがあるのですからテンションが上がります。
ビヤホールなど限られた店舗でしか飲めないサッポロのプレミアムビール「エーデルピルス」が立ち飲みで飲めるということも驚きます。しかも、たっぷり入る容量500mlのマグで提供されて580円、オトクです!
黒ラベルのほうは、400型ディンプル(容量400ml)で、こちらもお得感たっぷり。
それでは乾杯!
串焼き(120円~)
店名が「三幸酒店」と角打ち寄りな名前なのですが、意外なほど料理が充実しています。希少な白レバーや、特製の味付けをしたうずら串などをつまみに、お酒が進みます。
伝説のつくね(170円)
オススメしたいのは、伝説のつくね(170円/本)。鶏肉の様々な部位とニラが入っているようです。
ミンチが粗めで食感にパンチがあるゴワゴワ系で、濃いめのタレをしっかりまとっています。
うなぎ(220円)
串焼きの中から、少し贅沢にうなぎを注文してみました。正肉の短冊串で、ふっくらと仕上がっています。
サッポロラガー中瓶(390円)
行き交う京浜東北線の音とアメ横の雑踏をBGMに、縁日の屋台で立ち飲みをしているような賑やかな雰囲気を楽しみます。開放感に包まれて、ビールは赤星(サッポロラガー)へシフト。中瓶とはいえ、390円は嬉しいお値段です。
混雑した店内ですが、忙しない感じはなく、店員さんもフレンドリーに接してくれます。カウンターに空きがあったら、ぱっと飛び込んで軽く一寸一杯飲んでいく、なんていう使い方が良さそうです。さあ、次のお店へ梯子しましょうか。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | 三幸酒店(カネ上三幸商店) |
住所 | 東京都台東区上野4-7-8 アメ横センタービル 1F |
営業時間 | 11:30頃~22:30(基本無休) |
開業年 | 2020年(運営元は1945年創業) |