1958年頃に創業した荻窪の『とん吉』の魅力は、何と言ってもアットホームな空間の居心地の良さです。地元の常連客が仕事帰りに集う長いカウンターやテーブル席、奥には宴会も可能な広間もあり、使い勝手は抜群です。
なにより、お酒もおつまみも安く美味しく、老若男女問わずオススメできる大衆店というのが最大のポイントでしょう。
活気ある酒場は心地良い
中央線沿線はなぜかもつ焼き・焼き鳥店が多い。いえ、やきとりに限らずベッドタウンの駅前にしてはやたらと飲み屋街が広がっています。きっと、杉並の人はお酒が好きなのでしょう。荻窪生まれの私もその1人に加えてもらえたら嬉しいです。
さて、荻窪といえば、駅の北口に有名店が何軒かありますが、南口の『とん吉』も地元の人にとっては馴染の酒場です。いい意味で、日常の延長にあるお店。親の代から通っている人が多いはず。なにせ、半世紀以上営業しており、店の人も家族で襷を繋いできているのですから。
平成の時代に建て替えられており老舗の風格はありませんが、明るく清潔感があり、それでいてカウンターやテーブルの配置などに個人店らしさが漂っています。
お通し代はとられませんが、女将さんがサービスの小皿を出してくれる。こういう気遣いが嬉しいです。
大将が焼くもつ焼きと、女将さんの自家製焼き豚
ビールは昔から変わらずサッポロ生ビール黒ラベルです。
どっしりとした”大きな中ジョッキ”での提供も変わりません。最近は世間一般中ジョッキの小型化が進んでいるので、久しぶりにフルサイズがでてくるとテンションがあがります。それでは乾杯!
みずみずしく甘い冷やしトマト。酒場のムードがより美味しくしてくれるんです。
さて、今回ご紹介する『とん吉』の魅力は、何と言っても自家製焼き豚です。もつ焼き店ならではの豊富なメニューの中でも、一番のおすすめとして堂々と右上に載っています。
分厚くカットされているのに、口に入れるととろけるような柔らかさ。濃厚な脂の旨味と甘辛いタレが絶妙に絡み合い、日本酒が欲しくなる一品です。
『とん吉』の日本酒は、明石の酒蔵、江井ヶ嶋酒造の神鷹。冷酒の神鷹は、バランスのいい味です。
定番のもつ焼きや串焼きも、大将が丁寧に焼き上げるので絶品です。1本130円という良心的な価格も魅力で、物価高騰が気になる昨今、気軽に立ち寄れるのが嬉しいですね。
奥に長く広い店なので、1人でのんびり過ごすもよし、だれかと語らいたいときに使うもよし。ここは真っ当な酒場です。
店舗詳細
品書き
- 樽生ビール サッポロ生ビール黒ラベル:中600円
- 瓶ビール サッポロ黒ラベル大瓶:600円
- 瓶ビール ヱビスビール大瓶:650円
- 日本酒 正一合:450円
- 生酒 神鷹:750円
- 酎ハイ:450円
- 焼き豚:700円
- とりのたたき:550円
- 串焼き:130円
- まぐろブツ:500円
- 肉じゃが:400円
- もつ煮込み:450円
店名 | とん吉 |
住所 | 東京都杉並区荻窪5丁目29−1 |
営業時間 | 17:00~22:30 日月祝定休 |
創業 | 1958年頃 |