池袋『中田屋』ボリューム満点の老舗大衆天ぷら。超巨大なかき揚げを頬張ろう

池袋駅前。東武百貨店と池袋西口公園に挟まれた細い路地にある天ぷらの店『中田屋』は、この地で60年以上続く家族経営の食堂兼酒場です。繁盛店でありながらも客層が落ち着いており、騒がしい近隣店舗にはない静かな時間が流れています。

渋い店で落ち着いて飲みたいときに

池袋のこの一帯は薄暗くてどこか怪しい雰囲気があります。とはいえ、中田屋の隣は大手銀行ですし、向かいは東武グループの施設。さらにとなりにある「大衆酒場ふくろ」も、酒場愛好家にはおなじみの人気店です。

『中田屋』だって、女将さんが中心となって切り盛りするアットホームな食堂・酒場であり、一度暖簾を潜ってしまえば安心できるお店です。ぜひ、池袋西口が初めての方にも勇気をもって立ち寄ってほしいと思います。

店は三階まであり、一階はテーブルが数卓と厨房で、二階もテーブル席、三階には座敷があります。お客さんのほとんどは常連さんで、親子二代、職場の先輩後輩と、世代を超えて常連のタスキがリレーされているようです。

昭和・平成には、こうした気取らない大衆的な天ぷら食堂が日本各地に存在していましたが、近年はすっかり数を減らしてしまいました。

こうして、ターミナル駅前にタイムカプセルのように残っているのは奇跡と言ってもよいのではないでしょうか。店の方、常連さんたちに深い感謝しかありません。

まずはビールから。樽生はサントリー、瓶でアサヒかキリンが選べます。ビアタンに注いで、まずは乾杯！

天ぷらの店ではあるものの、新鮮な刺身がいくつか揃っていますし、大衆酒場価格の小鉢やつまみも充実しています。こういう店は楽しい！

黒板メニューから、菜の花の辛子和えをチョイス。結構たっぷりでてきました。そう、ここは実は天ぷらも一品料理もボリュームがあるんです。一人でももちろん利用できるものの、いろいろつまみたいときは2人以上がオススメ。

イチオシのかき揚げは、こんなに巨大。手のひら2倍ほどの大きさで、ドーンとでてきます。一人なら、これ一品で満腹間違いなし。

具材はエビ、イカ、貝柱、ネギにナスといった野菜も入っています。

たっぷりの天つゆに浸けて、ヒタヒタにしていただきます。

衣がしっかりついた昔ながらの天ぷらです。好みは人それぞれですが、こういう食堂の天ぷらに天つゆを吸わせて、それをつまみに飲むお燗酒というのは結構良いものです。

お燗酒をきゅっと一口。

今回は黒板から季節モノのフキノトウとタラの芽を選びましたが、自家製のポテトサラダや皿いっぱいに盛られてくる焼肉、珍しい肉天なども評判。

レトロな大衆食堂や大衆割烹で飲むのがお好きな方はぜひ！