江東区大島、新大橋通り沿いにある『五分利屋 本店』は、大手銘柄からこだわりの国産ワインまで幅広く揃える酒販店です。2022年より角打ちコーナーが開設され、和酒、洋酒、クラフトビールが1杯単位で楽しめるようになりました!
待望の角打ちスペース誕生!
外観
最寄り駅は都営地下鉄新宿線の東大島駅。大島口出口から新大橋通りを西へ8分ほど歩くと見えてくる『五分利屋』。黄色いファサードとたくさんの幟が目印です。
特徴的な店名の由来について店長さんに尋ねると「お客さんに喜んで頂くために、五分しか利益をいただかない」という想いをもってつけたものだそう。創業は1951年ですから、もう70年以上になります。
今回紹介する大島の店が本店で、ほかに錦糸町駅近くにも支店を構えており、小売だけでなく業務用にも力を入れてきた酒販店です。
内観
ナショナルブランドのビールや酎ハイだけでなく、近年は江東区で仕込む東京産のワインや、日本酒の季節限定銘柄、オーセンティックバーが扱うような洋酒まで、幅広いラインナップを揃えていることが特長のひとつ。
そんなこだわりのお酒は、小売だけでなく店内飲酒でも楽しんでもらいたいという想いがあったそうです。そうして、2022年に店の一画を角打ちスペースに階層し、曜日・時間限定ながら小さなスタンディングバーが誕生しました。
開設から一周年。すでに常連さんも多く、早い時間から飲みにいらっしゃる方もいます。というのも、角打ち営業は14時から18時までと明るい時間帯だけで、昼飲み専用となっているのです。業務用配達もある酒販店ならではのバランスがありそうです。
さて、利用方法は一般的な角打ちと異なることがあります。それは回数券形チケット制です。小売コーナーのレジで、1,100円のチケットを1,000円で購入し、角打ちスペースではその都度交換する流れです。角打ちスペースでは、会計を伴わない都度交換なのでほろ酔いでも安心。
品書き
今日のお酒は黒板をチェック。
日々書き換わりますが、この日は船中八策ひやおろし、浦霞 秋あがりが各400円。ワインは500円~。ウイスキー等のスピリッツは売り切り御免で入れ替わっていくようです。
キリンタップマルシェ2タップが設置されており、クラフトビールも楽しめます。取材時は幸民麦酒と水曜日のネコがありました。
ワイン好きの店員さんがオススメする、愛飲家のためのラインナップ
まずは小売スペースのレジで、チケットを購入。そこから4枚切り離してまずはビールでスタートです。
こだわりの角打ちということで、ナショナルブランドはなく、クラフトビール推し。生はタップマルシェ、缶は抜栓料を別途支払うことで楽しめます。それでは「水曜日のネコ」で乾杯!
こちらは「幸民麦酒」。蘭学者・川本幸民がつくったとされる”日本初のビール”をモチーフにしたという上面発酵無濾過のビールです。清酒酵母でつくったという、かなりの本格派。
チーズ3種
おつまみは乾き物だけでなくチーズもあります。角打ちコーナーに立つスタッフさんはワイン好きが高じて、異業種から酒類販売へ転身されたそうで、チーズについても詳しい方です。いろいろちょっとずつつまめるのが嬉しいですね!
スピリッツ(400円~)
その日販売されている洋酒は、値札とともにスタンディングバーに整列しています。一杯400円程度から。小正醸造「メローコヅル」もあれば、ラフロイグや、イギリス・レミーコアントローが手掛けるウイスキー「BRUICHLADDICH THE CLASSIC LADDIE」まであります。
ジョニーウォーカーの「Gold Label Reserve」も、角打ちならばお手頃価格。炭酸水が葛飾区新小岩でつくられる地炭酸なのが、いかにも下町(広い範囲での)の角打ちらしくて素敵です。
かわったところでは、イタリアのジン「ENGINE ORGANIC GIN」もありました。売り切りで入れ替わるので、なにが並んでいるかはその日のお楽しみです。
日本酒は黒板でチェック。秋のお酒「ひやおろし」が入っていたので、船中八策(高知・司牡丹酒造)をいただきました。
ごちそうさま
チケットを2セット購入し、ちょっと残るくらいで楽しむのがベストかなと思います。残した分は次回のお楽しみ。大島が生活圏の方には、散策と買い物がてら、週末の楽しい立ち寄り処になりそうです。
今後も角打ちに力を入れていくとのこと。お近くの方は立ち寄られてみてはいかがでしょう。
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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | 五分利屋 本店 |
住所 | 東京都江東区大島7-22-12 |
営業時間 | 角打ち営業 金・土・日の14:00~18:00 小売営業 10:00~19:00 休業日 旧盆・正月 |
開業 | 角打ち営業開始 2022年~ 創業は1951年 |