豊橋『伊勢路本店』は50年続くお好み焼き&鉄板酒場。いぶし銀の空間で昼飲みを楽しむ

豊橋『伊勢路本店』は50年続くお好み焼き&鉄板酒場。いぶし銀の空間で昼飲みを楽しむ

2023年10月10日

豊橋の『伊勢路本店』は、水上ビル内で1969年から続く界隈きっての老舗お好み焼き店です。笑顔が素敵な大将がつくる優しいムードは、初めてのお客さんでもきっと落ち着くはず。お昼から中休みなく営業していますので、豊橋の貴重な昼飲みスポットでもあります。

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アイドルタイムなき、愛され酒場

豊橋にも、全国のターミナル駅周辺同様、戦災から復興する中でヤミ市がうまれました。高度経済成長期になると、これらのヤミ市由来の横丁・市場・問屋街は整理されていきましたが、豊橋では駅近くを流れる牟呂用水上に総延長約800mのビル群に姿を変えました。用水路の暗渠上に建てられたこれらの建物は「水上ビル」と呼ばれ、現在も豊橋のレトロスポットとして知られています。

一階はアーケードになっており、どこか懐かしい雰囲気の飲食店などが立ち並んでいます。

外観

今回訪ねる『伊勢路本店』は、そんな水上ビルとともに半世紀以上の歳月を重ねてきたお好み焼き店です。店名の由来は、いまも店に立つ大将の出身地・三重の伊勢から。大阪修行を経て、この地に店を開いたそうです。

内観

細長いビルなので、店もビルの両側に入り口があります。暗渠とはいえ、川と垂直に配置された鉄板は、ある意味「橋」と言えるかも。年季の入った店内ですが、清潔感もあり、テーブル席に座るとなんだか朗らかな気分になりました。

つくられた昭和演出では絶対に作れない、熱量をもった年輪のようなものが感じられます。

訪ねた時刻は14時過ぎ。ランチ利用も落ち着いたアイドルタイムですが、それでも途切れることなくお客さんがやってきます。中には、この時間から飲み会を始めるお父さんたちの姿もありました。常連さんと大将の会話も含めて、あったかい場所です。

品書き

お酒

  • 生ビール サッポロ黒ラベル:中550円・大850円
  • 瓶ビール キリンラガー・サッポロ黒ラベル:550円
  • お酒:400円
  • 地酒4合瓶:1,900円
  • サッポロ ホワイトブランデー 氷結サワー:400円

料理

  • お好み焼き:700円~
  • モダン焼:800円~
  • おむそば:800円~
  • 焼そば:700円~
  • 合鴨のつくね:550円
  • 砂ギモ焼:550円
  • じゃがチーズ:600円
  • イカ姿焼:800円
  • かきソース焼:1,000円
  • ナンコツ塩焼:450円

癒やしの空間で、鉄板料理に舌鼓を打つ

サッポロ生ビール黒ラベル(550円)

店先の看板にもある通り、ビール・サワーはサッポロを中心とした品揃えです。樽生ビールはサッポロ生ビール黒ラベル。しっかり鮮度のよい一杯がでてきました。それでは乾杯

鳥キモ焼(650円)

お好み焼き、焼そばに加え、おつまみになる鉄板料理が充実しているのが嬉しいです。酒場使いする常連さんにならって、一品目は鳥キモ焼をいただきます。たっぷりと野菜をつけてくれて650円。

鶏レバーや砂肝などがゴロゴロと。特製の辛タレにくぐらせていただきます。

氷結サワープレーン(400円)

サッポロの樽詰サワー「氷彩」はもともとほんのり甘いので、私はプレーンで飲むのが好き。鉄板料理とよく合います。

スイスイ飲める味ですが、アルコール度数は8%と結構高めです。

ごちそうさま

JR・名鉄豊橋駅からは徒歩7分ほど。11時30分の開店から夜22時まで中休みなく営業しています。土日も営業。豊橋のとっても頼れる昼飲み・お好み焼き飲み処です。

東海道線を使って長旅を楽しむときは、豊橋で一度下車して水上ビルの『伊勢路』を訪ねてみてはいかがでしょう。

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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名伊勢路 本店
住所愛知県豊橋市駅前大通1-114
営業時間営業時間
11:30~22:00
日曜営業
定休日
水曜日
創業1969年