浅草『どぜう飯田屋』創業150年!夏バテ防止にどじょう鍋。下町で楽しむ江戸の味。

浅草『どぜう飯田屋』創業150年!夏バテ防止にどじょう鍋。下町で楽しむ江戸の味。

浅草寺の参拝者向けの一膳飯屋として、慶応年間に創業した店が今も続いています。そう、浅草二大どぜう料理店のひとつ『飯田屋』です。看板料理のどぜう鍋は、続く理由がわかる美味しさ。江戸・東京を代表する郷土料理を肴に、お酒を楽しみませんか。

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「亭主の仕事は割り下をとる事と下足番」

観光客が戻ってきた浅草は、平日でもまっすぐ歩けないほど混雑しています。江戸時代から続く歴史ある繁華街ですから、これが本来の姿です。由緒ある飲食店も賑わいが戻り、嬉しい限り。この街にはあと100年、いえ、未来永劫続いて欲しい美味しいお店がたくさんあります。

そんな浅草の名店・老舗の中には、季節の変わり目に行きたくなる、ゆるい”行きつけ”がありまして、そのひとつが『どぜう飯田屋』です。駒形橋の袂にあるどじょう専門店と並ぶ、浅草を代表するどじょう料理・川魚料理店です。どっちが好きか、という話で盛り上がりますが、どっちも好きです。

外観

飯田屋がどぜう料理専門になったのは、1902年(明治35年)のこと。現在は4代目と5代目が伝統の味を守っています。現在の建物は90年代の耐震基準に合わせて木造の建物から建て替えられましたが、ビルにすることなく、情緒ある2階建てで実にいい雰囲気です。

内観

「亭主の仕事は割り下をとる事と下足番」

ホームページなどにも掲載されている、飯田屋の家訓です。「味の基本からお客さんの足元まで気を遣う」という思いが込められているそうです。味の決めてである割り下は、店の主人以外は作ることが許されていない、一子相伝。

飯田屋はすべての席が靴を脱いであがるようになっており、いまは少なくなった下足番がいます。

靴を預け、入れ込みの板間へあがる。何度来ても心躍る瞬間です。

品書き

お酒

  • 瓶ビール(各社):850円
  • 生ビール(サッポロ生ビール黒ラベル):670円
  • ヱビスビール:920円
  • 日本酒 月桂冠:640円
  • 樽酒 菊正宗:870円
  • 生酒 月桂冠:970円
  • 吟醸 立山:1,130円
  • 純米 吉田蔵:1,020円
  • 冷洋酒:800円

料理

  • どぜう鍋:2,000円
  • ほねぬき鍋:2,100円
  • 柳川鍋:2,100円
  • なまず鍋(冬場のみ):3,500円
  • どぜう蒲焼:2,100円
  • うなぎ蒲焼:3,700円より
  • うなぎ白焼:3,700円より
  • なまず蒲焼:時価
  • どぜう汁:300円
  • ほねぬき汁:450円
  • うなぎとろろ:1,200円
  • どぜう南蛮漬:1,000円
  • どぜう唐揚:1,100円
  • ぬた:980円
  • うざく:1,200円

これぞ、下町の味。昼からお酒が進む。

サッポロ生ビール黒ラベル(670円)

飯田屋がどじょう料理店になった翌年、吾妻橋の向かい側には札幌麦酒東京工場が竣工し、サッポロビールの東京生産がはじまりました。同工場は戦後の大日本麦酒分割によりアサヒビールの施設となり、アサヒグループHDの本社へと姿を変えました。

飯田屋の生ビールの銘柄が「サッポロ生ビール黒ラベル」であるということひとつとっても、歴史が感じられます。それでは乾杯

さらしくじら(870円)

店に入ってすぐは心がフワフワしていて、どじょう料理という気分にはなりません。最初はビールの肴に、すぐでる「さらしくじら」をちびりちびりと。肉厚で旨味が濃く、実に美味しい。

月桂冠(640円)

瓶ビールをもらって、チェイサーにしつつ日本酒ももらいましょうか。定番酒は京都伏見の月桂冠。

うざく(1,200円)

お酒が来たので、もう少し軽いおつまみで、『飯田屋』最初の30分を楽しみたいと思います。どじょうだけでなく、鯰や鰻も扱っている飯田屋ですが、「うざく」は鍋の前にちょっとつまむのに丁度いいです。

どぜう南蛮漬(1,000円)

どじょうの唐揚げが人気。これを少しアレンジした南蛮は、よりお酒が進む味です。小ぶりのどじょう特有の苦味と酢の酸味がマッチし、これが冷酒を進ませます。

ほねぬき鍋(2,100円)

さあ、少しお酒が入って盛り上がってきました。どじょう鍋といきましょう。「まる」と「ぬき」がありますが、まるは、文字通りどじょうをそのまま並べたもの。「ぬき」は頭と骨を丁寧にとり開いたもの。どちらにしようか悩んだら半々も可能です。私は「ぬき」が好き。

どぜう鍋と書いて、ネギ鍋と読む。どじょう鍋はネギ(と、ゴボウ)を楽しむものと常連さんから教わりました。

鍋を頼むとネギが山程ついてきます。これをどじょうが隠れるほど敷き詰め、蒸気でシナシナにしていきます。

はい、出来上がり。さあ頂きましょう!飯田屋のどぜう鍋は甘辛い。他のどじょう料理店よりも甘さが感じられます。好みは人それぞれ。あぁ、これで何杯でもお酒が進みます。とはいっても、時刻は13時半。まだ本腰をいれて飲むには早すぎます。

ごちそうさま

下庶民の味として慣れ親しまれてきたどじょうは、いまやすっかり高級魚です。それでも、やっぱりこの味で飲む美味しさを知ってしまうと食べに行きたくなります。もうすぐ季節は秋。また『飯田屋』で飲みたくなってきました。

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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名どぜう飯田屋
住所東京都台東区西浅草三丁目3番2号
営業時間営業時間
平日
昼 11:30〜15:00
夜 17:00〜21:00 (LO.20:30)
土日祝
昼 11:30〜15:30
夜 16:30~21:00 (LO.20:30)
基本無休
創業1902年 ※どじょう料理店になった年