【町中華特集】昭和レトロを感じる浅草の大衆中華、50年以上続く老舗5軒

【町中華特集】昭和レトロを感じる浅草の大衆中華、50年以上続く老舗5軒

東京を代表する観光地、浅草。古くからの繁華街だけあって半世紀以上続く老舗飲食店が多数営業中。最近では昭和レトロな雰囲気を感じることができる町中華(日本式の大衆中華料理店)も注目を集めています。今回は、浅草で60年以上も続く大衆中華の名店に焦点を当て、厳選した5軒をご紹介します。

スポンサーリンク

1,『ぼたん』

創業70年以上になる「大衆中華ぼたん」は、東武浅草駅すぐ。お昼から夜まで中休みなく営業していますので、観光地特有の「中途半端な時間のお昼ごはん」や「早くから飲んじゃおう」なんてニーズにも応えてくれます。

創業当初は甘味処でしたが、7年ほどして中華料理店に業態チェンジ。レバニラ炒めや、五目焼きそば、オムライスが人気です。

飲むお客さんが多いからかおつまみ料理も充実。マーボー豆腐など大皿料理が揃っていますが、やはり王道の餃子は外せません。キャベツたっぷり、コクのある甘い味付けがアサヒビールを進ませます。

住所東京都台東区花川戸1-8-1
営業時間営業時間
11:00~20:50(L.O.)
日曜営業
定休日
金曜日・他不定休あり
開業年1948年
浅草『ぼたん』1948年創業、観音様に向かう寄り道中華のオムライス
北千住から、たまには東武線で帰ってみようと上り電車に乗り、久しぶりに東武浅草駅につきました。 電車の最後部(春日部寄り)に乗車していたため、久しぶりに"ドアカッ…
syupo.com

2,『餃子の王さま』

なかなかインパクトがある店名で、近年若い人が造るネオ居酒屋を想起しますが、創業は1954年と大変歴史がある中華店。浅草で餃子といえば、『餃子の王様』は外せません。

浅草の中心街にある個人店ということもあり、店はそれほど広くはありません。人気店で常に活気がありますが、老舗だからか不思議と居心地が良いです。壁に掲げられたレトロな品書きもいい味を醸し出しています。

名物は言うまでもなく餃子ですが、実は町中華的な一品料理や麺類・ご飯類もあり、こちらもしっかり期待に応えてくれる美味しさです。実に70年以上にわたって愛されてきたこの店の実力を、ぜひ味わってください。

住所東京都台東区浅草1-30-8
営業時間11:15~14:00・16:00~20:00(火定休)
開業年1954年
浅草『餃子の王さま』日に数千個の餃子を売る!約70年続く老舗で昼飲みを
浅草の『餃子の王さま』は、どこか今風の店名に感じる方がいらっしゃるかもしれませんが、創業は1954年という老舗飲食店のひとつです。握りたて・焼きたて、野菜をたっ…
syupo.com

3,『十八番』

浅草の真ん中は観光地だけあって商店街も飲食店も混んでいますが、かっぱ橋・西浅草まで来ると木造家屋が多い下町らしい町並みをゆったりと歩くことができます。この街で60年続く地元密着の中華『十八番』も町中華好きにはイチオシのお店です。名物のスーラータンメンを啜るのもよいですが、筆者のオススメは一品料理を注文しての「中華飲み」です。

注文を受けてから丁寧につくる、日式中華の王道メニュー「酢豚」は具が多く味も二重丸。

チャーハン用にしっかりと下味をつけたチャーシューなどの具を、ごはんと一緒に専門店の火力で一気に炒める濃い味・パラパラ炒飯は、ぜひ紹興酒とあわせて欲しい逸品。

住所東京都台東区西浅草2-18-7
営業時間営業時間
[月~土]
11:00~14:00
17:30~20:00
定休日
日曜日、祝日
開業時期1963年

4,『太陽』

国際通り沿いにある『中華料理 太陽』は70周年を迎えた歴史ある店です。浅草では珍しくビールはサッポロ黒ラベル大瓶。

赤いテーブル、昭和で時間が止まったような内装が印象的。そのため、映画・テレビのロケに使われることも多いです。

名物は丸っこくて、揚げるように調理する太陽特製餃子。

表面はカリカリ、ヒダの部分はモチモチ。小籠包のように熱々の肉汁が溢れてきますので、火傷にはご注意を。餡はこの通りぎゅうぎゅうに詰まっています。豚肉、キャベツ、ニラ、玉ねぎ、そして長ネギも入っているようです。

一人だと餃子とビールだけで満足するボリュームですが、大皿料理も安くてボリューム満点なので、できれば2名以上でいろいろ食べてみて欲しいです。

住所東京都台東区浅草3-42-4
営業時間営業時間
11:30~19:00(L.O.18:30)
日曜営業
定休日
月曜日、火曜日
開業時期1953年

5,『大精軒』

かっぱ橋道具街すぐの場所にある歴史ある中華軽食の店『大精軒』。地元の人が集まるお店で、特に酒場的に利用する人が多い店。カウンター数席にテーブル3卓のコンパクトな店で、夜も常連さんたちで賑わいます。

一人飲みでも利用しやすい小皿料理が多いのがここの特筆すべきポイント。小回鍋肉に小八宝菜、小エビチリなどどれも魅力的。さらに居酒屋メニューとしてハムカツやホタテバター、さばの塩焼きなどもあります。

定番の餃子は注文の度に包み、じっくりと焼き上げます。皮は比較的厚くてモチモチとした食感。

小麻婆豆腐(600円)でもこのボリュームが嬉しいですね!麻婆豆腐は辛さを抑えて旨味を増した、日式中華らしい味付けです。コクがありビールが進むこと間違いなし。

住所東京都台東区松が谷3-13-1
営業時間営業時間
11:30~21:00
休憩15:00~17:00
日曜営業
定休日
水曜日
開業時期

気になるお店は見つかりましたか

歴史ある街の老舗飲食店は町や店の情緒もおつまみです。いまや貴重になった家族経営の地元密着中華食堂へ、浅草散策の帰りに立ち寄られてみてはいかがでしょうか。

今回ご紹介しきれなかったお店もありますので、下記もご確認ください。

  • ニュー 菜苑(味の工房 菜苑 本店が移転 東京都台東区浅草4丁目35−1)
  • 中華料理 博雅(創業90年! 東京都台東区浅草1丁目15−2)
  • 生駒軒(1976年創業 東京都台東区雷門1丁目12−1)
  • 龍王(19時以降に開店する夜型店。東京都台東区浅草3-7-4)
  • あさひ(観音裏の老舗 大正時代創業、終戦後観音裏へ 東京都台東区浅草3-33-6)

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)