魚が美味しければ10分歩いてでも飲みに行く!酒場・立ち飲みが2,000軒以上ある梅田界隈を通り抜け、わざわざ飲みに行きたい店が『大安』です。市場仕入れの旬の魚がずらりと並ぶ酒場。とくに近年注目されいる酒場の寿司を昔から出しており、名物のさば棒ずしは絶品です。
目次
梅田から徒歩10分、知る人ぞ知る店
今日は駅前ビルや新梅田飲食街、お初天神通りで寄り道もせず、大阪梅田駅から10分近く歩いています。目的の店は、膨大な酒場が並ぶ大阪駅前の外郭にある西天満です。
店の名は『酒処大安 西天満本店』。本店といっても、大将が厨房に立つ個人店です。こんな駅から離れていて人が来るのかと思うでしょ。それが、いつもほぼ満席の超人気店です。
外観
オフィスビルや飲食ビル、スナックが入る雑居ビルが立ち並ぶエリアですが、『大安』は、昔ながらの一軒家です。一階が立ち飲み(簡易ハイチェアあり)で、二階は宴会用の座敷。一人、二人ならば一階の厨房を囲む変形コの字カウンター・約15席に潜り込まなくてはなりません。
大将をはじめ店の皆さんが次々繰り出す料理を眺める一階席が、間違いなく大安の特等席でしょう。うまく大将の前に座れれば料理番組を見ているような気分になります。
品書き
お酒
- 樽生アサヒ生ビール(マルエフ):550円
- 樽生サッポロヱビスビール:550円
- 瓶ビール中瓶 アサヒスーパードライ:550円
- 瓶ビール中瓶 キリン一番搾り:550円
- 瓶ビール中瓶 サッポロラガー:550円
- 酎ハイプレーン:400円
- ブラックニッカハイボール:450円
- 日本酒 麓井美酒辛口:500円
- 本格麦焼酎 和ら麦:400円
料理
お造り・巻きもの
- こはだ:600円
- 活赤貝:880円
- シマアジ:600円
- 天然クエ:1,200円
- トロ入り天然本マグロ:1,200円
- 活だこのぶつ切り:500円
- さば棒ずし:500円
- 鉄火巻:600円
- 肉たく巻:600円
- 太刀魚握り2貫:500円
- カンパチ握り2貫:400円
一品もの・天ぷら・炭火焼き
- 宮崎牛ステーキ:1,500円
- 愛知産うなぎ白焼き・蒲焼:1,400円~
- 紅生姜天:300円
- 徳島れんこん天:350円
- 海老天2本:600円
- 金時いわし天:500円
- 香住セコガニ:1,500円
- サバサンド:500円
- 下仁田ネギとベーコンのグラタン:500円
- 手羽先唐揚げ:400円
- きずしの海苔巻:400円
- 自家製イクラ醤油漬:600円
- 数の子:600円
- ナポリタン:600円
全力の商い!「毎日仕入れ、毎日品書きを書き換える」
サッポロヱビスビール(550円)
魚料理を看板に掲げた酒場には、漁の神様「恵比須さま」がかかれたビールが似合います。目にもとまらぬ早さでビールが届きました。それでは乾杯ヱビス!
シマアジお造り(600円)
大将は本当に料理がお好きなのだと思います。料理は50品以上と、厨房の大きさから想像できないほどの品揃え。しかも1品1品が簡易チェアの店とは思えない盛り付けです。腕が良くてお手頃価格、人気になる理由がわかります。
毎日仕入れ、毎日品書きを書き換えるがポリシーで、新鮮な魚がカウンターの冷蔵ショーケースにずらりと並んでいます。
まずはお造りから。ハリ・ツヤのいいシマアジをお願いしました。
それでは一口。ほどよくしっとりとしており、ねっとりとした脂の旨味がじわじわと広がります。
カウンターの上に並ぶ料理だけみれば、立ち飲みではなく割烹に思えるかもしれません。
清酒 麓井(500円)
ヱビスをすっと飲み干して、美味しいお造りにあわせて日本酒を。『大安』の定番銘柄は灘や京都の大手酒蔵ではなく、驚くことに山形・酒田のお酒「麓井(ふもとい)」です。ブナの原生林が生える鳥海山の伏流水でつくる口当たりのよいお酒。燗酒にすれば、奥行きが深まり一層美味。
たら白子ホイル焼(800円)
「これはたまらない!」とお酒に誘われて注文したのは、冬が旬の「たら白子」です。ホイル焼きにしたものにゆず皮とポン酢で味を引き締めいただきます。
プリップリ!ねっとりとしたコクのある余韻にお燗の酒田の麓井がよくあいます。そういえば、真鱈も酒田でよく水揚げされる名物でしたね!相性ぴったり。
さば棒ずし(500円)
名物のさば棒ずしは必ず頂きたい!むしろ、これが目当てでした。15年以上続く酒場ですが、その頃からさば棒ずしが評判で、持ち帰り品としても人気です。
キラキラと輝く肉厚のさばは、脂がのっていて旨味たっぷり。酢飯との間に挟まる大葉が絶妙なアクセントです。この質をこの価格で食べさせてくれるなんてさすが大阪です。
ブラックニッカハイボール(450円)
割烹メニューから方向をがらりと変えて、酒場らしいつまみをいただきましょう。日本酒のつぎはハイボール。
ナポリタン(600円)
グラタンも気になりますが、ここは酒場のナポリタンを。目の前でお姉さんが手際よくフライパンで炒めてくれます。ケチャップと黒胡椒がたっぷり入り真っ赤になった濃いめのナポリタンは、お酒を誘う酒場味です。ソーセージやピーマン、玉ねぎなどの具が豪快に入っているのも嬉しいポイント。
やわらかめでフニフニとした平打ちの麺を割り箸を使ってすすります。飲んできたらこういう味がいいのです。
飲んで食べて大満足。大将や店の皆さん、お隣さんとの距離が近く、つくる人も飲む人も店の中にいる全員が一体感を共有しています。インターネットでいつでも繋がる世の中ですが、リアルの酒場にある小さなコミュニティもイイものです。
ごちそうさま。
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(取材・文・撮影/塩見 なゆ Special Thanks/Syupo酒場部の皆さん)
店名 | 酒処大安 西天満本店 |
住所 | 大阪府大阪市北区西天満6丁目8−11 |
営業時間 | 17:00〜23:00(日定休) |
公式サイト | https://daiyasu.mobi/ |