船堀で立ち飲みといえば『立ち呑み処 ちび玉』です。店に入ると「おかえりなさい」と迎えてくれる、家族経営のあったかい酒場。チケット制で、お酒は300円均一。人気のピリ辛牛すじを肴に、帰宅前の一杯が楽しめます。
気軽に立ち寄れる駅前の人気立ち飲み
神保町から都営地下鉄新宿線で20分。江戸川区船堀にやってきました。
駅を出てまず目につくのが巨大な船堀タワーです。高さは115メートル。展望台付きのタワーとしては、東京スカイツリー、東京タワーに次ぐ都内3位の高さを誇ります。
船堀に都営新宿線が通ったのは1983年と比較的新しく、駅前はいまでも新興住宅街の雰囲気があります。となると、少ないのが飲み屋さん。地下鉄の高架下にある「船堀メトロ商店街」が船堀唯一の飲み屋街です。
ここで2008年から続く人気の安価な立ち飲み店(いわゆるセンベロ)が『ちび玉』です。駅前にあるのでアクセス抜群。仕事帰りの人々が帰宅前の止まり木として利用しています。
「おかえりなさい」と女将さんに迎えられて店内へ。カウンタースペースでは、通い慣れたお客さんたちが、お互いの近況を話しを楽しみながら飲んでいます。顔なじみのお客さんが多いのはベッドタウンの酒場らしい光景です。
壁にはたくさんの恵比寿様の御札が張られていました。
品書き
お酒
樽詰は、サッポロビールの発泡酒 北海道生搾り:300円、ウイスキーハイボール:300円、レモンサワー:300円、酎ハイ:300円、男梅サワー:300円、ちび玉ハイ:300円など。
料理
ハムカツ:300円、イカフライ:300円、春巻揚げ:300円、小肌酢:300円、ぴり辛牛すじ:300円、豚もつ煮込み:300円、豚足スライス:300円など。
おすすめホワイトボード
サバ焼き:300円、麻婆豆腐:200円、バジルソーセージ:300円、ピリ辛やっこ:200円、チャンジャ:200円など。
チケット制の明朗会計
樽詰め 北海道生搾り(300円)
まずは千円札で1,000円分のチケットを購入。そのあとは、注文に合わせてその都度金額分をもぎって支払います。
さて一杯目。サッポロビールの営業さんが年始の挨拶で手渡しでくれる恵比寿の御札がこれだけ張られているのですから、まずは樽詰めビールテイストにしましょうか。ビールではなく発泡酒、あまり見かけない「北海道生搾り」がいただけます。
それでは乾杯!
ピリ辛牛すじ(300円)
看板メニューはピリ辛牛すじ。よく煮込んでホロホロになった牛すじを甘辛いコチュジャン風味で味付けしたものです。味が濃くお酒が進む一品。
ハムカツやメンチカツ、アジフライなどの揚げ物も充実しているので、家飲みでは気軽に食べられない揚げたてのフライ料理を注文するお客さんも多いようです。
ちび玉ハイ(300円)
店名を冠したちび玉ハイは、甲類焼酎を台東区龍泉のシロップメーカー・天羽飲料製造がつくる元祖焼酎ハイボールの素・天羽乃梅 赤ラベル(通称 Aハイボール)で割ったもの。城東エリアに多い色つきチューハイがここでも楽しめます。
ごちそうさま
さて、『ちび玉』という不思議な店名ですが、その由来について女将さんに聞きました。
女将さんのお母さんがたまこさんだから、娘さんの店で『ちび玉』としたそうです。お母さんも料飲関係の店を開いた方で、親子揃って料飲店を営んでいました。
家庭的な雰囲気の酒場は、心が優しくなりますね。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | 立ち呑み処 ちび玉 |
住所 | 東京都江戸川区船堀1-8-19 |
営業時間 | 営業時間 15:00~23:00 定休日 無休 |
開業年 | 2008年 |