祐天寺『三久飯店』ゴロゴロ16尾載った海老炒飯に、キリン一番搾りを

祐天寺『三久飯店』ゴロゴロ16尾載った海老炒飯に、キリン一番搾りを

2022年3月27日

目黒区・祐天寺には、豪快に海老が盛られた素敵な炒飯をだすお店があります。昭和通りと駅前商店街の角にある『三久飯店』です。昭和43年の創業以来、地元の人に親しまれてきた町の大衆中華です。酒場も多い祐天寺ですが、お昼は炒飯・餃子で一番搾りといきませんか。

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かわりゆく町並みの中で、変わらない飲食店

渋谷から東急東横線で6分。都心に近い住宅街であり、近年は話題のアパレル店や飲食店の出店もあって若者が憧れる町となった祐天寺。祐天寺駅もリニューアルされ、駅は洗練された雰囲気になりました。

駅名・地名の由来となった祐天寺の門前町として歴史があるだけに、まちは細い路地が複雑に入り組んでいます。祐天寺駅を経由する路線バスをはじめ自動車は走りにくそうではありますが、徒歩で町を散策するにはとても楽しいエリアです。新しい店や施設と昔からの飲食店がマーブル状になっており、突然レトロな店が視界に飛び込んでくると入らずにはいられない衝動にかられます。

祐天寺で半世紀以上、二代目が守る老舗の大衆中華

交差点の角に建つ『三久飯店』は、変化する祐天寺にあって典型的な大衆中華(町の中華屋さん)を続けています。家族経営で、接客担当の女将さんはとても上品でほっこりとした気持ちになります。ラーメンは一杯600円。お財布に優しい値段と満腹になるボリュームが評判ですが、具だくさんの料理が多く、五目かた焼きそばや中華丼、エビチャーハンで人気がでています。

乾杯は瓶ビール「キリン一番搾り」で

カウンターはなく、テーブル席がコンパクトに並んで19席ほど。一人で訪ねた場合は相席となることもあります。地元風のラフな格好の家族連れや、祐天寺散策に来た観光客、そして女将さんと世間話をするベテランの常連さんと、老若男女幅広い客層です。

お水の用意を頂く前にテンポよく瓶ビールを注文し、トクトクと注いで、では乾杯!

品書き

お酒

ビールアサヒスーパードライキリン一番搾り)中びん:600円、日本酒:350円、紹興酒:450円。

一品料理など

焼き餃子6個:400円、牛肉ニラ炒め:700円、かに玉:900円、五目豆腐:900円、焼豚:1,300円、豚肉うま煮:1,200円、ザーサイ:250円など。

ピークを過ぎた穏やかな時間、遅い昼食にビールを添えて

ビールのおつまみ

ビールを注文すると一緒に小鉢がでてきます。自家製でしょうか、味のよい中華ドレッシングがかかった冷やしトマトです。これでちびりと飲んていると、数分で一品目が厨房からでてきました。

焼き餃子(400円)

町の中華で飲むならば、外せないのはやっぱり焼き餃子。焼き目がついていますが、皮は蒸し焼きをしたようにプルプルとした仕上がりになっています。餡は甘めで比較的淡い味。これに特製のラー油と醤油を自分好みの割合でつけていただきます。余韻にすかさず一番搾り。うん、やっぱりお昼の中華飲みは素晴らしい。

えびチャーハン(900円)

カランコロンと厨房から心地いいリズムが聞こえてくると、その音だけでビールが進みます。女将さんが「おまちどうさま」と出来たてを運んできてくれました。名物のひとつ「えびチャーハン」です。

八角皿の上にこんもりと盛られたえびチャーハン。「チャーハンはおつまみになる派」かつ、海老が大好物の私は、原稿の締切に追われた苦労もこの一皿で吹っ飛びます。

シバエビやバナメイエビほどの大きさの海老がなと16尾も載っています。一度素揚げすることで、海老の香ばしさが増しているようです。海老の風味が全体に広がっていて、より”おつまみ”具合が高まっています。

お米はパラパラとしっとりの中間くらい。えびをつまみにビアタンのビールをぐっと飲み干したら、あとはチャーハンをゆっくりといただきます。

休日のお昼飲みに、この内容。祐天寺って素敵な街です。ちょっと食べすぎた気がしますが、また町を歩いていれば、もつ焼き屋さんのちょうちんが灯る頃にはお腹に余裕ができることでしょう。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名三久飯店
住所東京都目黒区祐天寺2-17-11
営業時間11:30~14:30・16:30〜20:30(火定休)
開業年1968年