こんにちは。
大衆酒場だけでなく、酒屋の店頭からバルまで日々幅広く飲み歩いています。
お酒を楽しく飲むのにお店の形態は関係無いですから。「美味しい」というだけが評価にならないのが飲み屋さん。
「楽しい」というのがやっぱり大事ですよね!
楽しさは、マスターの雰囲気やお客さんの層によって左右されます。ここ、中野のawaはそんな「楽しい」が詰まっているお店です。
駅前の細い路地にあるハイボールバー「awa」の系列で、中野北口の「第二力」から「パニパニ」へと伸びる飲み屋通りにある一軒です。
取材日は1月1日、元旦なのに営業されているとっても頼れるお店です。
中野にawa系列は、ハイボールとここワインのほかにあと二軒あり、この街で勢いのあるグループのひとつになっています。
さて、飲み物は380円から700円ほどとお財布にやさしい設定。
立ち飲みでワインを楽しめるお店って最近どんどん増えていますが、どのお店もちょっと高いんですよね、これくらいの値段がちょうどいいかな。
ホットワインの白というのは珍しいですね。
ドイツワインをホットで飲むことはこの季節、よくありますが。
洋なしやキウイなどをつけている手作りサングリアですか。ちょっと楽しみ。
はい、乾杯。
うん、これは実に深みがあって複雑な味わい。キウイからくると思うサンミ鼻に抜けるバナナの香りが絶妙です。たしかに、これは寒いときにはかならず飲みたい一杯です。
チーズの種類が多く、どれも優しい価格。
毎日飲み歩いているからこそ、ついついシビアにコストパフォーマンスを見がちな私ですが、上質なチーズにうっとり。
店員さんがひとりでまわしているので、注文が入ってから火を通す料理はできないそうですが、作りおきできる料理が様々並んでいてこれだけあればスタンディングバーでは十分でしょう。
ブルーチーズにはちみつ、そしてくるみの香り。ワインとの相性は抜群。
お客さんは地元の常連さんが多いようです。みんな梯子酒が大好きな人達で、ここにちょっと寄ってから次へ行く人。ここで〆る人。中野の飲兵衛さんは酔っ払っていても紳士淑女が多いよね。私も大人にならなくっちゃ。
カウンターには冷えたカバやシャンパンが。
いいですね、一杯いただきましょう♪
飲みながら、マスターとお話を。
聞くと、今度のお休みに下町の方へ飲み歩きに行くのだそう。
そうですかー、それはそれは。赤羽から始まり、立石を通って四つ木のゑびすまでの飲み歩きコースを立案させていただきましたが、マスター、行けそうですか?(^^ゞ
これがとっても美味しかったです。なんと蝦夷鹿と豚ロースのリエット(480円)。
直接猟師さんとお取引があるそうで、それで手に入るとおっしゃっていましたが、こんな珍しいものが中野の立ち飲みバーに並ぶなんてさすが侮れません。
味は独特な旨味が舌の上でとろけ広がります。牛肉ほどどっしりしてはいませんので、白や泡ともよく合います。でもやっぱりお肉があると赤が飲みたくなるというもの。
オーストラリアのシラーズだったかな。しっかりとしたこしょうのなスパイシーさがあり、飲み続けてきて鈍感になった味覚にも心地よい刺激があって進みます。
一緒に飲んでいた中野通のお友だちから、ここでは赤ワインとチーズケーキの組み合わせをぜひ試して欲しいというお話が。
ええ、それはぜひ味わってみたいです。
濃厚なチーズケーキと渋みのある赤の組み合わせはどうしてこんなに合うのでしょう。
ケーキはワインのおつまみとして最高だと日々思っているのですが、特にチーズケーキはベストマリアージュですね♪
ボトルワインが各種揃うほか、グラス売りにティオペペなどシェリーの顔ぶれがあるのも嬉しいです。
一軒目から最後の〆まで、いろんな使い方があります。
たくさんある飲み屋さんの中で、しっかりとした特長といいムードをもっているこちらは、中野散策で一度は立ち寄って欲しい、そんな一軒です。
「らんまん」や「陸蒸気」で贅沢に魚を食べたあとでも、「赤ひょうたん」や「グッツ」で宴会をした帰りにも、こういう立ち飲みがあると嬉しいですよね。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見なゆ)
スタンディングワインバー アワ
03-5942-9255
東京都中野区中野5-55-3
営業時間
[月〜土]18:00~翌3:00(L.O.2:30)
[日・祝]18:00〜翌2:00(L.O.1:30)
日曜営業
定休日
無休