富良野「恵比寿田じま」ソラチ1984が飲める!駅前の大衆割烹

富良野「恵比寿田じま」ソラチ1984が飲める!駅前の大衆割烹

2021年8月6日

富良野駅前で20年近く営業する小料理・大衆割烹の「恵比寿田じま」。地元産のじゃがいもや玉ねぎを使用した野菜料理が人気ですが、もちろん魚介類も充実。ビールはある意味地ビールのSORACHI1984の樽生が楽しめます。

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富良野へいこう

北海道のほぼ中央に位置し、空知川流域の富良野盆地に広がる田園地帯、富良野。拠点となる富良野駅周辺の中心市街は飲食店も多く、飲み歩きが趣味という方でもはしご酒が楽しめるエリアです。

冬はスキーリゾート、春から夏にかけてはラベンダーに代表される丘陵の花々が織りなすパッチワークの景色、秋は麦がみのり一面黄金に色づきます。

また、ビール好きにとって富良野は聖地。日本で唯一、ビールの原料となる麦とホップの両方が生産され、主にサッポロビール製品の原料として使用されています。

富良野へは、JR富良野線で旭川から約75分、滝川(札幌からのアクセス)からは根室本線で80分ほど。雄大な北の大地を走る車窓は美しく、列車旅がおすすめです。

夜の富良野は地元向けに賑わいあり

外国人観光客が多かった頃は、年間を通じて賑わっていたという富良野の夜。いまは落ち着いていますが、地元の人が集う地域密着の大衆酒場や老舗食堂には賑わいがあります。

夫婦で移り住んで店を初めて20年以上

陽気な女将さんと、料理上手で女将さんととっても仲良しのご主人が二人で切り盛りされている「田じま」が今日の目的地。

カウンター5席と、奥に座敷がふたつというコンパクトなつくり。出張者や地元の企業や団体で働く人達の集いの場になっており、田園地帯ながらスーツ姿の人の姿が多いです。

富良野のホップを楽しむ、サッポロSORACHI1984

富良野地方でのホップ植え付けは1927年から行われており、現在まで脈々と続けられています。上富良野にはサッポロビールのホップの原料研究所があり、ここで開発されたホップのひとつ「ソラチエース(1984年品種登録)」は、いま、世界のクラフトビール界に知られる存在となりました。

上富良野産と主に米国で生産されたソラチエースホップを100%使用したビールが、この「SORACHI1984」(以下ソラチ)。富良野でも樽生のソラチ飲めるお店は多くなく希少な存在です。これが飲めるのが、ここ「田じま」なのです。

説明が長くなりましたが、ではソラチ(700円)で乾杯!

ビールはソラチ以外は昨今の状況から休止中、日本酒は道産銘柄がいくつか、酎ハイはサッポロの氷彩サワーです。

富良野のホルモン(500円)、牛串(500円)、豚くし(300円)など。料理は香りが強く主張がはっきりしたソラチに負けない、エッジのたった北海道食材がずらり。経木の品書きというのも素敵ですね。

飲みを中心にちょっとずつ摘む

料理上手で調理中もずっと楽しそうにされているご主人が印象的なのですが、たしかに料理もしっかり美味しい。お通しはたこの柔らか煮(お通し400円)です。

たこ串(400円)

主役級の料理が色々あるなか、女将さんにすすめられたのは、なんとたこ串でした。見た目こそ平凡なのですが弾力ある触感と、溢れ出てくる猛烈な旨味があり、たしかに特別に思える逸品でした。

自家製いもチーズ揚げ(500円)

キレイに成形されており、一見すると業務用の冷凍食材にすら思えるのですが、それとは全然ことなる自家製の一品。富良野産じゃがいもを潰し、道内産チーズを包んだもの。素朴だけどしっかり美味しい、北海道らしい料理です。

後半は…

ほかにもいろいろ摘んだものの、途中から女将さんや常連さんも混ざって(各自距離を空けて)みんなでお酒をたっぷり(適量の範囲内で)飲もうというムードになり、カメラを置いてしまいました。

ハマればすごく楽しい、アットホームな居酒屋です。こういう雰囲気のお店で過ごすと、その街のことがより好きになります。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名恵比寿田じま
住所北海道富良野市日の出町10-22
営業時間17:30~24:00(不定休)