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子供の頃、家から徒歩数分の場所にある街の中華屋さんに家族とよく行きました。そこの餃子と炒飯が好きで、頼む料理はいつも同じでした。
子供の頃の食の好みというのは変わらないもので、いまでも大衆中華を見つけると、きまって炒飯と餃子を調べてしまいます。
あの頃の餃子のイメージに近いと感じたお店が、駒込にあります。駒込駅から徒歩10秒。山手線からみえる店「珍々亭」。1968年からこの地に店を構える老舗です。
通しでやってる昔ながらの町中華
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赤いファサードに、黄色の立て看板。ショーケースの雰囲気まで、超王道の雰囲気。
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午前11時から夜まで、休みなく営業しているのでお昼飲みに最適なんです。駅からあまりに近いので、山手線でふと「餃子とウーハイ~」というイメージが浮かんだら、さっと駒込駅で降りしてまえば良いのです。
赤い合板テーブルに赤い椅子。内観だけで飲めてしまうというもの。すかさずウーロンハイ(400円)をもらって、心の中ではい乾杯。
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酎ハイ(300円)は3種類。ブラックニッカのハイボール(400円)と中華の定番、紹興酒(塔牌5年・宝酒造・480円)も用意あり。完全に飲んで良い中華という品揃え。
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ちなみに、ビールはアサヒスーパードライ。中瓶(500円)と樽生(450円)が選べます。
定番の餃子に加え豊富なおつまみメニュー
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おつまみチャーシュー(350円)とメンマ(250円)をちびりと摘みつつ、大相撲中継をぼーっと眺める大人に私は早くなりたい。
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駅前1等立地ながら、平成はじめのころのような優しい価格設定。
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浅く大きな餃子専用鉄鍋で豪快に仕上げた、おおぶりの餃子(5個350円)。炒飯とかを盛る大きなお皿にはみ出すほどのサイズ。皮は柔らかく、餡はたぷたぷに脂と汁を溜め込んでいます。
だからそのまま食べると言うよりは、ビールやウーハイと一緒のほうがより美味しいに違いありません。
〆のワンタンスープに癒やされる
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飲んだ後に立ち寄ったならば、麺にあらずの「ワンタン」(500円)。濃いめの東京ラーメンの醤油スープが丼ぶりにたっぷり。
一見すると、具がわかめ以外ほとんどありません。
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ですが、掬ってみると底から次々とワンタンが。醤油出汁をすった柔らかなメンマもビールを誘います。
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ぷに・ちゅる食感。醤油にまけない肉の旨味がしっかり引き立っています。
どこにでもある大衆中華。でも、「この店はいいなぁ」って思えるなにかがあるんですよね。言語化できない「なにか」を調べるという理由をつけて、飲み歩きます。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | 中華料理 珍々亭 |
住所 | 東京都北区中里2-1-1 |
営業時間 | [木~火] 11:00~22:30 日曜営業 定休日 水曜 |
開業年 | 1968年 |