米沢『ミートピア』精肉卸の扇屋直営、米沢牛を肴に地酒東光に酔う。

米沢『ミートピア』精肉卸の扇屋直営、米沢牛を肴に地酒東光に酔う。

2021年1月12日

里の幸が豊富な置賜盆地の街・米沢。

山形新幹線で東京から約2時間。かつて米沢藩の参勤交代で難所と呼ばれた福島を結ぶ板谷峠は、風光明媚な車窓を眺めていればあっという間に通り抜けてしまいます。

米沢といえば、塩引寿司に冷や汁など、山々に囲まれた土地ならではの郷土食が豊富ですが、なんといっても全国区な食べ物といえば「米沢牛」です。

今日は、旅の途中に立ち寄りたくなる精肉店直営食堂「ミートピア」をご紹介します。手頃な価格で楽しめる米沢牛の牛鍋と、地元の清酒・東光を味わってみませんか。

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名物・米沢牛は大衆店で地元の皆さんと一緒に食べる

JR米沢駅は、置賜盆地の交通の拠点。いまでも駅弁が売られています。

ここ米沢も、多くの地方都市同様に、JRの駅と中心街が離れています。バスが便利ですが、積雪がないときでしたので歩くことにします。

中心街を目指すと、途中、雄大な景色が広がる最上川を渡ります。

伊達政宗や上杉謙信にゆかりのある米沢の城下町。穏やかな時間が流れています。

米沢の中央で1948年から続く牛肉卸と小売の店「扇屋牛肉店」。直接セリに足を運び仕入れた米沢牛を主に扱っています。今日の一献は、ここの二階にある食堂「ミートピア」です。

お昼時は地元の人が次々訪れては定食を食べていく、日常使いの人気店。カウンターのほかに畳敷きの広間もあり、地元の人の宴会場所として長年使われてきたようなお店でもあります。

ときどき地方には、地元の人ばかりで特異的な賑わいをみせるお店がありますが、ここ「ミートピア」もそんなタイプの食堂。スーツ姿の人の横で飲むのは申し訳ないですが、まずは瓶ビールから始めます。

キリンラガー大瓶(730円)。トクトクとビアタンを満たし、それでは乾杯。

肉料理はなんでも揃う

充実したお酒の顔ぶれ。”飲んで良い食堂”ですね。

ビールに樽生はなく、瓶でキリンラガー、アサヒスーパードライ、サントリーザ・プレミアムモルツから選べます。ワイン造りがおこなわれている米沢盆地。高畠ワイナリーのワインを置いているので、米沢牛のステーキと土地のワインという地産マリアージュなんて楽しみ方も。

日本酒は、富久鶴をつくる米沢の酒蔵・新藤酒造店のこだわりの一本「雅山流」と、同じく米沢のお酒「東光」(小嶋総本店)の2つを揃えています。

「定番の肉料理ならば、ないものはない」

ステーキからしゃぶしゃぶ、焼き肉に唐揚げまでなんでもござれ。個体識別番号の表記つき、街の食堂ではあるもののさすが精肉店といったこだわりがあります。

せっかくの米沢です。贅沢に米沢牛の一人牛鍋(2,980円)といきましょうか。

牛鍋一人前で贅沢お昼酒

まず驚いたのが、牛鍋のお肉の質の良さとボリュームです。すき焼きセット(4,350円)のほうではなく、手頃な牛鍋でこのインパクト。

セッティングはお店のお姉さんにおまかせ。

牛脂とねぎ、豆腐、糸こんにゃく、野菜を敷いて、その上に米沢牛を載せ、割り下と野菜からでる蒸気で半分蒸すように仕上げていきます。お肉を入れる前から割り下が入る関東風ではあるものの、割り下にはわずかに白味噌の風味があります。

美しいサシの入った米沢牛は、ゆっくりと色を変えていきます。鍋を眺め、香りを楽しみながら傾ける瓶ビールがまた格別です。

もういい頃合いでしょう。

溶き卵をくぐらせて、大きく一口。とろけていくような食感と同時に、口いっぱいに上品な牛肉の旨味が広がっていきます。

ビールをチェイサーに1本と、清酒・東光本醸造のお燗をひとつ。少し食べるテンポを落としたら、お豆腐や野菜をつまみにちびりと一献。頃合いを見て、次のお肉をふんわり鍋に敷いて…。

ほかでは見かけない「肉納豆」(450円)。米沢牛の牛刺しを細かくサイコロ状に刻み、ひきわり納豆、同じく刻んだ白ネギと和えたもの。牛肉を納豆と混ぜる、あまり思いつかない組み合わせですが、これがなかなかの酒の友。すばらしい郷土の肴です。

夜は酒場です

自家製のお漬物や食用菊などのおひたし、きんぴらごぼうなど、お肉以外にも土地柄を感じる料理を提供してくれる「ミートピア」。

明るい時間からはじめるもよし、夜はどっぷりと肉料理をおつまみに酒場利用するのも良さそうです。飲み屋感覚でつまめる米沢牛という選択はいかがですか。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名ミートピア
住所山形県米沢市中央1-11-9
営業時間営業時間
11:00~21:00
定休日
日曜日
開業年1948年