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今年もカニのシーズン到来。西日本では松葉ガニの名で親しまれているズワイガニが美味しい季節になりました。この時期になると駅や旅行会社はカニで一色になりますが、皆さんはどこへ食べに行きますか。
今日は兵庫県北西端にあるカニの名産地・新温泉町(旧・浜坂町)で、平日はお昼のみ営業している鮮魚食堂「味波季」から魚介を肴にお昼飲みの様子をご紹介します。
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JR山陰本線の浜坂駅。大阪から特急はまかぜ号が結ぶほか、浜坂から鳥取駅方面はローカル列車でアクセスすることも可能。カニのシーズンには多くの人が訪れる、関西では有名な蟹の産地のひとつです。
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昔懐かしい昭和の駅舎。カニのシーズンは日本海側から小雪が舞い散ることも。
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そんな浜坂駅から徒歩15分(タクシーで5分)ほど歩くと、漁港がみえてきます。目指す「味波季」は、そんな漁港に隣接したかに問屋・海鮮卸のマル海渡辺水産の建物二階にあり、水産会社直営の食堂です。
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建物の前では裏の漁港から水揚げされたばかりの活松葉ガニがわんさか。
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施設内には直売所も有り、カニのシーズンは多くの観光客で賑わいました。
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さて、私はお昼飲みが目的ですから、食堂へ。同社の創業は昭和22年。平成を前にして直営食堂をはじめたとのこと。
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お座敷は別フロアになっているので、一人から家族で飲みにきても、こじんまりと港町の食事を楽しむことが出来ます。まずは、同じ兵庫県は宝塚でつくられるキリンラガー(中びん550円・以下税別)で乾杯。
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樽生は一番搾り、地酒(500円)は、同じ新温泉町の浜坂から岸田川沿いに上がったところにある酒蔵「文太郎」(旧・永雄酒造)です。
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単品で頼むと一品で量が多くて、一人飲みにはちょっとつらい。漁港の食堂の”あるある”です。ということで、こういうときは定食でごはん抜きにするのが最適解だと思いますが、いかがですか。1,800円ほどで、温泉旅館の夕飯並の品数がでてきます。
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選んだものは「お造り定食」(1,800円)。刺身の舟盛りだけでも、このくらいの値段はしそうな豪華な内容です。
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まずはお目当てのひとつ、冬の味覚の代表・松葉ガニを。活ガニをそのまま茹でて間もないもの。身はたぷたぷに汁が詰まっています。
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お刺身は奥からつぶ貝、ヒラメ、かれい、アカエビ、鯛など。ババチャン(タナカゲンゲ)、ドキ(白ゲンゲ)、カレイ、ハタハタ、イカ、サザエなども浜坂で水揚げされる魚で、何が出るかはお楽しみ。
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首の付根が固く、殻は半透明。紅色も美しいホッコクアカエビ。小雪舞う中飲みに来て、こういう土地の味に出会えるのが旅の醍醐味ですね。
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マダイは皮霜造りで。肉厚でぷりっぷり。
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ホタルイカも名産品。生姜醤油でぺろっと食べるのが一般的ですが、地元ではこのように佃煮にして酒の肴として楽しむことも多いのだそう。
土地の味に出会い、地酒をきゅっと飲み小一時間。
そろそろ乗り継ぎ予定の列車の時間なので駅に戻りましょうか。よいお昼酒でした。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | お食事処 味波季(マル海渡辺水産) |
住所 | 兵庫県美方郡新温泉町芦屋853 渡辺水産ビル |
営業時間 | 営業時間 通常営業時間 昼間 11:00~15:00 夜間 17:00~22:00迄 予約状況等で休業、時短営業をする事があります。 日曜営業 定休日 不定休 |
開業年 | 1947年 |