元町『赤萬元町店』1960年創業、注文は麒麟と餃子！売切で店じまいも

神戸は餃子も名物。洋食や中華など、海外から日本に渡った料理が多い神戸らしい、ご当地料理のひとつです。今回ご紹介する元町駅前の『赤萬』は長く地元の人々に親しまれてきた人気の餃子店。餃子のタレに味噌をつけることで知られています。

カウンター7席の楽しみ

JR元町駅。中華街に限らず、駅周辺には老舗の中華料理店が点在しています。そんな元町の駅前で、1960年（昭和35年）に創業した赤萬はいまも行列の耐えない一軒です。

駅から横断歩道をわたってすぐ。駅からも店先の様子が確認できます。ピークタイムというものはなさそうですが、ランチタイム以降もお客さんが絶えません。

レトロなファサードと黄色いP箱（ビールケース）でぱりっとした店構え。暖簾右の小窓はテイクアウト用の注文コーナーです。

厨房に向いたカウンター席が7つと、4人がけテーブル席が3卓だけ。上品な奥様からスーツ姿、ジャンパー姿の人々、若いカップルまで、老若男女が次々と訪れては、ビールと餃子を前に表情が笑顔になっていきます。

紅白のカウンターに、昔ながらの丸イス。そこに腰掛けたら、すぐさまビールを注文です。お酒はビールのみ、料理は餃子のみでとってもシンプルですから、飲むならば着席と同時に注文したいです。

トクトクとビアタンを満たしたら、では乾杯！

瓶ビール（キリンラガービール）大瓶：550円、小瓶：400円

餃子7個：300円

神戸の餃子といえば、味噌ダレを出すお店が非常に多いです。ゆるい白味噌をベースにし、お好みでラー油や酢、醤油を加えて各自好きにな味に調整していきます。ビール好きの筆者は、酢が多いほうがキリンラガーと合うような思います。

同じ港町発祥の麒麟がよく似合う、元町の餃子と大瓶。楽しいセットの出来上がりです。

小ぶりな餃子が7個で1人前なので、多くの人が二人前で注文します。追加の注文は原則できませんので、ちょっと多いかなと思っても2人前が良いのだそう。

やや小ぶりで皮は薄め。餡は野菜たっぷりでニンニクやニラ感はあまりなく、パリッと焼かれていることもあり軽い印象です。

それでも餡は思った以上にジューシー。これに酢多めの味噌をつけて食べれば、箸は止まらずビールもぐんぐんと進むはずです。

大瓶1本と二人前。元町駅を訪れた際はぜひ思い出してください。シンプルな美味しさがここにあります。なお、餃子が完売すると早く暖簾がしまわれますのでお早めに。

ごちそうさま。

（取材・文・撮影／塩見なゆ）