入間市「大衆割烹しまむら」 板前さんが立つ正統派の大衆割烹

入間市「大衆割烹しまむら」 板前さんが立つ正統派の大衆割烹

2020年5月11日

入間市に評判の大衆割烹があります。「大衆割烹しまむら」は、宴会から一人客まで対応する大箱、入間市では貴重な個人店酒場のひとです。

大衆割烹といえば、和食の修行をしたベテランの板前さんが手掛ける刺身や天ぷら、焼き魚などが魅力です。すっぽんやふぐなどの高級食材から、500円前後の手頃な価格で金目の酒蒸しや下仁田ネギベーコン巻き焼き、霜降り馬刺しなど幅広い料理を揃えた「しまむら」は、今夜は何を食べたいか決めていなくても、とりあえず行けば気になるものが見つかります。

西武特急ラビューも停車する入間駅。東京の通勤圏にあり、駅周辺には住宅街が広がります。名産品はやはり茶葉でしょう。

大衆割烹しまむらへは、入間市駅から徒歩15分ほど。駅から離れた場所にぽつんと灯る大箱の「しまむら」。ロードサイドの大衆割烹はめずらしいです。

店は成木道沿いにあり、酒屋さんなど古くから商売をされている商店が点在しています。ここは機業(繊維業)が盛んだった仏子から所沢方面への交通改善のために、大正時代に山を切り開き敷設された道。歴史ある道にある老舗は、ちょっぴり嬉しい存在です。

一階はカウンターと広い座敷という配置。お客さんはベテランのお父さんや家族連れで、だいたい皆さんボトルキープをされている常連さんです。

15分も歩けば喉もかわきます。それでは樽生のアサヒスーパードライ(中600円)で乾杯!

状態抜群、昔ながらのたっぷり入る中ジョッキです。

ずらりと貼られた短冊は、舞茸天(600円)、牛すじ煮込み(500円)から、天草真鯛の刺身(500円)まで魅力的な献立がずらり。水槽にはどじょうが泳いでいます。時期によっては近隣でとれた山菜料理を楽しませてくれるそうです。

日替わりのお通しは、この日はロールキャベツ。

樽生に加え、ビンでアサヒスーパードライ中ビン(550円)。日本酒は沢の鶴(350円~)、角ハイが350円、樽ハイ(樽ハイ倶楽部)は400円です。

大衆割烹だけに日本酒が充実しています。地酒ブームを牽引した顔ぶれに加え、埼玉の地酒は、お隣の飯能にある五十嵐酒造がつくる「天覧山」や、西武線繋がりで終点・秩父にある酒蔵「秩父錦」、小川町の「帝松」を置いています。

短冊のおすすめメニューは旬の食材が反映されていますが、手元の定番メニューも品数はかなり豊富。50種類以上もあり、一皿500円前後と手頃な価格なのも嬉しいところです。

まぐろ上赤身(650円)を注文。ネタケースにあるまぐろが非常に美味しそうでしたが、やはり大正解。ねっとりと旨味のあるよいまぐろです。

ぶり刺し(600円)、いわし刺し(400円)、殻付き生牡蠣(600円)も気になるところ。

こちらは、しまむらオリジナル、玉子の唐揚げ(400円)。

目玉焼きのようで、唐揚げのようで、ちゃんと衣がついています。出汁をかけ薬味を添えて食べるだし巻き豆腐のような盛り付けで完成。素朴だけど、これがなかなか、ビールをすすませる一品です。

緑茶ハイ(400円)を飲みながら、女将さんやご主人と程よい距離感でお話しつつ、次の料理を…

玉子が続いてしまうけど…ということですが、

人気料理の「トマトとチーズの玉子焼き」(500円)がおすすめとのこと。トマトのフレッシュさととろっと流れるチーズがあとをひきます。

チーズ料理という枠があって、じゃがいも明太子チーズ焼きや、チーズ揚げ、和風ピザなど洋食もいろいろ揃っています。

昔懐かしいチーズ料理には、馴染み深い各ハイ(380円)が似合いませんか。

40年近く続く街に根付く大衆割烹。こういうお店がずっと続いてほしいと思っています。お近くを訪れた際は立ち寄られてみてはいかがでしょう。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ ※外出自粛要請以前に取材)

大衆割烹しまむら
042-962-7997
埼玉県入間市鍵山2-2-7
17:00~24:00(ランチ営業あり・月定休)
予算2,800円