国分寺「魚焼つばき」 立瓶復活!全国でも珍しい魚串焼きの酒場。

国分寺「魚焼つばき」 立瓶復活!全国でも珍しい魚串焼きの酒場。

2020年3月10日

国分寺で2013年11月に開業した「立瓶」が、2020年3月9日、「魚焼つばき」の店名で復活しました。

立瓶時代はその名の通り立ち飲みスタイルで、串焼きを中心としたお店でした。串焼きと言っても焼鳥ではなく、全国的にも珍しい魚串焼きに特化していました。その後、仮店舗への移転を経て、「立瓶」は2019年に閉店。しばらくの準備期間ののち、店名を改め再始動となりました。

新店「魚焼つばき」は、JR国分寺駅南口から徒歩10分ほど。東京経済大学 国分寺キャンパスの近くに誕生。もともと調剤薬局だった物件で、ファサードはその頃のものをそのまま流用しているのが、今風な感じです。

参考:国分寺「立瓶」 中央線三鷹以西の希望の星

スケルトンからの造作です。10席少々のコンパクトなコの字カウンターを配し、中央には炭火の焼台が設置されています。今度の店舗は原則着席で、椅子が用意されています。ただ、小銭を枡にいれそこから都度払いする方式はこれまでと同様。常連さんは、My箸ならぬ、My枡をお店にキープされています。

開店初日、モヒカンヘアでキメた店主のバッキーさん。そして復活の日を待っていた大勢の常連さんがお店を訪れました。

お酒は岩手の銘柄を豊富に揃え、キンミヤ焼酎ベースの酎ハイ類が定番の飲み物です。とはいえ、まずはビールを飲んでほっとしたい。樽生ビールの取り扱いはなく、ビールは中ビンのサッポロラガー(500円)とサッポロヱビスの小ビン(400円)の2種類。

トクトクと注いで、一呼吸。それでは乾杯!

定番酒はあさ開(450円)、酎ハイは予め割って提供される豆乳割りなどと、割材と甲類焼酎が別々で提供されるビン入り割材系の2種類。ホッピーは白・黒(ソト250円)、ハイサワーは200円。

加えて日替わりの純米酒が6種類前後あり、こちらも岩手のお酒オンリーです。5勺240円~。

つづいて料理の品揃え。市場の状況次第で品揃えが変わる魚串。魚の仕入れはとくに力を入れているそうで、定休日が月曜日なのも、日曜明けで魚の入荷が期待通りにならない場合を考慮してのことだとバッキーさん。

定番のまぐろからはじまり、キンメダイ、ブリ腹、サメなど。130円~・1本から注文可能です。おつまみは200円台からですし、立瓶時代からの手頃な価格は継続しています。

お通し、席料などは特にありません。まずはお通し感覚ですぐでるおつまみをひとつ、鯛の塩辛(380円)。

焼鳥屋のようなスタイルなのに、魚串オンリーという珍しいスタイルはそのまま。煮込みも豚モツではなく、魚の煮込み(写真はハーフ200円)です。濃厚・具だくさんなアラ汁のような煮込みは、にんにくの風味とブリなどからでるコク旨な脂が混ざり、なかなかのインパクト。ビールが進むおつまみです。

割るならハイサワーでおなじみ、博水社のハイサワーレモン(200円+甲類焼酎220円)。甘さはほとんどなく酸味しっかりのハイサワーは、すっきりとした味わい。ハイサワーを半分残してナカをお代わりする人が多く、焼酎濃いめを楽しまれています。

そろそろ焼きものをお願いしましょう。

まずはブリ腹から。寒ブリは普通の部位でもかなり脂がのっていますが、その腹はさらにトロトロ。塩とあらびきコショウで味を引き締め、炭火でほどよく脂を垂らしているので、意外にもすっきりとした印象。魚の脂が多い部位を串で焼く、なかなか美味しいものです。

こちらはマグロ。赤身などのサクでとれる部位ではなく、ぷりぷりとしたアラの部位。もつ焼きのカシラをイメージしていただくと、割合食感は近いかと思います。焼鳥のようなタレ焼きはなく、すべて塩味です。

まるのにんにくを串打ちして焼いた、青森にんにく(250円)。ニオイはほとんど感じなく、甘くまろやかな味でした。

トマト割り(350円)。

久しぶりにお会いする方も多く、楽しいひとときです。これまで立瓶は直線のカウンターで奥のお客さんとの距離は遠かったのですが、今度のカウンターはちょうどいいサイズのコの字。お客さん同士、はじめての方同士もだんだん会話が始まるような一体感のある雰囲気です。

常連さんで賑わった初日の「魚焼つばき」。まっさらな杉のカウンターにたくさんの笑顔が集まりました。

国分寺が行動範囲の方はぜひ散歩がてら立ち寄られてみてはいかがでしょう。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

魚焼つばき
東京都国分寺市南町1-13-1
17:00~24:00(日は15:00~22:00・月定休)
予算1,800円
公式Twitter https://twitter.com/uoyakitsubaki