昔ながらの角打ち営業をする酒販店が至るところにある街、横浜。本牧でお昼から飲みたいときは「岩太屋」です。本牧は横浜の歴史に残るような老舗バーやアメリカンダイナーがいくつかあるほか、創業一世紀になる町中華もある食の魅力豊かな地。角打ちの岩太屋もそんな本牧巡りには欠かせません。
ご年配の三代目ご夫婦が切り盛りされている昔ながらの酒販店で、地元の皆さんに親しまれています。
不定休ですが基本いつでもやっているイメージ。朝から夜までやっている街の元気な酒販店。横浜の酒屋さんに多い、角打ちの入り口が別になっているタイプで、立ち飲みはお店の横からそっとはいります。
おつまみはザ・角打ちな内容。缶詰、スナック菓子、欠かすことのできないプロセスチーズ。皆さん、ひとつはお気に入りがありますよね。都昆布と日本酒の組み合わせが私の定番です。
生ビールディスペンサーがありますか、こちらは寒い時期はおやすみ。
酒販店ですので、ビールは一通り揃っています。大瓶で460円(ヱビスを除く)、中瓶は360円と軽くお昼の一杯にちょうどいい価格です。発泡酒、新ジャンルなどのビールテイスト缶もあります。
本牧周辺、山手界隈は横浜のビールづくり発祥の地。1870年(明治3年)、ウィリアム・コープランドが外国人居留地123番(現在のキリン園公園)にてスプリングバレーブルワリーを開設しました。のちに麒麟麦酒となり、現在は横浜市鶴見区生麦でビールづくりを続けています。
そんな歴史もおつまみにして、ここはキリンラガーではじめましょう。それでは乾杯!
岩太屋さんご家族にはビール会社にお勤めの方もいらっしゃるそうです。
おつまみは、大好きな6Pチーズ。ビールと相性のよいおなじみの肴です。
月替りでお得な日本酒が用意されています。取材時は冬の定番、新潟の菊水酒造がつくる人気のにごり酒「五郎八」(310円)です。
ビアタンになみなみ注いでくれます。日本酒向けのグラスと違ってビアタンは200ml入りますので飲みごたえたっぷり。お昼から気持ちよくほろ酔いです。
ビール、酎ハイのほか、定番日本酒は一杯売りを300円台で飲むことが可能。湘南唯一の酒蔵「熊澤酒造」がつくるその名も「湘南」など、地元銘柄もあるので要チェック。
外国人居留地や戦後はいった欧米テイストの面影を探す山手・本牧散策に、一寸いっぱいの角打ち、大正15年創業の岩太屋を含めてみてはいかがでしょう。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
岩太屋
045-622-8566
神奈川県横浜市中区本牧町1-36
8:00~20:00(不定休)
予算1,000円