神保町「神保町 明治屋セカンド(明治屋3rd)」 お酒片手にほっと一息。100年続く酒屋の流れを汲む立ち飲み

神保町「神保町 明治屋セカンド(明治屋3rd)」 お酒片手にほっと一息。100年続く酒屋の流れを汲む立ち飲み

2019年8月9日

オランダ・アムステルダムで飲んだビール「グロールシュ」の味が忘れられません。現地で「ブラウンカフェ」と呼ばれるアムステルダムのパブは、夕暮れに一息いれようと界隈の人たちがふらっと立ち寄り、ビールやウイスキーを楽しんでいました。

そんな光景と重ねて見えた立ち飲みが、東京・神保町にあります。ここは明治期創業の酒販店・明治屋の流れを汲む酒場「明治屋セカンド」です。

 

神保町交差点から少し路地に入った先にあります。人通りの多い商店街や飲食店街ではなく、オフィス街にあることから「知る人ぞ知る」的な雰囲気です。店先に掲げられた「2nd」の看板が営業中の印。

記事タイトルの「セカンドなのに3rd」について。
店名は「明治屋2nd」ですが、先代に代わって2018年秋より新店主の佐々木さんが店を引き継いで、お店では「明治屋3rd」と呼ばれています。

 

先代がスタンディングパブとして開いたのがはじまり。スタッフの方やお客さん同士の距離が近く、誰かとなんとなく話をしたいときにぷらっと覗いてしまいます。神保町で打ち合わせや書店の帰りに、「このまま神田に行くか、軽く明治屋に寄るか」と悩んで、その結果が、いまここに。

いわゆる立ち飲みの雰囲気とは違って、少しオシャレ。逆に、バルやビストロよりもラフな感じ。ターミナル立地でないこともあって、異種独特な空気があります。

 

さりげなく置かれた陶器製の酒樽や通い徳利に、歴史ある酒屋の名残あり。

 

扱う店はさほど多くないグロールシュや隅田川ブルーイング(L:780円 S:420円)が用意されています。樽生のナショナル銘柄はスーパードライ。

 

それでは、ひとり勝手に神保町でアムス気分(笑)乾杯!

グロールシュは1615年に設立された400年続くビール会社で、現在はアサヒの傘下。ラガーなどもありますが、日本で樽生グロールシュといえば、このプレミアム・ヴァイツェン。ここ最近飲んだビールの中でずば抜けてフルーティーです。それでいて余韻は軽く、飲みきった頃にはもう一杯おかわりしようか悩むほど。

 

甲類はキンミヤを使用。サワー類(400円)や強炭酸の角ハイボール(430円)など、軽い一杯でさっと引っ掛けていく常連さんもいらっしゃいます。

ボトルビールで、コロナ、モレッティ、ステラなど。ウイスキーはバランタインのシングルが500円で、シーバスやオールドパーなどブレンデッドがいろいろ。

 

店主さんが選ぶ日本酒、焼酎、ワインも豊富に揃っています。しっかりたっぷり注いでくれる気前の良さ、好きです。

 

小さなキッチンながら、おつまみのバリエーションは豊富で、すぐでる冷菜も楽しいです。三種類盛り合わせで580円。お通しはありません。

 

看板料理は、イベリコベジョータ(放牧されてどんぐりを食べたイベリコ豚)の生ハム。

 

ハーフサイズ(680円)でも、ひとりで飲むには十分な量をだしてくれます。甘味、コクが強く、一皿でビールやワインを何杯も引き寄せる美味しさ。

 

ほかにも、本日のおすすめラクレット(980円・日替わり品で定番ではありません)や、ファンの多いホクホクなフィッシュアンドチップス(650円)も魅力的。もちろん冷菜以外はできたてが提供されます。

 

酒販店の角打ちからの延長線上で食事よりもお酒に重点が置かれているものの、こうして料理もなかなかの充実ぶり。飲み会前の”乾杯の練習”で立ち寄ったのに、結果、お腹がいっぱい。楽しいお店なので、つい頼んでしまいます。

 

フィッシュアンドチップスに、王道のスーパードライ。毎日回路洗浄ばっちりのビールサーバーから注がれた一杯は、おいしくていつもより吸い込みが早まります。

黄昏時をお酒片手にのんびり過ごす。せわしなく動く都会にあって、明治屋3rdは別世界です。

ここはオンからオフに切り替える場所。ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

神保町 明治屋セカンド(明治屋3rd)
03-3239-8086
東京都千代田区神田神保町2-12 石井ビル 1F
17:00~24:00(日定休・祝不定休)
予算2,200円

※2019/08/10 一部表記修正