今日は沖縄の老舗食堂をご紹介します。沖縄都市モノレール「ゆいレール」の県庁前駅から徒歩5分ほど、琉球放送(RBC)や沖縄セルラー電話、沖縄海邦銀行などの本社が並ぶビジネス街で、朝8時から深夜0時まで通しで営業する「みかど」です。
創業は1969年。長きに渡り沖縄経済の中心で、働くウチナンチュの胃袋を満たしてきました。
ゆいレールの開業から、この界隈へ公共交通でのアクセスも格段に改善されました。那覇空港からの所要時間は12分。ですので、「みかど」が朝から深夜まで営業していることもあって、飛行機の関係で中途半端に時間が空いた場合にも大変心強い存在です。
この日は、ホテルで朝食を取らずに「みかど」へ直行。朝から元気いっはいな沖縄のおばちゃんたちに迎えられます。
カウンターもある店内は、お一人様も安心。老舗というと敷居が高く感じられますが、こちらは明るく賑やかなムードなので、一人飲みに慣れていない方にもオススメできます。
お客さんはほとんど地元の方々。社員食堂感覚でやってくるスーツ姿のビジネスマンたちもいれば、早い時間からビールを楽しむご隠居さんの姿も。もちろん、私はご隠居さんに習って、瓶ビール(500円)。沖縄で飲むオリオンは格別美味しいです。では乾杯!
大衆食堂なので、カツ丼、ハンバーグにカレーうどんまでがっつり系のバリエーションが豊富です。観光客向け郷土料理とは違った大衆的な沖縄料理の数々も楽しいです。
一番人気なのは、沖縄風の「ちゃんぽん」(650円)。ちゃんぽんと言えば長崎のご当地麺料理ですが、「みかど」をはじめ沖縄の老舗食堂からはじまったちゃんぽんは、麺ではなく御飯物。そして、野菜や肉の卵とじなのです。
コンビーフハッシュがたっぷり入り、沖縄そば風の出汁の味とコンビーフの旨味が野菜や玉子に溶け込んでいます。ご飯を少なくしてもらえば、これは完璧にビールのお供です。
からし菜、玉ねぎ、キャベツ、にんじんなど具だくさん。ちなみに、カツ丼も”みかど風”で、このちゃんぽんにとんかつを更に加えたようなもの。これまたファンが多いと聞きます。
醤油ベースの卵とじという和風なテイストながら、コンビーフを味の決め手にして炒めているという洋風テイストも混ざる、現在の沖縄らしい土地の味なのだと思います。
沖縄の食堂でお馴染みのすき焼きもあり、こちらもおすすめ。野菜たっぷり肉豆腐といった感じの料理です。那覇滞在時のちょっとした隙間にぜひ。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | みかど |
住所 | 沖縄県那覇市松山1-3-18 |
営業時間 | 10:00~21:00 |
創業 | 1969年 |